著者
景山 一郎 栗谷川 幸代 原口 哲之理 小林 ゆき
出版者
Society of Automotive Engineers of Japan
雑誌
自動車技術会論文集 (ISSN:02878321)
巻号頁・発行日
vol.50, no.5, pp.1402-1408, 2019 (Released:2019-09-25)
参考文献数
9

二輪車の定常円旋回特性を詳細に検討したところ、これまでの理論的な表現では定性的な特性は表現できるものの、定量的な特性を表現することが難しいことを示した。この表現にはタイヤのオーバターニングモーメントおよびキャンバトルクの考慮が重要である事を示し、今後の運動力学検討時にこれらの考慮が重要であることを示した。さらに操舵系コンプライアンスの等価的影響を検証した。
著者
景山 一郎 栗谷川 幸代 小林 ゆき
出版者
公益社団法人 自動車技術会
雑誌
自動車技術会論文集 (ISSN:02878321)
巻号頁・発行日
vol.51, no.2, pp.385-391, 2020 (Released:2020-02-13)
参考文献数
8

二輪車は極低速走行時に直立安定性が大きな問題となり、安全性の観点から重要な1課題となる。しかし、この領域の二輪車の運動を表現する方程式は必ずしも整備されているとは言えない。本研究では、この極低速度領域の二輪車の運動方程式の構築と、その安定性に関する検討結果を示す。
著者
小林 ゆき子
出版者
京都府立大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2009

鉄欠乏性貧血は世界中で頻発している栄養失調のひとつであり、鉄欠乏の解消は栄養学上大きな課題である。本研究では鉄欠乏症に対して効果のある鉄剤を探索するのではなく、食事全体としての鉄欠乏症への対応について検討することを目的とした。本研究期間では、鉄欠乏状態における三大栄養素の鉄生物学的利用能を検討するため、摂取する鉄量が低い場合と鉄需要が増大している妊娠期において、オリゴ糖は鉄の吸収と利用にどのように関与するかについて検討した。その結果、鉄摂取量が少ない状況下において、酸性キシロオリゴ糖の摂取は貯蔵鉄の減少を抑制することが認められた。妊娠期においては、酸性キシロオリゴ糖食は食事鉄の吸収を促進することが示された。したがって、酸性キシロオリゴ糖は食事鉄の吸収を促進することによって鉄欠乏性貧血の予防し、鉄生物学的利用能を改善することが示唆された。
著者
木戸 康博 小林 ゆき子
出版者
日本静脈経腸栄養学会
雑誌
静脈経腸栄養 : 日本静脈経腸栄養学会機関誌 = The journal of Japanese Society for Parenteral and Enteral Nutrition (ISSN:13444980)
巻号頁・発行日
vol.25, no.3, pp.773-782, 2010-05-25
参考文献数
70

たんぱく質は生命の維持に最も基本的な物質であり、組織を構築するとともに、様々な機能を果たしている。たんぱく質欠乏症として、たんぱく質・エネルギー栄養失調症が知られている。たんぱく質の欠乏や不足を回避する指標として、窒素出納法により推定平均必要量と推奨量が、乳児においては、母乳のたんぱく質含有量から目安量が策定されている。たんぱく質の耐容上限量は、たんぱく質の過剰摂取により生じる健康障害との関係を根拠に設定されなければならない。しかし現時点では、耐容上限量を策定しうる十分な根拠が見当たらないので、耐容上限量は設定されていない。たんぱく質の目標量は、たんぱく質摂取量と生活習慣病との関係を根拠に設定されなければならない。しかし現時点では、たんぱく質の目標量量を策定しうる十分な根拠が見当たらないので、目標量は設定されていない。アミノ酸の食事摂取基準として、成人の不可欠アミノ酸の推定平均必要量が策定されている。
著者
吉村 弘太 小林 ゆき子 青井 渉 木戸 康博 桑波田 雅士
出版者
公益社団法人 日本栄養士会
雑誌
日本栄養士会雑誌 (ISSN:00136492)
巻号頁・発行日
vol.64, no.1, pp.31-38, 2021 (Released:2021-01-01)
参考文献数
29

学童期の児童にとって、おやつは補食としての役割を担う。しかし、学童保育施設の運営指針ではおやつの具体的な内容や栄養価については提言されておらず、空腹感を和らげる目的でしかとらえられていない。本研究では、学童保育施設を利用する児童の栄養状態と習慣的な食事摂取量を調査し、施設におけるおやつ提供のあり方について検証を試みた。K市に所在する15の学童保育施設を利用する児童を対象に、小学生・中学生・高校生のための簡易型自記式食事歴法質問票を用いた食事調査を実施し、有効回答を得られた293人(有効回答率38.6%)を解析対象とした。その結果、①京都府平均と比較して痩身傾向と肥満傾向の割合が高い、②脂質と食塩の摂取量において食事摂取基準を逸脱した者の割合が高い、③低学年と比較して中学年または高学年でカルシウムや鉄等の栄養素が摂取不足の傾向にあることが明らかとなった。現状提供されているおやつ内容ではこれらの課題は解消されないこと、施設でのおやつ提供の内容再考と児童の成長に合わせた栄養価の確保が必要であることが示唆された。
著者
那須 裕子 岡垣 雅美 小林 ゆき子 馬引 美香 重村 智栄子 練谷 弘子 中野 貴美子 市川 寛 吉川 敏一 東 あかね
出版者
公益社団法人 日本栄養士会
雑誌
日本栄養士会雑誌 (ISSN:00136492)
巻号頁・発行日
vol.53, no.10, pp.919-926, 2010 (Released:2011-04-22)
参考文献数
23

[目的]透析未導入の慢性腎不全患者に対する減塩指導を効果的に実施するために、塩分味覚障害の頻度と食習慣や服薬状況との関連を明らかにすることを目的とした。[方法]集団食事指導に参加した透析未導入の慢性腎不全患者のうち、有効回答を得た50名を対象者とした。濾紙法による味覚検査と食習慣など46項目にわたる自記式アンケートを実施し、身体状況および血液生化学検査値に関してはカルテを参照した。[結果]対象者の味覚障害の頻度は36%であり、味覚障害と食べる速さ、降圧剤であるアンギオテンシンII受容体拮抗剤の服用が有意に多かった。[結論]慢性腎不全患者に対して、食べる速さや降圧剤内服に関連する味覚障害に配慮して減塩指導する必要性が示唆された。
著者
景山 一郎 栗谷川 幸代 原口 哲之理 小林 ゆき
出版者
公益社団法人 自動車技術会
雑誌
自動車技術会論文集 (ISSN:02878321)
巻号頁・発行日
vol.50, no.5, pp.1402-1408, 2019

二輪車の定常円旋回特性を詳細に検討したところ、これまでの理論的な表現では定性的な特性は表現できるものの、定量的な特性を表現することが難しいことを示した。この表現にはタイヤのオーバターニングモーメントおよびキャンバトルクの考慮が重要である事を示し、今後の運動力学検討時にこれらの考慮が重要であることを示した。さらに操舵系コンプライアンスの等価的影響を検証した。
著者
内堀 朝子 小林 ゆきの 上田 由紀子 原 大介 今西 祐介
出版者
日本大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2017-04-01

平成29年度は本研究プロジェクト3年間のうち1年目として,文末指さしを含む日本手話文のデータ収集に取り掛かった。特に,研究体制として設定した二つの研究グループのうち,「話題要素担当グループ」によるデータ収集に重点を置き,日本手話母語話者の協力のもと調査を行った。調査では,第一に,文頭に話題化非手指標識を伴う要素と,その要素を指示対象とする文末指さしの両方を含む文が,日本手話母語話者にとって自然であると判断される文脈,つまり,その文が文法的かつ談話上適切であるような文脈を設定した。第二に,それと同じ文脈のもとで文頭の話題化要素を省略し,かつ,その要素を指示対象とする文末指さしが許されるかどうか,日本手話母語話者の内省・直観による判断を調べた。なお,第二のデータは,もう一方の研究グループである「非項/陰在的項担当グループ」の収集対象と合致するものが含まれることとなった。調査の結果,日本手話において以下の二つの可能性があることが確認された。すなわち,①話題化要素が省略される可能性(もしくは,空の話題要素が現われる可能性)があること,および②文末指さしが音声化されていない話題要素を指示対象とする可能性である。したがって,この調査は,「研究の目的」で述べた,本研究プロジェクトの課題のひとつである「問題Ⅰ:話題要素を含む文における文末指さしは,何を指示対象とすることができるのか?」に対する肯定的な回答を与えるものと言える。さらに,この調査は,「研究の目的」で述べた,文末指さしを持つ手話言語の類型に関わる問題に対して,日本手話が,文末指さしが主語を指すアメリカ手話と,話題要素を指すオランダ手話の両方の性格を併せ持つことを示唆するものであった。