著者
宍戸 周夫
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理 (ISSN:04478053)
巻号頁・発行日
vol.39, no.6, pp.558-559, 1998-06

オラクルを筆頭にサン・マイクロシステムズ, IBMなど反マイクロソフト, 反ビル・ゲイツ陣営が「打倒Windows」の旗印にしているのがネットワーク・コンピュータ(NC), Windowsのように1台1台のパソコンに重装備のOSを搭載するのではなく, ネットワークを経由して遠隔地からアプリケーションを供給, 低価格, 軽量のコンピューティング環境を実現しようというコンセプトだ.サン・マイクロシステムズは「Java Station」, IBMは「Network Station」などの呼び名で製品化を急いでいる.しかしここにきて, その目指す方向が多少変わってきた.「マイクロソフト独占」に正面から戦いを挑むという勢いが後退, NC陣営の中からはWindowsと共存, またはWindowsがカバーできないニッチ・マーケットを目指すという声も出てきている.Windowsにはかなわないと見たのか, NCの行方は混沌としてきた.
著者
片山 徹朗 高橋 寿一
出版者
情報処理学会
雑誌
情報処理 (ISSN:04478053)
巻号頁・発行日
vol.49, no.2, pp.154-161, 2008-02-15

近年,エンジニアの言う「タイミング依存のバグ」が現場では多くなっているのではないか.昨今の大きなシステム障害を見ると,「あるまれなタイミングと,あるまれなタイミングが同時に起こると障害が発生する」という記事をよく見かける.また,その障害に対する記者会見では「単独製品としては起こりえない」,もしくは,「弊社製品単独の機能としては問題ないのだが,他社製品と統合した場合に問題が発生する」という言葉をよく聞く.現代のソフトウェアやシステムは,単独機能として大きな問題を起こすことは少なくなってきている.それは各社の品質保証システムや部門が成熟した成果であろう.しかし,そのソフトウェアやシステムの堅牢性を維持するために多重化したり,あるいは,高速な処理性能を求めるために並列化することによる起こるバグについては,逆に増える傾向がある.本稿では,前述したような並列に処理されるプログラムやシステムについて,テストの難しさの原因とテスト手法について述べる.また,並列プログラムの特性と誤りの分類について述べ,その中から特に,デッドロックの検出手法と競合状態のテスト手法について述べる.
著者
高木 直史
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理 (ISSN:04478053)
巻号頁・発行日
vol.37, no.3, pp.280-286, 1996-03-15
参考文献数
7
被引用文献数
11

1 0 0 0 靴紐の話

著者
中野 猛夫
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理 (ISSN:04478053)
巻号頁・発行日
vol.9, no.6, pp.352-355, 1968-11-15
著者
神嶌 敏弘
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理 (ISSN:04478053)
巻号頁・発行日
vol.48, no.9, pp.966-971, 2007-09-15
被引用文献数
3

あまり多すぎる情報に埋もれて,欲しい情報を見つけ出せなくなる情報過多の問題が顕在化して久しい.この問題に対する処方箋の1つが推薦システムである.90年代後半から,商用化がはじまり,現在では広く普及するようになった.しかし,まだ課題は多く,これらのうちプライバシー,サクラ攻撃,および評価のゆらぎについて紹介する.
著者
鈴木 勲
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理 (ISSN:04478053)
巻号頁・発行日
vol.16, no.4, pp.359-363, 1975-04-15

バロースB7700システムのアーキテクチャの設計思想は,1963年に発表されたB5500に始まる一連のバロース・システム,B6500,B 6700で採用されているコンセプトを拡張したものである.これら一連のバロース・システムに共通しているのは,全面的なコンパイラ言語によるプログラミング(アプリケーション・プログラム,システム・プログラムの全て),仮想メモリ,マルチ・プロセサを標準動作形式とするMCP(マスタ・コントロール・プログラム)を採用していることである.B 7700システムは,過去のどのバロース・システムよりも強力なスループットを提供するだけでなく,設計上特に重負をおいたのは無停止システムを指向したことである.ハードウェア,ソフトウェアに設計されたモジュール化と動的再構成機能により,システムの構成要素は独自に応答可能なシステムになっている.
著者
西野 哲朗
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理 (ISSN:04478053)
巻号頁・発行日
vol.35, no.3, pp.251-258, 1994-03-15
参考文献数
10
被引用文献数
2

属性文法は1968年にKnuthによって考案された重要な記算モデルです。今回から6回に分けて属性文法の基礎理論からさまざまな応用に関する連載を始めます。これは、初めての日本語による本格的な教科書です。
著者
細見 輝政 荒木 俊郎 萩原 兼一 本田 直人
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理 (ISSN:04478053)
巻号頁・発行日
vol.16, no.11, pp.974-981, 1975-11-15

AS-11 (Associative System-11) has been developed, which is a general purpose data structure processing system with the associative function, the accessing of data through a partial specification of its content. AS-11 has two data types; "associative pair" and "associative triple" introduced by J.A. Feldman et al, which provide the user not only a strong and efficient retrieval ability but also a ability for expressing n-ary relations. The remarkable features of this system are as follows; (1) the asymmetric entry is possible; (2) the user can introduce the ordered relation into the set of associative triples or pairs; (3) the table is able to be made handy in size. This system runs on a mini-computer PDP-11/20 equipped with 24K core memory, 1.2 M disk-pack, teletypewriter, and etc. This paper gives the outline of AS-11.
著者
湯浅 敬
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理 (ISSN:04478053)
巻号頁・発行日
vol.44, no.4, pp.432-433, 2003-04-15

1999年春から1年間,イギリスのブリストル研究所に出向し,2002年秋から現在のパロアルト研究所に移籍となりました.アメリカに来てまだ間もないのですが,これからシリコンバレーの情報を中心にお伝えしていく予定ですので,よろしくお願いします.
著者
浅川 秀治 Erik Selberg
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理 (ISSN:04478053)
巻号頁・発行日
vol.46, no.9, pp.1008-1015, 2005-09-15
被引用文献数
1

本稿では,2005年に新しくサービス開始されたMicrosoft社の独自開発MSN Search Engine について概要を述べる.まず,アーキテクチャの上位レベルの説明を行い,続いて基本的な設計目標について説明する.次に,ドキュメントのインデックス化とランク付けに使用した技術について述べる.特に,今回MSN Search Engineをスクラッチから開発したことで学んだことや,明らかになった問題点にサービス面,技術面の両方の観点から焦点を当て,最後にMicrosoft社の考える今後の検索エンジンの方向性について述べる.Webにおいて最も重要なサービスが検索エンジンであることから,本論分が今後の日本における検索エンジンの開発に役立つことを期待している.
著者
河合 由起子
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理 (ISSN:04478053)
巻号頁・発行日
vol.48, no.9, pp.979-983, 2007-09-15
被引用文献数
3

情報推薦技術の1つとして,ユーザの閲覧履歴に基づいて嗜好性の高い情報を推薦する,パーソナライゼーション技術があげられる.筆者はこれまで,閲覧履歴に基づいて興味情報を抽出・利用することで,複数ニュースサイトの大量記事を推薦するマイ・ポータル・ニュースサイトを開発した.本稿では,ユーザが興味を持っているキーワードやインタフェース,さらにセンチメント情報といった嗜好情報の抽出を中心に,情報統合・推薦技術を紹介する.