著者
藤田 晴啓
出版者
新潟国際情報大学情報文化学部
雑誌
新潟国際情報大学情報文化学部紀要 (ISSN:1343490X)
巻号頁・発行日
vol.1, pp.83-91, 2015-04-01

インドネシア・ボゴール市における最近の調査では、家庭からの廃食油は生活排水あるいは土壌に投棄され、水系・土壌汚染等の環境被害を引き起すばかりでなく、温室効果ガス排出の増加をもたらしている。日本の家庭からの廃食油は年間10 万トンでるといわれ、その大半は燃焼ゴミとして廃棄され、再利用されるのは1 割にも満たない。新潟市およびボゴール市において実施されている廃食油再生化事業の比較検討を行った。回収される廃食油量や再生エネルギーの60%しか公用車両稼働に利用されていないこと等、両者には共通点が多いことが明らかとなった。食用油の温室効果ガス排出量としてのライフサイクルインパクトを、実際の製造所データや報告されているデータを使用して推定した。廃食油の排水・土壌の投棄、あるいは完全消費と比較した再生化の場合の環境的有利性は、経済的あるいは技術的な制約により、必ずしも再生活動を助長するものではないことが明らかとなった。日本における高い人件費による制約よりも、ボゴール市での技術的な制約は比較的安易に解決できるであろう。
著者
藤瀬 武彦 橋本 麻里 長崎 浩爾 高橋 努 岩垣 丞恒 山村 雅一
出版者
新潟国際情報大学情報文化学部
雑誌
新潟国際情報大学情報文化学部紀要 (ISSN:1343490X)
巻号頁・発行日
vol.6, pp.143-158, 2003-03-20

The purpose of this study was to determine whether hyperoxic gas inhalation following anaerobic exercise hastens recovery or enhances subsequent performance. Eight male and four female university students performed two bouts of bench press exercise to exhaustion at 70% of 1RM (performance test: PT-1 and 2). Interval of two exercises was separated by a 30 min recovery period during which the subjects breathed either room air (NOX) or hyperoxic gas (60% O2 in nitrogen: HOX) for 20 min (1-21 min of recovery time). The entire procedure was repeated on each subject using the opposite gas on another day. The work load in PT was 41.3+10.9 kg (70.2% of 1RM). The numbers of repetition of bench press in NOX and HOX conditions were 15.0+4.7 and 14.5+4.4 repetitions in PT-1, and 13.7+4.1 and 13.0+4.0 repetitions in PT-2 (NOX, -8.7%: HOX, -10.3%), there were no significant differences between both conditions, respectively. The changes of blood lactate concentration and its peak values (NOX, 4.00+1.08 mM: HOX, 3.90+0.88 mM) during recovery periods were not significantly different between NOX and HOX conditions. In conclusion, these data indicate that hyperoxic gas inhalation offers no advantages on recovery from exhaustive anaerobic exercise or on subsequent exercise performance.
著者
谷本 和明
出版者
新潟国際情報大学情報文化学部
雑誌
新潟国際情報大学情報文化学部紀要 (ISSN:1343490X)
巻号頁・発行日
no.17, pp.99-110, 2014-04

昨今、盛んに研究・導入が進んでいる次世代の代替エネルギーである、様々な再生可能エネルギーの活用は、まだ本格的な実用化に至っているとは言えない。2011 年までの地域や企業を取り巻くこれらの取り組みや比較は、谷本(1)でまとめた。本論文では、これらの取組の中から、我が国の現状や国民性に適した小規模の水力・火力発電の現状と可能性について論じる。さらに、昨年行った小(マイクロ)水力・火力発電に関する調査結果をまとめた。
著者
谷本 和明
出版者
新潟国際情報大学情報文化学部
雑誌
新潟国際情報大学情報文化学部紀要 (ISSN:1343490X)
巻号頁・発行日
vol.17, pp.99-110, 2014-04-01

昨今、盛んに研究・導入が進んでいる次世代の代替エネルギーである、様々な再生可能エネルギーの活用は、まだ本格的な実用化に至っているとは言えない。2011 年までの地域や企業を取り巻くこれらの取り組みや比較は、谷本(1)でまとめた。本論文では、これらの取組の中から、我が国の現状や国民性に適した小規模の水力・火力発電の現状と可能性について論じる。さらに、昨年行った小(マイクロ)水力・火力発電に関する調査結果をまとめた。
著者
神長 英輔
出版者
新潟国際情報大学情報文化学部
雑誌
新潟国際情報大学情報文化学部紀要 (ISSN:1343490X)
巻号頁・発行日
vol.15, pp.1-14, 2012-04-01

1950 年代,全国各地で若者の合唱サークルが組織された.1940 年代末に起こったこの運動はうたごえ運動と呼ばれた.うたごえ運動は文化運動,労働運動,反核平和運動と連携し,1950年代半ばに最盛期を迎えた.しかし,早くも1960 年代前半には人気を失った.この運動はどのようにして同時代の若者の心をとらえたのか.またなぜ若者の心はうたごえ運動から離れていったのか.この論文は進化論の観点から文化を理解するミーム学の知見を用いてこの疑問に答える. ミームとは模倣であり,遺伝子に似た「文化の自己複製子」として理解される.うたごえ運動とは「正しく,美しく歌え」などの指示のミーム,「歌の力によって大衆を組織し,世を動かす」という物語のミーム,ミームとしての歌からなるミーム複合体である.うたごえ運動が拡大し,一転して衰えた過程はこれらのミームが複製された(されなくなった)過程として説明できる.
著者
藤瀬 武彦 杉山 文宏 松永 尚久 豊嶋 建広 長崎 浩爾
出版者
新潟国際情報大学情報文化学部
雑誌
新潟国際情報大学情報文化学部紀要 (ISSN:1343490X)
巻号頁・発行日
vol.1, pp.203-215, 1998-03-20

The purpose of this study was to compare the strength performance and aerobic capacity between male non-contact karatedo athletes (N-karate) and male full-contact karatedo athletes (F-karate). There were two groups consisting of seven N-karate (weight : 65 ±3 kg) and seven F-karate (80±6 kg). The control group consisted of eighteen male university students (N-control) weighing 65±3 kg and eighteen male students (F-control) weighing 80±3 kg. All were measured for anthropometric characteristics and all performed physical fitness tests and aerobic capacity test by treadmill running until exhaustion. The body weight, percentage of fat, LBM, and the girth of chest, waist, hip, arm, and thigh on F-karate were significantly larger than those of N-karate. The girth of thigh of N-karate and F-karate were thicker (p<0.05) than those of N-control and F-control, respectively. There were significant differences between F-control and F-karate, and for N-karate and F-karate in the activities of strength performances of grip and back strength, of IRM of the squat, bench press, and dead lift by using barbell. This was not so for N-control and N-karate. However, N-karate showed no difference from F-karate on IRM per kg of body weight with regard to the squat and dead lift. The dead lift in N-karate (2.14±0.13kg/wt) trended to show the higher value than that in F-karate (2.00±0.21kg/wt). For the aerobic capacity, the, endurance times of the control, N-karate, and F-karate were 708±61sec, 899±164sec, and 937±110sec respectively, and there were significant differences between control subjects and karatedo athletes. The VO_2max of N-karate (51.7±3.9ml/kg/min) was the same as the one of F-karate (51.3±3.9 ml/kg/min). These values of karatedo athletes were higher than the one of control (48.0±4.2 ml/kg/min), but not significant statistically. These results suggest that karatedo athletes acquired higher strength performance and aerobic capacity through daily karatedo exercise and that the anthropometric and physical fitness characteristics of full-contact karatedo athletes might be attributed to the amount of weight training.
著者
高山 誠 平松 庸一 内田 亨
出版者
新潟国際情報大学情報文化学部
雑誌
新潟国際情報大学情報文化学部紀要 (ISSN:1343490X)
巻号頁・発行日
vol.1, pp.121-128, 2015-04-01

本稿では、新潟県における妙高ゆきエビと村上鮭の養殖事業の事例を報告する。前者は、陸上養殖という特徴的な事例で、十分な技術によって良質な「製品」を作ることができた。しかし、販売面で、同種の他社製品や天然物と質の差別化ができず、また価格相応の価値を訴求することができないキャズム(chasm)によって、失敗した事例である。後者は、歴史と街づくりに裏打ちされた観光産業はじめ鮭の商品化を現在も進行しており、地方色豊かな事例である。地方発の養殖事業は、今後「漁業の6 次産業化」の推進が課題であろう。つまり、養殖による水産物の生産だけでなく、2 次産業的な水産物加工や3 次産業的な情報やサービス、観光をも視野に入れることである。
著者
槻木 公一
出版者
新潟国際情報大学情報文化学部
雑誌
新潟国際情報大学情報文化学部紀要 (ISSN:1343490X)
巻号頁・発行日
no.10, pp.189-192, 2007-05

本学における授業評価アンケートの集計作業プロセスを事例として、小規模な組織体における部分的な業務を対象とした情報システムの設計手法を考察する。小規模な業務組織では、頻度が少なく少量で多様な業務を個々人が担当して非継続的、断片的に仕事を進めているので、全面的にプロセスを見直すことは現実的でない。むしろ、人との「なじみやすさ」をもって現行のワークフローの中に新しい情報システムを組み込んでいく必要がある。そのためには組み込む機能もこま切れにし、わずらわしい進捗管理をできるだけ避けるように設計することが肝要である。
著者
正田 達夫 塚田 真一
出版者
新潟国際情報大学情報文化学部
雑誌
新潟国際情報大学情報文化学部紀要 (ISSN:1343490X)
巻号頁・発行日
no.4, pp.65-85, 2001-03

インターネット・ユーザーにおける、オンライン購買経験者(オンライン・ショッパー)と非購買者(ノン・ショッパー)の相違について、先行研究を参考に6仮説をたて、インターネット上でアンケート調査を行った。1,520名の回答を分析した検証結果は下記の通りである。H-1オンライン・ショッピング経験率と諸属性の関連度は、人口統計的変数よりもライフスタイル変数の方が高い。-検証不能。H-2専門店・百貨店との距離によりオンライン・ショッピング経験率には差がある。-検証不能。H-3情報機器所有度の高い層は、オンラインショッピング経験率も高い立証。H-4インターネット利用目的によりオンラインションピンク経験率は異なる-立証。H5オンラインショッパーは、革新性(イノベーティフネス)が高い立証。H-6オンライン・ショッパーは合理的購入者である-立証。その他のファインディングで注目すべきことは、(1)オンライン・ショッピングの利用意向は高い。(2)現在、オンライン・ショッピングの未経験者であっても、インターネットで情報収集を行っている者は多い。したがって、情報媒体としてのインターネットは極めて重要である。(3)インターネット上で利用しているサービスの種類にによって、ショッパー比率が異なるから広告管理上、広告出稿計画に当たっては留意が必要である。
著者
石井 忠夫
出版者
新潟国際情報大学
雑誌
新潟国際情報大学情報文化学部紀要 (ISSN:1343490X)
巻号頁・発行日
vol.13, pp.71-84, 2010-04-01

情報化社会においてソフトウェアの迅速で妥当な開発技術が強く求められているが,その要求に答えるにはソフトウェア開発方法の見直しが必要である。その1つの方法として,構成的プログラミングの考えに基づいてソフトウェアの仕様からその妥当性の検証とプログラムの導出を同時に実現し,更に,順次に追加される仕様の要求に対して,ソフトウェアを内部で矛盾を解消しながら拡大・発展させる見方がある。本稿では,このような枠組みの中で必要となる仕様からプログラムを導出するための定理証明プログラムを構成的型理論に基づいてRuby言語を用いて試作した。
著者
Ruddick Michael
出版者
新潟国際情報大学
雑誌
新潟国際情報大学情報文化学部紀要 (ISSN:1343490X)
巻号頁・発行日
vol.13, pp.11-29, 2010-04-01

The textbook is one of the most prevalent educational tool used in the classroom. Because of the high exposure to textbooks that students experience,care should be taken with regards to any kind of bias or possible destructive elements that might be found. One such element is sexism.This paper is a gender study of a text book,used in a senior high school in Japan,which uncovers many aspects of sexism. The paper shows that women in the English Language textbook Reward Starter (Greenall,1997)are less visible than men as characters,and are portrayed in stereotypical roles with regards to occupations and the family. A suggestion is made for a student/class evaluation of the textbook using the methodology provided in this investigation."It should not be assumed that people are aware of the ideological dimensions of their own practice. Ideologies built into conventions may be more or less naturalized and automatized, and people may find it difficult to comprehend that their normal practices could have specific ideological investments"(Fairclough :2006,90).