著者
山本 浩三
出版者
同志社大学
雑誌
同志社法學 (ISSN:03877612)
巻号頁・発行日
vol.11, no.5, pp.72-85, 1960-02-20

資料
著者
西田 毅 ニシダ タケシ Nishida Takeshi
出版者
同志社法學會
雑誌
同志社法學 (ISSN:03877612)
巻号頁・発行日
vol.63, no.1, pp.1-59, 2011-06-30

Article大正・昭和初期の政治学者中島重が影響を受けたイギリスの政治的多元論の実相を検討した。中島は20世紀初頭の英独両国で支配的であった対照的な国家学説を対比し、彼自身は自由主義と個人主義の立場に立つH・スペンサーの「国家株式会社説」を評価したこと、そして国家を団体の一種と捉え、国家の権能を限定的に解釈する国家観の正しさを弁証している。さらに、ギルド社会主義と多元論の関係について論及し、中島政治学が天皇制の支配原理と相容れない学説であることを確認した。This article examines that an influence of political pluralism on Nakajima Jyu, political scientist in Taisho period. Social and political pluralism is a theory of state that appeared in England during the early 20th century. The characteristic of the theory put a special emphasis on a limitation of political functions of the state : for the defense of one's country and keeping the order. Pluralism stressed the autonomy enjoyed by disparate groups within a society- such groups as religious groups, trade unions, professional organizations, ethnic minorities. Exponents of the theory are S.G.Hobson, H.J.Laski, G.D.H.Cole, R.M. MacIver etc. They are reacting against what they alleged to be the alienation of the individual under conditions of unrestrained power of the state as well as capitalism. This liberal democratic thought in Western nations attracted Nakajima who was against quasi-religious state, 天皇制 Tennosei.
著者
コート マイクル 麻田 貞雄[訳]
出版者
同志社大学
雑誌
同志社法學 (ISSN:03877612)
巻号頁・発行日
vol.60, no.6, pp.2907-2927, 2009-01

翻訳(Translation)This article provides an overview of the scholarly debate concerning bombing of Hiroshima by the United States, focusing mainly on American historians. It traces the rise and eventual decline of the so-called revisionist school of historiography on the subject, which in its various forms challenged the thesis that the atomic bomb was necessary to force a Japanese surrender in 1945 and that the United States used the bomb for that reason. In particular, the article describes how scholarly works published since the early 1990s have demolished the main pillars of the revisionist argument, including the baseless "atomic diplomacy" thesis that the bomb was used to intimidate the Soviet Union and limit its postwar gains in Eastern Europe and Asia.翻訳:麻田貞雄
著者
今井 仙一
出版者
同志社大学
雑誌
同志社法學 (ISSN:03877612)
巻号頁・発行日
vol.22, pp.24-55, 1954-03-20

論説
著者
出原 政雄 イズハラ マサオ Izuhara Masao
出版者
同志社法學會
雑誌
同志社法學 (ISSN:03877612)
巻号頁・発行日
vol.63, no.1, pp.153-180, 2011-06-30

Article本論文は、大正・昭和期の立憲政治家として活躍した斎藤隆夫に焦点を合わせて、第一に戦争肯定論にたちながら、なぜ軍部批判を展開することが可能であったのか、第二に斎藤における戦争と平和の見方を政治思想史の視角から分析したものである。Focusing on Saito Takao being active as a constitutional statesman in Taisho and Showa years, I inquired why he could show the attitude against the military,in spite of affirming positively the war,and considerd the dilemma in thinking about war and peace in the context of political thought.
著者
内田 智雄
出版者
同志社大学
雑誌
同志社法學 (ISSN:03877612)
巻号頁・発行日
vol.17, no.1, pp.93-103, 1965-06-30

資料
著者
内田 智雄
出版者
同志社大学
雑誌
同志社法學 (ISSN:03877612)
巻号頁・発行日
vol.34, no.6, pp.32-68, 1983-03-31

論説
著者
王 昭武 オウ ショウブ Wang Zhaowu
出版者
同志社法學會
雑誌
同志社法學 (ISSN:03877612)
巻号頁・発行日
vol.60, no.8, pp.285-374, 2009-03-31

研究ノート(Note)中止未遂の成立要件として、いかなる場合に任意性があるかという任意性の判断基準について 、様々な学説が主張され、まさに「中止犯解釈の最大の争点」でもある。本稿は、従来の判例と学説を詳細に分析したうえ、減免根拠と判断基準との整合性を保つべきであるという観点から、「新しい限定主観説を基本とする折衷説」を提唱する。具体的には、まず、ここにいう任意性は、単に行為者の自発的意思であるというだけでは足りず、中止未遂の法的趣旨の実現に寄与し、違法性または責任の減少を根拠づけられる法的意味での任意性でなければならないから、行為者が悪かったと思ってやめたという程度の「法敵対的意思の放棄」、「法益侵害回避意思」が必要である。さらに、「新しい限定主観説」に一定の限定を加える必要があり、それは、社会一般人の目から見て、「行為者本人の属する類型人」ならばその状況下で「やろうと思えばできた」と思ったであろうという程度の客観性に根拠づけられる必要もある。
著者
十河 太朗
出版者
同志社大学
雑誌
同志社法學 (ISSN:03877612)
巻号頁・発行日
vol.45, no.5, pp.143-156, 1994-01-30

判例研究
著者
田畑 忍
出版者
同志社大学
雑誌
同志社法學 (ISSN:03877612)
巻号頁・発行日
vol.18, no.3, pp.1-26, 1967-01-31

論説
著者
内田 智雄
出版者
同志社大学
雑誌
同志社法學 (ISSN:03877612)
巻号頁・発行日
vol.6, pp.1-22, 1950-11-20

論説
著者
太田 雅夫
出版者
同志社大学
雑誌
同志社法學 (ISSN:03877612)
巻号頁・発行日
vol.12, no.6, pp.104-119, 1961-03-30

資料
著者
石田 信平 イシダ シンペイ Ishida Shinpei
出版者
同志社法學會
雑誌
同志社法學 (ISSN:03877612)
巻号頁・発行日
vol.58, no.5, pp.267-351, 2006-11-30

営業秘密は退職後の労働者による競争会社への漏洩によってその財産的価値が滅失する場合がある。そのため、多くの企業が退職後の競業避止特約を締結することによって、その漏洩を防止しようとしている。しかしながら問題は、こうした退職後の競業避止特約が労働者の職業選択の自由と衝突する点にある。 本稿では、以上のような営業秘密保護と退職後の競業規制について、アメリカの不可避的開示論の形成と展開を踏まえた検討を行った。ここで不可避的開示論とは、あるときは、わが国の不正競争防止法と類似する統一営業秘密法から直接競業差止という法的効果を導出する機能を果たし、あるときは、競業避止特約と秘密保持特約の限界を問う機能を果たす法理論であり、以上の問題に考察を加えるにあたって非常に示唆に富む議論を含んでいる。 本稿では、こうした不可避的開示論に関する裁判例、学説を分析し、日本の競業避止義務の課題と方向性を抽出することを試みたところ、労働者の競業避止義務には、労働者の背信性を軸とした「公正競争」の原理から要請されるものと、代償と軸とした「契約」の原理から要請されるものがあるという仮説を得た。わが国の裁判例は競業避止特約について明確な要件、効果が設定しているとは言いがたく、本稿では、この二つの原理によって、要件、効果を精緻化していくべきであるということを示唆した。
著者
佐伯 彰洋
出版者
同志社大学
雑誌
同志社法學 (ISSN:03877612)
巻号頁・発行日
vol.42, no.6, pp.46-96, 1991-03-31

論説
著者
山本 陽大
出版者
同志社大学
雑誌
同志社法學 (ISSN:03877612)
巻号頁・発行日
vol.62, no.4, pp.1285-1380, 2010-11

研究ノート(Note)本稿は、我が国における解雇の金銭解決制度をめぐる議論に示唆を得るために、ドイツ解雇制限法における解消判決・補償金制度(9条、10条)の分析・検討を行うものである。検討順序としては、我が国における解雇の金銭解決制度を巡る議論を紹介したのち、ドイツ解消判決・補償金制度の歴史的形成過程から、連邦労働裁判所の判例および学説による要件・効果論の展開をフォローした。結論においては、我が国において解雇の金銭解決制度を考察するには、その基本理念を明確にする必要があり、憲法規範との関係で規範的正当化を検討すべきことを論じている。