著者
内藤 健
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告. MPS, 数理モデル化と問題解決研究報告 (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.28, pp.25-28, 2000-02-07
参考文献数
11

記憶、学習、直感、本能と理性、心の5つの階層を持つ人工脳モデルを提案する。このモデルには可塑性も含まれている。特に、黄金比や白銀比を脳がどのように感じるかという視点に基づき、40億年前の生命の起源を考えることによって、心のモデルを提示する。
著者
望月 朝香 鈴木 泰博
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告. MPS, 数理モデル化と問題解決研究報告 (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.67, pp.179-182, 2007-12-20
参考文献数
6

文章を読んだ後に「著者らしい雰囲気のする文章だった」と感じる経験はよくある。この目に見えない「雰囲気」、即ち作者特有の文体印象について、小説のテキストデータを数量化し分析することで考える。文体印象を醸し出す要素は様々考えられるが、本研究では(1)「句読点の分布」(2)「読みでの文字数」(3)「文章表現方法・多頻出言語」の3項目に着目する。句読点の使い方に著者特有の文構造が、読みでの文字数では頭の中のリズム、文章表現方法・多頻出言語から著者の愛用語や単語使用方法の癖が現れ、文体印象の要素となるためである。本論文では作者の特徴の抽出に相当する(1)と(2)について行う。かかる特徴付けを行い文体や作家の雰囲気を数量化することで、雰囲気を用いた文献検索を可能にし、また作者不詳の歴史文献の作者特定へ応用することが可能である。
著者
大村 正治 大西 克実 中野 秀男
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告. MPS, 数理モデル化と問題解決研究報告 (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2006, no.135, pp.33-36, 2006-12-21
参考文献数
6

組み合わせ最適化問題の中でも特に代表的な問題の一つである巡回セールスマン問題は、これまでに様々な研究がされている。本研究では、この問題を対象としてメタヒューリスティックの戦略の一つとして知られるタブーサーチ法を並列化する。タブーサーチ法を並列化するにあたって近傍となる枝交換に関する情報を共有するための通信方法、タブーリストを共有する仕組みについて効率よく各プロセス間で情報共有できる仕組みについて検討する。
著者
三好 栄次 鈴木 育男 山本 雅人 古川 正志
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告. MPS, 数理モデル化と問題解決研究報告 (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2009, no.8, pp.1-6, 2009-09-03

多くのネットワークモデルの研究が存在しているが,その多くはネットワークの構成要素であるノードの状態のみによりネットワークが成長する.しかし,実際のネットワーク成長はコミュニティによる影響も受ける.本研究では,既存のネットワーク成長モデルに対し,局所コミュニティ抽出方法を適用し,ネットワークの成長のルールにコミュニティ情報を付加した成長モデルの提案を行う.また,提案手法を適用したネットワーク生成によるコミュニティ構造の変化とともに,コミュニティ数の増減,クラスタリング系数などへの特徴量について時間経過による変化を観測し,ネットワークの成長過程について CNN モデルと提案モデルの比較を行う.
著者
吉川 達也 塚本 弘毅 蓬来 祐一郎 福井 一彦
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告. MPS, 数理モデル化と問題解決研究報告 (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2008, no.17, pp.185-188, 2008-03-04
参考文献数
14

タンパク質とは,生命活動を支える重要な物質の一つである.これらタンパク質固有の機能は,他のタンパク質との相互作用(PPI:Protein-Protein Interaction)によって発現することが解っている.このPPIに関する研究は,生命現象の解明はもとより,最近では医薬品開発の分野でも柱目されている.我々が提案したタンパク質間の親和性予測法は,データセットの構成や規模,親和性スコアの計算に重要なクラスタリング処理によって,結果精度が異なることが予備実験などから解っている.特に,データセットが大規模となる場合に,クラスタリングパラメータ値の予測精度に与える影響が無視できなくなる傾向がある.本研究では,全7056個中に84個の生物学的有意性を持ったタンパク質ペア(BSPPs: Biological Significant Protcin Pails)を含むデータセットを用いて,prevalence=1.19%の高難易度なBSPPs予測問題を設定した.また,親和性スコアの定義から予測精度に影響を及ぼすと考えられる4つのパラメータを抽出し,計144個のパラメータセットを作成した.評価実験から,F-measure最大となるパラメータセットにおいて,F-measure最大となるパラメータセットにおいて,sensitivity(=recall)=27.4%, specificity=91.0%, precision=3.53%, accuracy=90.2%, F-measure=6.25%の結果を得た.これはBSPPsを無作為抽出した場合(F-measure=2.32%)と比較して,約2,69倍の予測精度を獲得しており,タンパク質間親和性予測法の精度向上におけるパラメータ最適化の有効性を示している.
著者
坂庭 紳悟 笹倉 万里子
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告. MPS, 数理モデル化と問題解決研究報告 (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2008, no.126, pp.89-92, 2008-12-10
参考文献数
7

男子体操競技における各種日の「演技」は次々と実施される「技」によって構成される.演技構成の採点は演技構成内のそれぞれの単独の技に対して点を与えるものと技の実施の並びに対して点を与えるものからなる.採点対象となる技は採点規則で明記されている.本研究では,採点対象を「技の列」であるど捉え,その列を走査する機能を持つコンピュータプログラムにより体操競技における演技構成に対して採点を行うシステムを構築する.採点規則は,主に自然言語を用いて記述されているが,本研究ではそれを形式的に表現する.構築するシステムは演技の「技」の列を入力とし,形式的に表現された規則を用いてそれを自動的に採点する.このシステムを用いることにより採点の曖昧性を排し,誤採点をなくすことが可能である.
著者
下西 風澄 井庭 崇
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告. MPS, 数理モデル化と問題解決研究報告 (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.67, pp.235-238, 2007-12-20

本論文の目的は,非線形関数の可視化における新しい表現手法を提案することである.提案手法では,関数の値を角度に変換して描画することで,その軌道を平面的な描画パターンとして視覚的に捉えることができるようになる.本論文で取り上げるロジスティック方程式では,周期領域とカオス領域には明らかな違いが観察され,その中間領域には周期とカオスが入り混じるパターンが観察された.この新たな表現手法は,カオスの複雑な軌道を,より視覚的・感覚的に捉えることができる方法として,可能性を秘めていると思われる.
著者
茂尾 亮太 鈴木 育男 山本 雅人 古川 正志
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告. MPS, 数理モデル化と問題解決研究報告 (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2009, no.7, pp.1-6, 2009-09-03

データ関係をノードとエッジで表すネットワーク構造は多くの分野で共通に利用されている.ネットワークの可視化技術は単なるノード間のつながりからは発見できないネットワークの構造や特徴を見出すのに有用な技術である.従来の研究で様々な可視化手法が提案されてきたが,本研究では力学的手法に焦点を当てる.力学的手法は実装と拡張が容易な最も一般的な可視化手法であるが,可視化のための計算量が大きく大規模なネットワークには適用することができない.しかし,比較的小規模なネットワークに対してはネットワークの特徴を捉え高速に可視化が可能である.提案手法では可視化対象のネットワークのある範囲内のノード群に対し,局所的エネルギー最小化によるノード配置をランダムに繰り返し行うことにより,ネットワーク全体の大域的なノード配置を導出する.これにより,計算量を削減し高速化に可視化を行う.また,従来手法との比較を行い提案手法の有用性を検証した.
著者
猿渡 康文
出版者
情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告. MPS, 数理モデル化と問題解決研究報告 (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.97, no.113, pp.25-30, 1997-11

本稿では, 辺彩色グラフ (edge-colored graphs) と呼ぶ, あらかじめ各辺に彩色がなされたグラフの特徴付について議論する. "一般のグラフ"の特徴付けにおいては, ハミルトン閉路といったグラフのもつ構造を鍵として利用している. "辺彩色グラフ"においては, "一般のグラフ"におけるグラフのもつ構造と共に, 交互性 (alternaty) と呼ぶ構造を導入した特徴付けがなされている. 本稿では, 辺彩色グラフにおける交互性を導入したグラフの特徴付けに関する既往の研究を紹介し, さらに, ある特定の点を端点としてもつハミルトン路をもつ辺彩色グラフの特徴付けを示す.An edge-colored graph is a graph, each of whose edge is colored by some color in advance. This paper treats a characterization of edge-colored graphs. To do so, a structure, so-called alternaty, is introduced. This structure is concerning to colors on edges, and plays an important role in characterizations as well as a graphical structure (e.g. Hamiltonian cycle, etc.). We first summarize some previous works concerning to characterizations of edge-colored graphs, and show a characterization of edge-colored graphs based on a new graphical structure.
著者
他谷 周一
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告. MPS, 数理モデル化と問題解決研究報告 (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2007, no.86, pp.87-90, 2007-09-03
参考文献数
5

東海道新幹線の地震防災システムでは,遠方で発生する大地震の早期検知を目的とした「早期地震警報システム」と,沿線での実際の揺れを把握することを目的とした「沿線地震計」とで構成される.本稿では,東海道新幹線地震防災システムの概要を紹介する.