著者
味元 伸太郎 水口 貴之 橘 昌良
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告. SLDM, [システムLSI設計技術] (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2005, no.43, pp.13-17, 2005-05-19
参考文献数
3

本論文では、加算器の形式別の消費電力・面積・速度の比較結果について報告する。今回報告する加算器の形式は、Ripple carry adder, Carry look-ahead adder, Carry select adder, Carry skip adder, Carry save adder, Hybrid adderの6形式である。形式別に加算器を設計し、速度、面積、消費電力についてシミュレーションを行うことにより、システムを構築する際に最も適した演算形式を選択するための参考データを得る。
著者
松田 健 佐藤 暁 森 健介 堤 利幸
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告. SLDM, [システムLSI設計技術] (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2007, no.2, pp.67-72, 2007-01-17
参考文献数
9

情報処理技術者試験で用いられている仮想計算機COMET IIとそのアセンブリ言語CASL IIは、シンプルで理解しやすい構造のため多くの教育機関でCPUやアセンブリ言語の学習に広く活用されている。しかし現在組込みソフトウェアの開発では、C言語でCPU制御プログラムを記述することが一般的である。しかし実用的なCOMET II用Cコンパイラはこれまでなかった。そこで本研究では実用レベルのCOMET II用Cコンパイラの開発を行い、C言語を用いたCOMET IIマイコンの制御を可能にした。
著者
本江 俊幸 高橋 篤司
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告. SLDM, [システムLSI設計技術] (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2015, no.3, pp.1-6, 2015-05-07

次世代リソグラフイ技術の 1 つである側壁プロセスを 2 回用いる SAQP(Self-Aligned Quadruple Patterning) は微細な配線パターンを実現する有望な技術の 1 つであるが,すべての配線パターンを実現できるわけではない.そこで,SAQP で実現可能な配線パターンを生成するために,特殊な 3 色グリッドを用いる配線パターン生成手法が提案されたその生成手法では,配線は SAQP の製造工程に応じて 3 種類に分類される.最終工程に対応する配線は,分岐は許されず,さらに折れ曲がりが禁止されるグリッドが存在する.そのため,最終工程に対応する配線パターンを生成するために,3 色グリッドに対応するグラフ上で折れ曲がり制約を満たす 2 点間のパスを求めるアルゴリズムが必要となる.本稿では,グラフ上に折れ曲がり制約が与えられたとき,一般に,2 点間に折れ曲がり制約を満たすパスが存在するか否かの判定問題は NP 完全であることを示す.
著者
平野 大輔 史 又華 戸川 望 柳澤 政生
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告. SLDM, [システムLSI設計技術] (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2015, no.10, pp.1-5, 2015-05-07

近年,暗号回路への攻撃手法として,故障解析が脅威となっている.回路への故障の発生方法には,レーザー照射や電圧変動,クロックグリッチなどの方法があるが,実装や制御の容易性からクロックグリッチが注目されている.対策手法として,回路を三重化して比較する空間冗長化手法や,同じ処理を 2 回行って比較する時間冗長化手法が存在する.しかし,これらの手法は面積オーバーヘッド或いは時間オーバーヘッドが大きいという問題点がある.本稿では,故障解析の誘因となるクロックグリッチを高速に検出可能で,面積オーバーヘッドを 4.9% に抑えた AES 暗号回路を提案する.
著者
山田 賢治 羽鳥 雄介 萩原 秀磨 溝谷 圭悟 高須 雅義 山崎 信行
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告. SLDM, [システムLSI設計技術] (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2015, no.31, pp.1-6, 2015-02-27

近年の組込みリアルタイムシステムでは高い演算能力だけでなく,低消費電力が求められる.これらの要求を満たすために設計されたリアルタイム処理用プロセッサとして Responsive Multithreaded Processor (RMT Processor) がある.RMT Processor は Simultaneous Multithreaded プロセッサであるためスループットが高く,スレッドの資源利用に対する優先度設定や Instructions Per Clock cycle (IPC) 制御機構といったリアルタイム処理をサポートする機能を持つ.また,System in Package に集積されたデバイスにより Real-Time Static Voltage and Frequency Scaling (RT-SVFS) を実現しており,消費電力削減の要求を満たすことができる.しかし RMT Processor では負荷が偏ると高負荷の論理プロセッサがボトルネックになり,効率的に RT-SVFS を行うことができない.そこで本研究では RT-SVFS による消費電力削減の効果をより引き出すために,IPC 制御を用いて可能な限り均一な負荷分散を行う手法を提案する.評価の結果,既存手法と比べて提案手法がより多くの消費電力を削減可能であることを示した.
著者
中村 祐一 撫原 恒平
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告. SLDM, [システムLSI設計技術] (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.134, pp.145-148, 2008-03-27

近年、組込みシステムの複雑化によって組込みソフトウエアの開発工数の長大化が問題となっている。この原因はコーディングの複雑化よりも、不具合の原因追求や性能品質の解析などの検証の問題と考えられている。しかし、組込みシステム本体は低コスト性が重要とされるため、そのシステム単体で動作する最低限の動作環境しか保持しておらず、問題の解析機能は保有していないのが一般的である。そのため、不具合や性能の解析やシ品質管理などは精度の低いシミュレータや、実機を利用したアドホック環境に実行せざるを得ず、効率が非常に悪かった。本稿では、組込みシステム側にリモートPCからの制御を代行するStubを常駐することにより、ネットワークで接続したリモートPCからStubを制御してコード品質解析を行うシステムを開発した。リモートPC上では統合開発環境であるEclipseのTPTPを経由してStubの制御、結果の表示などを行うため、効率のよいコード品質解析フローを構築可能である。今回、メモリ管理のValgrindとカバレッジ解析であるGcovを組込みシステム側で実行させ、Eclipse上のGUIで解析結果を表示するシステムを実装し、デバッグ環境が貧弱な組込みシステムに対してもエンタープライズ系と同じようなコード品質解析が可能であることを実証した。
著者
杉原 健司 志田 匡士 吉永 努 曽和 将容
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告. SLDM, [システムLSI設計技術] (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2005, no.27, pp.55-60, 2005-03-17

本稿では, キャンパスレベルを想定したP2Pネットワークにおいて, そのネットワークに参加する各ユーザが分散して提供するサービスや共有ドキュメントを有効活用するための新たな情報検索方式を提案する.具体的には, ピアの評価, 関連キーワードの学習, ドキュメントのスコア化とそれに伴うスコア制御機能を備えることで, 各ユーザの趣向にそった情報検索を可能にする.そして, 実装したシステムを利用使用した予備実験結果を示し, 提案システムの有効性について議論する.