著者
伊藤 伸泰 尾関 之康 野々村 禎彦
出版者
一般社団法人 日本物理学会
雑誌
日本物理学会誌 (ISSN:00290181)
巻号頁・発行日
vol.54, no.5, pp.336-347, 1999-05-05 (Released:2008-04-14)
参考文献数
47

非平衡状態から熱平衡状態への緩和の様子から系の熱力学的性質を解析する方法が提唱され, さまざまな問題へと応用が広がっている. 簡便かつ効率的で信頼性も高い「非平衡緩和法」と呼ばれるこの方法の特徴と実例とを計算物理の視点から紹介する.
著者
国広 悌二
出版者
一般社団法人 日本物理学会
雑誌
日本物理学会誌 (ISSN:00290181)
巻号頁・発行日
vol.65, no.9, pp.683-690, 2010-09-05 (Released:2020-01-18)
参考文献数
43

くりこみ群方程式を用いた非線型方程式の漸近解析の方法を発展方程式の縮約への応用に焦点を絞り,初等的且つ明快な手続きとして解説する.そこでは,永年項を含む摂動解の包絡線として大域解を構成することで不変多様体の構成とその上での縮約された方程式の導出が達成される.くり込み群方程式が包絡線方程式として解釈できることを示す.くり込み群の方法に基づく縮約理論は,非線形振動子に対するKrylov-Bogoliubov-Miteopolskyや蔵本によって定式化された縮約の一般論によく対応することが強調される.
著者
南部 陽一郎
出版者
一般社団法人 日本物理学会
雑誌
日本物理学会誌 (ISSN:00290181)
巻号頁・発行日
vol.30, no.3, pp.199-201, 1975-03-05 (Released:2008-04-14)
参考文献数
4
著者
堀内 昶 池田 清美
出版者
一般社団法人 日本物理学会
雑誌
日本物理学会誌 (ISSN:00290181)
巻号頁・発行日
vol.38, no.11, pp.836-844, 1983-11-05 (Released:2008-04-14)
参考文献数
52

原子核のクラスター模型は, はじめは殻模型を補完するものとして, 最近では広い質量数及びエネルギー領域に適用しうるものとして用いられ, 軽い核の構造とその動的性質を記述するに不可欠な模型の一つとなっている. クラスター模型は"原子核内で核子が局所的に強く相関しあう部分的小集団"であるクラスターを単位とし, そのクラスターの集合体で取扱う模型である. それ故クラスター相関が強く現れる際には, クラスター間相対運動が原子核の運動様式の基本となるとする立場の模型である. この意味で, 殻模型とは立脚点が質的に異なる模型である. この解説は, 原子核の分子的 (クラスター) 構造の我国を中心とする研究について概説し, 近年活発となって来ている周辺研究分野との結びつきについて紹介するものである.
著者
岸根 順一郎
出版者
一般社団法人 日本物理学会
雑誌
日本物理学会誌 (ISSN:00290181)
巻号頁・発行日
vol.71, no.5, pp.294-295, 2016-05-05 (Released:2016-07-12)
参考文献数
6
被引用文献数
1