- 著者
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中村 剛
- 出版者
- 一般社団法人 日本科学教育学会
- 雑誌
- 日本科学教育学会年会論文集 42 (ISSN:21863628)
- 巻号頁・発行日
- pp.269-272, 2018 (Released:2019-06-15)
- 参考文献数
- 8
本研究は,高等学校数学科の授業において,深い学びがなされている状態を把握するために,単元の体系的理解の様相を捉える授業実践とその分析を行ったものである。その際,ICE モデル(Sue,2013)に照らし合わせた振り返りシートを用いた。また,単元の最後には,日々の授業がどのように結びついているかを表現する体系化シートによって,生徒の体系的理解の様相を捉えるという活動を取り入れた。単元終了後に客観評価テスト及び質問紙調査を行った結果,学習者が単元内の学習事項を体系的につなげる事ができている方が,客観評価テストにおいても良い結果が得られたが,質問紙調査においてはつながりを意識していない学習者が多かった。これを受けて,単元の体系的な見通しや,つながりを意識させる工夫について考察した。