著者
磯 達雄
出版者
日経BP社
雑誌
日経アーキテクチュア (ISSN:03850870)
巻号頁・発行日
no.908, pp.98-101, 2009-09-14

東急・田園都市線の用賀駅から、用賀プロムナードを歩く。この道は象設計集団の設計によるもので、瓦を敷いた道のところどころに水路やベンチがある楽しい遊歩道だ。その突き当たりにあるのが、都立の砧公園。世田谷美術館はこの公園の中にある。 逆三角形の支柱で持ち上げられたパーゴラが伸び、訪問者を出迎える。建物は高さとボリュームを抑えたいくつかの棟から成る。
著者
守山 久子
出版者
日経BP社
雑誌
日経アーキテクチュア (ISSN:03850870)
巻号頁・発行日
no.840, pp.78-83, 2007-01-22

いろいろな人に配慮しつつ、魅力を備えたデザインとはどうあるべきか。今号から3回にわたって、田中直人・摂南大学教授がユニバーサルデザインに配慮した建物や施設を巡り、設計のポイントや使い勝手の実際について検証していく。第1回は、2005年2月3日に開業した福岡市地下鉄・七隈線を訪れた。 福岡市地下鉄・七隈線は、福岡市南西部と都心を結ぶ市内3番目の地下鉄として誕生した。
出版者
日経BP社
雑誌
日経アーキテクチュア (ISSN:03850870)
巻号頁・発行日
no.776, pp.84-86, 2004-08-09

3月26日に東京都港区の六本木ヒルズで回転ドア死亡事故が起きて以降、各地の自動回転ドアの多くが止まっている。国土交通省と経済産業省が設置した検討会による事故防止対策のガイドラインが発表されるまで、模様眺めの動きが目立った。回転ドアの運用を再開するのか、あるいは撤去するのか——。6月末にまとまったガイドラインを受け、各施設でようやく安全対策が本格的に動き出す。
出版者
日経BP社
雑誌
日経アーキテクチュア (ISSN:03850870)
巻号頁・発行日
no.879, pp.40-43, 2008-07-28

●建売住宅を共同で設計する。オープンハウスで、発注者同士を引き合わせる。バーで工務店経営者に相談し、口角泡を飛ばして議論する。広島の街には、建築家同士でつながり、顧客をつなげる建築家の姿がある。風通しの良い街で、建築家たちが緩やかにつながる。 マンションブームに沸いた広島市。
出版者
日経BP社
雑誌
日経アーキテクチュア (ISSN:03850870)
巻号頁・発行日
no.893, pp.38-41, 2009-02-09

地上34階建て高層オフィス棟と地上3階建ての美術館で構成した再開発プロジェクトだ。1894年の竣工当時の姿を忠実に再現する赤レンガ建築「三菱一号館」は、本格的な美術館として使用する。敷地中央には、中低木だけでなく四季折々の草花を活用しながら、一号館と一体となった緑豊かな憩いの広場を設ける。
出版者
日経BP社
雑誌
日経アーキテクチュア (ISSN:03850870)
巻号頁・発行日
no.844, pp.34-39, 2007-03-19

構造計算書偽造事件、建築士制度の見直し、景観法、表参道ヒルズ…。硬派な事件記事から最新デザインの記事まで、本誌が力を入れて追いかけた2006年のテーマを、担当記者の横顔を交えつつ振り返る。構造計算書偽造問題に揺れた建築界 「大ニュース。この問題は根が深い。取材は長期戦になる」。第一報を聞いたときの直感は当たった──。
著者
萩原 詩子
出版者
日経BP社
雑誌
日経アーキテクチュア (ISSN:03850870)
巻号頁・発行日
no.914, pp.34-37, 2009-12-14

もとは2階までが木工所で、3階と4階に経営者の家族が住んでいた小規模なビル。依頼主のUさんが育った場所だ。結婚後、両親との同居のために改修。木工所は1階のみに縮小し、2階に両親、3・4階にUさん夫妻が住むことになった。 建物は、工作機械の重みに耐えられるよう、鉄骨造で頑丈につくられていた。
出版者
日経BP社
雑誌
日経アーキテクチュア (ISSN:03850870)
巻号頁・発行日
no.917, pp.30-32, 2010-01-11

既存建物の改修には、新築を設計する以上の知識と経験が必要だ。とりわけ、分譲マンションは合意形成の難しさから手ごわい「ストック」の代表格。この難問に取り組む実務者が、求められている。〓誰かが犠牲にならないと、耐震工事は進まない」。横浜市内の分譲マンションで管理組合の理事長を務める男性は、こう言い切る。男性が入居するマンションは築35年、SRC造7階建てだ。
著者
谷口 りえ
出版者
日経BP社
雑誌
日経アーキテクチュア (ISSN:03850870)
巻号頁・発行日
no.906, pp.90-93, 2009-08-10

インド大使館とインド文化センターは、東京都千代田区の桜の名所の一つ「千鳥ヶ淵」の遊歩道沿いに建つ。設計は公開コンペで選ばれたプランツアソシエイツが手掛けた。都内6つに分散するインド大使館関連施設の改修や新築を同時に計画した。 豊かな自然環境を建物内部に取り込むことがプランニングのポイントになった。
出版者
日経BP社
雑誌
日経アーキテクチュア (ISSN:03850870)
巻号頁・発行日
no.973, pp.22-25, 2012-04-10

住宅の建て主に人気の高い吹き抜け。しかし、その特徴を把握せずに設計すると、「冬寒くて夏暑い」不快な空間になりかねない。安定した温熱環境と、吹き抜けならではの開放感を両立させる方法は何か。 これまで温熱環境の面から問題が多いと指摘されてきた吹き抜け空間。近年、その問題点を定量的に把握するための研究調査が盛んになっている。
著者
Stephens Suzanne
出版者
日経BP社
雑誌
日経アーキテクチュア (ISSN:03850870)
巻号頁・発行日
no.832, pp.18-23, 2006-09-25

スイスのジュネーブに近い準工業地域、プラレワットにあるヴァシュロン・コンスタンタンの本社および時計工房は、スイス生まれの建築家、バーナード・チュミ氏の設計による。建物は光沢のある有孔鋼板に覆われ、ピアジェやロレックス、パテック・フィリップなどのライバルメーカーがひしめき合う街の中で、浮かび上がっているように見える。
出版者
日経BP社
雑誌
日経アーキテクチュア (ISSN:03850870)
巻号頁・発行日
no.785, pp.86-89, 2004-12-13

受験生や会社員が行き交う東京・代々木の商店街。その道に交差する小田急線の踏切の脇に、仮囲いに囲まれた約5000m2の敷地がある。中では、山留め工事が進行中だ。学校法人の山野学苑が山野美容専門学校の校舎を、地上27階建ての学校と住居の複合ビルに建て替えている。
出版者
日経BP社
雑誌
日経アーキテクチュア (ISSN:03850870)
巻号頁・発行日
no.936, pp.42-50, 2010-10-11

故・丹下健三氏が設計した「赤プリ」が完成から27年で閉館する。建て替えの可能性もある。致命傷となったのは、2.4mという天井の低さ。それは丹下氏が"人間的スケール"と考えた寸法だった。 10月22日、東京・溜池山王に「ザ・キャピトルホテル東急」がオープンする。
出版者
日経BP社
雑誌
日経アーキテクチュア (ISSN:03850870)
巻号頁・発行日
no.961, pp.48-53, 2011-10-10

米国ニューヨーク市で、廃線の高架上を緑化した「ハイライン」が人気を呼んでいる。周辺地域の活性化にもつながったこの公園について、ランドスケープデザイナーの西田正徳氏が報告する。(本誌) ニューヨーク市に位置する公園「ハイライン」を歩いて、人の多さに驚かされた。園路には人の流れが絶えず、可動式のベンチは常に満席状態だった。
出版者
日経BP社
雑誌
日経アーキテクチュア (ISSN:03850870)
巻号頁・発行日
no.882, pp.12-23, 2008-09-08

2008年5月、東京・渋谷に新たな駅が完成。6月14日には、同日に開業した東京メトロ副都心線の列車が、新駅のプラットホームに到着した。2012年には、現在、高架上を走る東急東横線が地下化され、乗り入れる予定だ。この駅が東急東横線渋谷駅(以下、新渋谷駅)である。 新渋谷駅でまず目を引くのは、プラットホーム階から改札階までの3層を貫く、楕円形の吹き抜けだ。
著者
森下 慎一
出版者
日経BP社
雑誌
日経アーキテクチュア (ISSN:03850870)
巻号頁・発行日
no.847, pp.12-19, 2007-04-23

都営地下鉄大江戸線・六本木駅の改札を出て、案内板に従って進むと、彫刻家の安田侃氏による「意心帰」が出迎える。東京・六本木に3月30日、グランドオープンした「東京ミッドタウン」地下1階エントランスの目印だ。地上に上がると、都内一となる高さ248mの「ミッドタウン・タワー」が中央にそびえる。
出版者
日経BP社
雑誌
日経アーキテクチュア (ISSN:03850870)
巻号頁・発行日
no.973, pp.44-51, 2012-04-10

木材利用促進を目的にした規制緩和を図るために、国は木造3階建て校舎の火災実験を行った。延焼速度は速く、約2時間で建物はすべて倒壊。予備実験ではあるものの、初期消火や防火壁性能の課題を投げ掛けた。 国土交通省国土技術政策総合研究所(国総研)は2月22日、茨城県つくば市の同研究所敷地内において、木造3階建て校舎の実大火災実験を実施した。
著者
西山 麻夕美
出版者
日経BP社
雑誌
日経アーキテクチュア (ISSN:03850870)
巻号頁・発行日
no.894, pp.78-81, 2009-02-23

「ほんまにお友だちが多いお宅で、いつもお客さんが来てる」と話すのは、設計者のPLANETCreations関谷昌人建築設計アトリエ(奈良県大和郡山市)代表の関谷昌人氏。建て主は60代の川原治代氏。一緒に暮らす家族は、今年85歳になる母親、30代の娘、小学1年生の孫の、女ばかりの4世代だ。ここは以前、母親が一人暮らしをしていた場所で、川原氏も近くに住んでいた。
出版者
日経BP社
雑誌
日経アーキテクチュア (ISSN:03850870)
巻号頁・発行日
no.967, pp.62-67, 2012-01-10

LIXIL住宅研究所が開発したスマートハウス「GURUGURU」。省エネを支援するロボットが家の中を動き回る。ロボットが住宅の一部となり、日々の暮らしをサポートする。そんな近未来の実現を、この家は予感させる。 「エアコンを消して、北と東の窓を開けると省エネになります」「外が明るいので、カーテンを開けて、照明を消しましょう」。
著者
佐々木 大輔
出版者
日経BP社
雑誌
日経アーキテクチュア (ISSN:03850870)
巻号頁・発行日
no.880, pp.52-55, 2008-08-11

7月24日未明に発生した岩手県沿岸北部を震源とする地震。最大震度6強の揺れだったが、建物が全半壊する被害はなかった。一方、公共ホールや学校など公共施設では、天井材の落下や窓ガラスの損傷といった被害が多発した。非構造部材を含めた耐震性の確保が、喫緊の課題として突き付けられている。