著者
加藤 英明 岡田 克彦 山崎 尚志
出版者
横断型基幹科学技術研究団体連合(横幹連合)
雑誌
横幹連合コンファレンス予稿集 第4回横幹連合コンファレンス
巻号頁・発行日
pp.95, 2011 (Released:2012-03-14)

日本で対象者が最も多いであろう企業に勤めるサラリーマンの昇進について、早生まれの効果の存在の有無を検証することにした。戦後、サラリーマンは急増し、過半数を超える日本人がサラリーマンである。ある人はもの作りの専門家として、またある人は作られた製品を売買する営業マンとして企業に就職し、多くの場合、同じ会社でサラリーマンとしての人生を終える。順調に昇進をして、役員、あるいは、社長になることがサラリーマン人生のゴールのひとつとしたら、そのゴールにおいて、早生まれは不利になっているだろうか。幼少年期の劣等感が悪影響を及ぼしている可能性はあるのだろうか。この点を明らかにするために日本の上場企業における役員、社長の生まれ月から検証する。
著者
椎塚 久雄 橋爪 絢子
出版者
横断型基幹科学技術研究団体連合(横幹連合)
雑誌
横幹連合コンファレンス予稿集 第4回横幹連合コンファレンス
巻号頁・発行日
pp.8, 2011 (Released:2012-03-14)

キャラクターの“おもしろさ”や“親しみやすさ”はどこからくるのか。どのような要素を持ったキャラクターが指示されヒットするのか。このような疑問は大方の人々が抱いているであろう。つまり、ヒットするキャラクターは、それを創るクリエーターの経験とか勘だけで創造されるものと思われている。もちろん、経験則から得られるある種の法則は存在するのは事実である。一方、キャラクターは、いわゆる「人工物」が発する何らかの情報を受け取ることで、われわれが、そこから受ける認知体系の反応の結果であると考えられるが、これは必ずしも人工物である必要はない。例えば、それが「人間」であってもかまわない。つまり、その人個人が発するキャラクターである。よく言われるように、「あの人は良いキャラだ」などというのは、人のキャラクターを意味している。 本稿では、まず、ヒットキャラクターを概観し、それらの持つ特徴について述べる。そして、キャラクターのインタラクティブ性について議論している。キャラクターの持つインタラクティブ度を決定づけている要素は、そのキャラクターが持っている物語性に関係していることを示している。そして、さらに「かわいさ」と「インタラクティビティ」について考察している。
著者
野中 朋美
出版者
横断型基幹科学技術研究団体連合(横幹連合)
雑誌
横幹連合コンファレンス予稿集 第4回横幹連合コンファレンス
巻号頁・発行日
pp.39, 2011 (Released:2012-03-14)

慶應義塾大学大学院システムデザイン・マネジメント研究科における横断型人材育成プログラムについて,2010年に修士課程を修了し,現在後期博士課程に在籍する学生の立場から紹介する.自身の経験を振り返り,どのような教育を受けたのか,キャリアアップにつながったかを紹介する.
著者
池田 新介 康 明逸
出版者
特定非営利活動法人 横断型基幹科学技術研究団体連合
雑誌
横幹連合コンファレンス予稿集 第4回横幹連合コンファレンス
巻号頁・発行日
pp.45, 2011 (Released:2012-03-14)

ウェブによる全国規模の選好調査データを用いて、負債保有が双曲割引(現在バイアス)やせっかちさ(imaptience)の程度と正の相関をもち、符号効果(割引に関する利得損失の非対称性)と負の相関をもつことを示す。双曲割引との相関は、とくに単純な(ナイーブな)回答者に有意に検出され、深慮者(ソフィスティケイテッドな人)サンプルでは高々非有意な相関しか見られない。クレジットカード負債の保有や消費者金融の利用経験、債務不履行経験などの過剰債務傾向にも、双曲割引や忍耐力のなさと同様の相関が見られる。
著者
三橋 俊雄
出版者
横断型基幹科学技術研究団体連合(横幹連合)
雑誌
横幹連合コンファレンス予稿集 第4回横幹連合コンファレンス
巻号頁・発行日
pp.12, 2011 (Released:2012-03-14)

本当の豊かさや人間らしい生き方とは何か。本来、自然との共生の中で行われてきた人間生活の諸活動はサブシステンス(自立自存)な行為であった。しかし、体制・市場・産業的サービスの受け手に甘んじ、その結果、自らの内発的な思考・行動によるヴァナキュラーな活動が消失しつつある現在、「遊び仕事」をサブシステンスの行為・活動ととらえ、その価値について再考・再評価する。
著者
中森 義輝
出版者
横断型基幹科学技術研究団体連合(横幹連合)
雑誌
横幹連合コンファレンス予稿集 第4回横幹連合コンファレンス
巻号頁・発行日
pp.42, 2011 (Released:2012-03-14)

知識科学は問題解決型の学際的学問分野であって、知識創造プロセスのモデリングとその応用を中心として、知識マネジメント、技術マネジメント、知識発見、知識の総合と創造、イノベーション理論などの研究教育によって、より良い知識基盤社会の構築を目指している。本発表では、知識科学におけるいくつかの重要な概念(知識テクノロジー、知識マネジメント、知識発見、知識総合化、知識正当化、知識構成など)を振り返り、システム科学の視点から知識科学の再考を試み、開発中の知識構成システム論について紹介する。
著者
松下 貢
出版者
横断型基幹科学技術研究団体連合(横幹連合)
雑誌
横幹連合コンファレンス予稿集 第4回横幹連合コンファレンス
巻号頁・発行日
pp.108, 2011 (Released:2012-03-14)

昨今、自然科学、社会科学を問わず、複雑系が注目されている。複雑系を構成する要素は相互作用しながらこれまでの経緯・状態を踏まえて時間的に発展する。構成要素の歴史性が重要であるこのような系の統計性に注目するとき、対数正規分布がもっとも自然な分布関数であり、系全体の統計性をみわたす際の規準としてふさわしい。実際、身近で典型的な複雑系の統計性の例として、老人病の介護期間、都道府県や市町村人口、バクテリアの細胞サイズや私たちの身長・体重などをとってみると、対数正規性が顕著に現れていることがわかる。これらのことを踏まえて、新しい科学としての社会物理学の可能性を議論してみる。社会物理学が学際的な学として成り立つためには、社会科学的な複雑系の構造、統計及びダイナミクスがそれなりに一貫して議論されるようにならなければならないが、今はまだ準備の段階である。
著者
露木 美幸
出版者
横断型基幹科学技術研究団体連合(横幹連合)
雑誌
横幹連合コンファレンス予稿集 第4回横幹連合コンファレンス
巻号頁・発行日
pp.54, 2011 (Released:2012-03-14)

企業において、包括的法務リスクマネジメントが企業価値を維持するうえで必要であることは言うまでもない。そして、企業、特に技術志向型企業においては、法務リスクマネジメントのうち知的財産侵害訴訟に関するリスクマネジメントシステムは、知的財産侵害訴訟自体が、技術志向型企業の製品そのものの製造、販売に直結する大問題と発展する可能性を秘めているため、その重要性は大きく、企業においては必須のリスクマネジメントとなる。わが国において知的財産権侵害訴訟は損害賠償請求訴訟、差止請求訴訟があげられるが、このうちの損害賠償請求訴訟にあっては民法709条と産業財産権にかかる法律の双方が適用されることになる。他方、そのリスクマネジメントの内容は具体的なものではない。本研究においては、企業がいかなるところまで他社の知的財産を調査していれば免責されるのか、または損害賠償を軽減することができるのかについて、調査義務の外縁と内包を研究することを目的とする。
著者
亀坂 安紀子
出版者
横断型基幹科学技術研究団体連合(横幹連合)
雑誌
横幹連合コンファレンス予稿集 第4回横幹連合コンファレンス
巻号頁・発行日
pp.94, 2011 (Released:2012-03-14)

本講演では、これまで科学的な分析が困難であると考えられてきた幸福度の分析の現状を解説する。特に近年、経済学者の間で進められている経済学の体系と矛盾がない分析方法に重点を置いて説明する。経済学はこれまで、物質的な豊かさに注目して経済発展のありかたなどを考えてきたが、ここ近年は他の面にも目を向けることが必要であると考えるようになっている。現在、どのような科学的な分析な可能であると考えられており、どのような課題が残されているか説明する。
著者
古澤 和行
出版者
横断型基幹科学技術研究団体連合(横幹連合)
雑誌
横幹連合コンファレンス予稿集 第4回横幹連合コンファレンス
巻号頁・発行日
pp.126, 2011 (Released:2012-03-14)

サービス・イノベーションにとって重要なのは、サービスの提供者と受け手との間に生じる経験に対する意味をどのように変化させるのかという点である。本報告ではサービスにおけるアーティファクトについて考察し、アーティファクトがこれらの意味の生成と変化に対してどのような意義を持つのかを検討し、サービス・イノベーションに取り組む際のインプリケーションを提示する。
著者
齋藤 宗香 倉橋 節也
出版者
横断型基幹科学技術研究団体連合(横幹連合)
雑誌
横幹連合コンファレンス予稿集 第4回横幹連合コンファレンス
巻号頁・発行日
pp.67, 2011 (Released:2012-03-14)

本論文では,ネットワーク上でのエージェントベースの製品普及モデルを提案し、シミュレーションによって、情報効果と規範効果が情報を伝える経路が異なることを示す。探索的な情報獲得を表す情報接触効果と、他の消費者に乗り遅れまいとするイミテーション行動と社会からの期待を表す規範効果の両者を検討する。情報伝播の性質や経路はそれぞれ異なっており、従来のシミュレーションによる口コミ研究のように、これらの2つの効果のいずれかを用いて「口コミ効果」とするには限界があることを示す。実験の結果、オンライン上の人間関係ネットワークにおいて普及を引き起こすには、他の消費者とのつながりの多いオピニオンリーダーが製品を採用し、その経験を他の消費者に伝達するだけでは不十分であり、その情報を受け取った非オピニオンリーダー同士がコミュニケーションを行うことにより普及が全体に広がっていくことが示唆された。
著者
高橋 武則
出版者
横断型基幹科学技術研究団体連合(横幹連合)
雑誌
横幹連合コンファレンス予稿集 第4回横幹連合コンファレンス
巻号頁・発行日
pp.36, 2011 (Released:2012-03-14)

「紙ヘリコプター」を題材とした、技術者向けのSQM(統計品質管理)教育カリキュラムについて論じる。複葉型紙ヘリコプターを使ったカリキュラムは筆者が提案したものであり、複葉型紙ヘリコプターは15を超える設計要素、上下2つのローターから構成される。
著者
園城 倫子
出版者
横断型基幹科学技術研究団体連合(横幹連合)
雑誌
横幹連合コンファレンス予稿集 第4回横幹連合コンファレンス
巻号頁・発行日
pp.41, 2011 (Released:2012-03-14)

産学官連携コーディネータの仕事は産と学との橋渡しをすることである。産学連携活動は大学と産業界、人と人、技術と技術を横断的に結び付け、新しい価値創造の促進を支援することである。筆者は母校である北陸先端科学技術大学院大学で学んだ知識科学が連携活動の現場でどのように役立っているかを事例を交えながら紹介する。