著者
児玉 元一
出版者
一般社団法人日本機械学会
雑誌
機械學會誌
巻号頁・発行日
vol.36, no.192, pp.261-264, 1933-04

本研究は材料内の温度から起る熱内力の成因と諸性質とを考究し材料特に軟鋼の破壊過程に及ぼす影響を究めるを目的とし、實驗結果を解柝する爲數式を取扱つたものである。周知の如く熱傳導基礎式は變數を分離して解ける。從つて初めの條件周邊の條件等は三角函數、円〓函數或は球函數の諸性質を利用して各別に滿足させ得る。即ち所謂ストークス法により條件式を滿足し得る基礎式積分の方法を示し軟鋼によつて二三歪模様を添えて第一報としたものである。緒論に就く前に一言御斷りし度い。曩に著者は軟鋼の歪の分類を次の如く試みた。1.結晶各個の歪.......第一次の辷り。2.結晶群としての歪.........第二次の辷り。イ、彈性歪.........(第二次)第一種第一類の辷り、ロ、粘性歪.........(第二次)第一種第二類の辷り、ハ、局部歪.........(第二次)第二種の辷り。如上の各項の前者は前報告に於て試みた分類に使用した言葉であるが之等は從來慣用されておる言葉を同語異義に使つておるので甚だ紛しい事と内容を言葉の上に表し度い考へで中原先生の御注意に從ひ此の報告から前者の代りに後者を用ひる事とする。
著者
多賀 祐重
出版者
一般社団法人日本機械学会
雑誌
機械學會誌
巻号頁・発行日
vol.31, no.134, pp.234-257, 1928-06-20

The pacific type passenger locometive (type 18900) has been a typical one of locomotives for express trains on the main lines of Japanese Government Railways. In order to meet the requirement for larger tractive power of locomotive, as a result of the introduction or steel cars, causing the increased weight of the train, the three cylinder pacific type locomotive (type C53) has been newly designed, constructed and put in the above mentioned service. In this paper, the writer treats the characteristics and special features in the construction of this new type locomotive.
著者
吉見 義明
出版者
一般社団法人日本機械学会
雑誌
機械學會誌
巻号頁・発行日
vol.29, no.115, pp.400-401, 1926-11
著者
井口 在屋
出版者
一般社団法人日本機械学会
雑誌
機械學會誌
巻号頁・発行日
vol.10, no.18, pp.四十五-四十七, 1908-04-20
著者
山田
出版者
一般社団法人日本機械学会
雑誌
機械學會誌
巻号頁・発行日
vol.38, no.214, pp.128-129, 1935-02-01
著者
松縄 信太 石田 求
出版者
一般社団法人日本機械学会
雑誌
機械學會誌
巻号頁・発行日
vol.37, no.203, pp.125-131, 1934-03-01

軸頸と軸受金との間の摩擦に關し、軸受金及軸頸に種々の考案及設計の改良をなして實驗室及現軸につき摩擦試驗を行ひ、次の如き諸項目につき摩擦抵抗の減少及經費の節減をなし得る事を明かにした。1)軸受金の摺り合せ機械を新に考案して、之により軸受金の摺り合せを行へば優良なる軸受面を容易に且安價に得られる事を確めた。2)軸の仕上方法別により摩擦抵抗に差のある事を定量的に示して各仕上方法の採用價値を定めた。3)電動車の懸吊軸受に小さき白メタル裏張り軸受金を用ふる事により從來の砲金製の大きな軸受金に比し、その摩擦抵抗を約1/4に減少し得る事を明かにした。
著者
竹崎 友吉 東條 壽
出版者
一般社団法人 日本機械学会
雑誌
機械學會誌
巻号頁・発行日
vol.33, no.156, pp.221-236, 1930

飛行機の構成材料として今日では各國共競て金属を使用する傾向が著しくなり、金屬機の研究と云ふ事柄が、世界的趨勢と成つて來たのである。尤も夫々其國の産業状態や、發達の經路、或は異つた製造方針に依つて材料選擇の上に違ひはあるが、大體に於て既に試験の時代を過ぎ、實用の時期に入つたものと云ひ得やう。今木材と金屬に就て述ぶる前に、金屬機の發達の經路及現今各國で使用して居る金屬機に就て述べ度いと想ふ。
著者
中村 健吾
出版者
一般社団法人日本機械学会
雑誌
機械學會誌
巻号頁・発行日
vol.35, no.186, pp.1005-1016, 1932-10-01

最初に本設備により取扱はれる石炭の數量竝に一般的の施設に就て述べ、次に岸壁に於ける石炭船積設備、即炭車押上装置、回轉式炭車轉倒装置、帯式コンベヤ及石炭船積機等に就て其構造の概要を記し、最後の貯炭場の設備に對しては其取扱數量、一般施設の概要に次で5噸グラブバケット付ガントリ・クレーンの設計の特異の點を主として記述してある。
著者
野口 尚一
出版者
一般社団法人日本機械学会
雑誌
機械學會誌
巻号頁・発行日
vol.35, no.185, pp.S-18, 940-948, 1932-09-01

新たに建設された東京中央郵便局は郵便物の取扱に對して機械的搬送設備を利用し作業を促進すると同時に従業員から不必要な勞力を除く様にされて居る。此設備は尚製作中で茲に發表するのは其設計の大綱である。取扱設備に於ては機械装置と手力との聯絡、時限及び速度の關係が最重要であつて全系統の効率を決定するのは主として此點である。機械部分に關しては單一化、標準化を圖り熔接を利用して重量を輕減し音響及振動の抑制に苦心を拂つてある。
著者
歌原 定二
出版者
一般社団法人日本機械学会
雑誌
機械學會誌
巻号頁・発行日
vol.37, no.206, pp.339-342, 1934-06-01

水槌ポンプの弁室内及導水管中の圧力變化の有様及水槌弁の動作と諸水量の關係を研究せんとす。弁室内の圧力は導水管の末端の圧力と等しからずして、高揚水頭に於ては水槌圧力により兩所の圧力の相違多大なり。然るに低揚水頭にては空気室内の圧力の影響をより多く受けて兩所の圧力は殆んど等し。水槌弁全開中の時間長き時は閉鎖に要する時間短かく兩時間の和は總ての揚水頭に對して殆んど一定にして、水槌弁は揚水弁が開き居る間は絶對に開く事なし。さわば水槌弁閉鎖中の時間の長さは空気室内の圧力の影響を受けてその時間曲線は瓦斯の膨脹曲線に類似す。特別をこ廢り水の減ずる事あるは揚水弁が弁座へ着きし時と水槌圧縮波が其下に發生せし時と同時なる場合にして水槌弁閉鎖中の時間最長にして開き居る時間最短なれば廢り水量最も少なし。廢り水量は揚水頭に件ふて増大し揚水量は反比例す。
著者
宮島 利七
出版者
一般社団法人日本機械学会
雑誌
機械學會誌
巻号頁・発行日
vol.25, no.75, pp.45-70, 1922-09-30
著者
清 水
出版者
一般社団法人日本機械学会
雑誌
機械學會誌
巻号頁・発行日
vol.35, no.177, pp.77-79, 1932-01-01
著者
野田 哲夫
出版者
一般社団法人日本機械学会
雑誌
機械學會誌
巻号頁・発行日
vol.33, no.155, pp.131-137, 1930-03-18

開き翼とは第1圖に示した如くに翼の後端を開閉する仕掛のある一種の變形翼のことである。この翼の特徴は開きを開くに從ひ益々揚力が大になり其の最大揚力の値は從來の種々の變形翼の内ハンドレー・ベーヂのスロツト翼に次ぐ大さに達するものである。本文には一つの開き翼の模型に就ての風洞試驗の結果を掲げ開きの開閉に伴ふ翼の性質の變化を示してある。開き翼の實用上の價値に就ては此の翼が開き零なるときの小なる抗力と開き大なるときの大なる揚力とを兼備する故に飛行機の速度比を大いに増大することが出來るのである。本文には開き翼を用ふれば飛行機の速度比を約3割増加せしめ得る事を述べてある。此の3割の増加は離着陸速度を3割減ずる爲めにも亦は最大速度を3割増す爲めにも利用出來るものである。尚ほ速度比を大ならしむる見地より開き翼と他の變形翼とを比較するときは開き翼が從來の何の變形翼よりも有利であることを知ることが出來る。ハンドレー・ベージのスロツト翼は揚力の大なる點に於ては開き翼に優つて居るが其の高揚力を與へる迎角が實用の範圍を越ゑて居る爲めに速度比を大ならしむる事に於ては開き翼に及ばないのである。