著者
嶺田 拓也 石田 憲治
出版者
日本雑草学会
雑誌
雑草研究. 別号, 講演会講演要旨 (ISSN:0372798X)
巻号頁・発行日
no.43, pp.48-49, 2004-04-16

近年、収穫後の乾田化した水田に湛水する「冬期湛水」の試みが、環境NPOなどを中心に各地から報告されている。これは当初、我が国に越冬のため飛来してくるガン・カモ類やハクチョウ類などの水鳥に採餌場や塒(ねぐら)を提供することを狙ったものであったが、湛水によるイトミミズ増進等がもたらす抑草効果の可能性も指摘され、環境保全型の営農技術としても注目されている。そこで、文献やHPなどの情報をもとに、冬期湛水を実施している全国の事例を収集し、アンケート調査等を通じて冬期湛水の実態を把握するとともに、3カ所の実施圃場にて収穫後の残草量やイトミミズ有無などの簡易調査を行い、冬期湛水に見られる雑草抑制効果についての研究の端緒を開くことを目的とした。
著者
相田 美喜 伊藤 一幸 池田 浩明 原田 直國 石井 康雄 臼井 健二
出版者
日本雑草学会
雑誌
雑草研究. 別号, 講演会講演要旨 (ISSN:0372798X)
巻号頁・発行日
no.42, pp.46-47, 2003-04-19

水田除草剤のベンスルフロンメチル(BSM)が、絶滅危惧種とされる水生シダのサンショウモ、オオアカウキクサ、デンジソウおよびミズニラの生育に及ぼす影響を野外試験により検討した。また、サンショウモとオオアカウキクサの現生育地における出現状況とBSM濃度の消長を調査するとともに、現生育地において想定される低濃度域のBSMに対するサンショウモとオオアカウキクサの感受性を室内試験により検討した。
著者
根本 正之 村山 英亮
出版者
日本雑草学会
雑誌
雑草研究. 別号, 講演会講演要旨 (ISSN:0372798X)
巻号頁・発行日
no.43, pp.20-21, 2004-04-16

一般に都市的環境下にある道路の植えます、公園、寺社の境内、校庭、グラウンドなどに侵入して<る雑草(侵入植物群)は程度の差こそあれ、踏み付けや刈り取りという人間による物理的な攪乱を受けている。これとは対照的に都市空地は上述のような攪乱がみられなくなった都市の空間として位置づけることができる。人間による攪乱が取り除かれたり、管理が放棄された場合、他からの侵入や埋土種子に由来する雑草の定着によって当該立地の二次遷移が進行、しばしば都市にふさわしくない景観が形成される。本研究では空地発生雑草を省力管理するための基礎的知見を得る目的で、人間によるさまざまな干渉が停止する直前の立地環境の違いが、その後の二次遷移系列にどのような影響を及ぼしているのか調査した。
著者
徐 錫元
出版者
日本雑草学会
雑誌
雑草研究. 別号, 講演会講演要旨 (ISSN:0372798X)
巻号頁・発行日
no.42, pp.18-19, 2003-04-19

水田畦畔・農道で使用される除草剤は、主として非選択性茎葉処理除草剤であるが、草種によっては効果に薬剤間差がある。したがって、除草剤の選択に際しては、まず、当該地における水田畦畔・農道の出現雑草の植生が把握されていなければならない。このような見地から、筆者は各地の畦畔・農道の雑草植生調査を行なっている。本調査では愛知県一宮市および岐阜市長森での調査結果を報告する。