著者
黒田 長禮
出版者
日本鳥学会
雑誌
(ISSN:00409480)
巻号頁・発行日
vol.1, no.1, pp.39-42, 1915-05-26 (Released:2009-02-26)
被引用文献数
1
著者
神名 勉聡
出版者
日本鳥学会
雑誌
(ISSN:00409480)
巻号頁・発行日
vol.3, no.15, pp.323-328, 1923-07-10 (Released:2010-03-01)
被引用文献数
1
著者
山際 虎二
出版者
The Ornithological Society of Japan
雑誌
(ISSN:00409480)
巻号頁・発行日
vol.14, no.66, pp.14-23_1, 1955

First, the history of the lake as waterfowl resort (less than 20 acres) and later artificial interferance are mentioned. After the war, eight swans (<i>C. c. cygnus</i>) were first noticed on January 28, 1950, by Mr. J. Yoshikawa, by whose painstaking effort not to alarm them, and by effective help of Mr. K. Nitta, the swan increased to 42 on February 17 (46 birds in March). The maximum of 27 birds in 1951, 39 in 1952, 33 in 1953 and 32 in 1954 have been recorded. Yoshikawa's effort to tame the swans was such that he or his asistants must watch the boys and dogs day and night, as the lake froze to allow them reach the swans. Then, after great offort, the stream water was poured into the lake to keep it free from freezing, and the swans were fed with grains. In the third year of feeding, his effort was proved fruitful as the swans became so tame as to come to him at his calling voice to eat grains a few meters from him. They were however watchful to the voice of the other persons. As the lake is in the village, there are still occasional annoyance, for example, the fireworks.
著者
倉田 篤 樋口 行雄
出版者
The Ornithological Society of Japan
雑誌
(ISSN:00409480)
巻号頁・発行日
vol.21, no.91-92, pp.308-315, 1972-12-20 (Released:2007-09-28)
参考文献数
8
被引用文献数
1 1

1.三重県尾鷲市の佐波留島におけるアオサギ Ardea cinerea の繁殖状況に関する調査報告である。2.繁殖地は尾鷲湾口の無人島であり,コロニーの植生はスダジイを主とする常緑広葉樹林である。3.繁殖個体数は,700~800羽である。4.繁殖期は他のサギ類より早く,2月から7月上旬にかけてである。5.巣は樹冠近くに営なまれる傾向があり,特に樹高の80%前後に多い。また,営巣場所と繁殖期の関係から,ゴイサギとの間にすみわけが認められた。6.一腹の卵数は2~5卵,平均3.8卵であった。抱卵は雌雄交代で行なう。7.繁殖期の行動圏は沿岸地域を主として,コロニーから半径5~10kmの地域であり,繁殖が進行するにつれて拡大する傾向がある。
著者
有田 一郎
出版者
The Ornithological Society of Japan
雑誌
(ISSN:00409480)
巻号頁・発行日
vol.28, no.1, pp.53-57, 1979

1977年3月9日から3月15日まで屋久島の西方約12kmにある口永良部島(鹿児島県熊毛郡上屋久町)に滞在し,鳥相の調査を行なった.本村を中心とする比較的限られた地域が調査されたにすぎないが,32種を確認することができた.そのうちサシバ,アオアシシギ,タカブシギ,タシギ,ツバメ,タヒバリ,ツグミ,メジロ,ホオアカ,カシラダカ,カワラヒワの11種は口永良部島から初記録である.
著者
黒田 長久
出版者
日本鳥学会
雑誌
(ISSN:00409480)
巻号頁・発行日
vol.18, no.84, pp.Plate1-Plate2, 1968-03-20 (Released:2008-12-24)

1 0 0 0 OA 蛇ト鳥ノ爭

著者
鶉ノ家
出版者
日本鳥学会
雑誌
(ISSN:00409480)
巻号頁・発行日
vol.1, no.3, pp.31-32, 1916-12-31 (Released:2009-02-26)
著者
宮崎 尚幸
出版者
The Ornithological Society of Japan
雑誌
(ISSN:00409480)
巻号頁・発行日
vol.17, no.79, pp.179-182, 1962

以上述べた事柄を要約すると,<br>(1)雀の鳴き始め時刻は周期的であるが,その遅速の主な環境要素は明るさである。気温等には余り左右されて見られない。<br>(2)全国的にみても日の出時刻の遅速によって鳴き始め時刻差がみられる。<br>(3)起巣の時は外界音響等に左右は余りみられない。(ただし就巣の時は一度巣に入っても人が近づくとまた飛び出て周囲を警戒する。)
著者
THIEDE Walther
出版者
The Ornithological Society of Japan
雑誌
(ISSN:00409480)
巻号頁・発行日
vol.34, no.4, pp.145-146, 1986

筆者は1971年5月にビルマに1週間滞在し,ラングーン,マ ンダレー,およびパガンにおいて約26種の鳥類を観察した.そのうち特記すべきものとして,<i>Sterna arcuticauda</i> の観察と,<i>Sturnus burmannicus-stristis</i> の関係について言及した.
著者
石沢 慈鳥
出版者
The Ornithological Society of Japan
雑誌
(ISSN:00409480)
巻号頁・発行日
vol.17, no.79-80, pp.217-218, 1962-12-31 (Released:2009-02-26)

A male specimen of Plectrophenalis nivalis was obtained by Mr. Kashiwagi at the mouth of River Kurobe, Toyama, 26 November, 1961 This is the second example from Honshiu and the specimen was sent to Yamashina Museum of birds.
著者
高橋 守 伊藤 正道 山本 裕子 高橋 等 高野 俊彦 高野 弘彦 高橋 朋枝
出版者
The Ornithological Society of Japan
雑誌
(ISSN:00409480)
巻号頁・発行日
vol.27, no.2, pp.51-71, 1978

尾瀬の繁殖期(5月~8月)の鳥類調査を1974年から1978年にわたり線センサス法により実施し植生環境別鳥類群集構造,垂直分布などにつき調査し,あわせて鳥類からみた尾瀬の自然保護を記し検討を行なった.得られた結果は次のとおりである.<br>1.カヤクグリ,イワヒバリなどの高山帯の鳥をはじめ総計93種が記録された.<br>2.各林相地域とも標鳥のウグイス,ヒガラ,夏鳥のメボソムシクイなどの食虫性鳥類が優占し食葉性鳥類のウソ,ホシガラス,カケスなども広く分布しており本州亜高山帯針葉樹林の特徴を示していた.<br>3.エゾムシクイとクロジの2種は亜高山帯針葉樹林と落葉広葉樹林の推移部で集中的に記録された.<br>4.尾瀬全体で最優占する種はウグイス20.0%で次にヒガラ15.8%,メボソムシクイ14.3%,コマドリ5.2%,ルリビタキ3.1%で,これら上位優占鳥種5種で全体の58.4%を占め,しかも鳥種が豊富なことから一定の鳥類群集型を保持しているといえる.<br>5.ムクドリ,センダイムシクイ,エゾムシクイは5月に生息密度が高かったのに8月では低く,すでに移動•分散していた.<br>6.ウグイス,メボソムシクイ,ヒガラ,ハシブトガラス,ミソサザイ,コマドリの6種は低山帯から高山帯にいたるまで幅広く分布しており尾瀬における夏期の基本的構成種であった.<br>7.鳥類の垂直分布の決定要因としては,鳥の選好する植生と標高が強くはたらくことを示していた.たとえばメボソムシクイ,エゾムシクイ,センダイムシクイなど.<br>8.尾瀬ヶ原の湿原にはムクドリが最優占し,ハシブトガラス,ヒバリなどヒトとの結びつきの深い<br>種が記録された.<br>9.イワツバメは1970年に約10,000羽生息していると言われたのに対し,1978年には約4,000羽と推定された.
著者
中村 登流
出版者
The Ornithological Society of Japan
雑誌
(ISSN:00409480)
巻号頁・発行日
vol.15, no.75, pp.201-213_1, 1960

1. このエナガの個体数調査は長野県下伊那郡上郷村天滝川河岸段丘崖での1956年2月から1959年8月までの観察である。<br>2. 個体数及び集合状態の季節的変動について整理した。<br>3. 個体数の季節的変動は6月中•下旬に最高値を示し,3月下旬に最低価を示した。<br>4. エナガの特殊な変動として一時に多数個体の急増急減があり,これは群単位で調査地域に対して出入しているからである。<br>5. 蕃殖期におけるエナガは2年間の記録において全年の最大個体数の30%以下が調査地域で蕃殖した。又蕃殖の成功率は70%前後であった。増加率は約140%と180%を示している。<br>6. 個体数の季節的変動の型は,1) 1~3月の年間最低値を示しながら変動の少い時期。2) 4~5月の一家族ずつ出現するため急増する時期。3) 6•7月の年間最高値を示す時期。4) 8~12月の全量は年間最高値に及ばないが,10羽代から30羽代の間を急減急増の変動をくりかえす時期から成っている。<br>7. 個体の集合状態の季節的変動は,1) 2~4月の番を組む時期,2) 5月の家族群をなす時期,3) 6•7月の大合同群を形成している時期,4) 8~10月の中•小合同群をなしている時期。5) 11~1月の冬季群の時期,というようにくりかえされる。この変動は地域的に見ると,番では全地域に個体が散在した状態であり,家族群の行動力がついて来ると,いちじるしく集結して個体の偏在した状態を示す。この偏在は中•小合同群として分解すると共に地域的にも分散の傾向へすすみ,冬季の行動圏を形成するに至る。<br>8. 集合状態の季節的変動の循環の中で,調査地域内の個体が他の地域とつながりを持っていることがあきらかであり,夏季における大合同群により,より大きな地域とより多くの仲間との生活を経験していることは注目に値する。<br>9. 調査地域における冬季群はこの約120km<sup>2</sup>の帯状地帯に,およそ1~2群を含み,全個体数が20羽以下位であるが,他の群が他地域から時々出現する。一方早く分出した群が姿を消すことがあり,内部の代謝が認められる。
著者
オースチン オーエル
出版者
The Ornithological Society of Japan
雑誌
(ISSN:00409480)
巻号頁・発行日
vol.12, no.59, pp.262-267, 1949-12-20 (Released:2009-02-26)
被引用文献数
1

筆者は1947年5月に3週間大島より青ケ島迄の伊豆七島の主島全部を訪れ又1949年4月には最南端の想婦岩から北は鵜渡根島迄を視察する事が出來た。各島の鳥類は人爲的干渉が少い爲日本本土に於けるより遙かに其數多く且入を恐れない。然し大島,新島,八丈島には第二次世界大戰中強力な守備隊が置かれた爲他の島より鳥類が少い。青ケ島の鳥類は良く保存されて居てアメリカに於けると變りない。即ち此の島ではカラスバトやアカコツコは庭先に普通に見られる鳥なのである。三宅島に1939年に輸入されたコジュケイは今や至る處に多い。種類別の記事は日本鳥類目録第3版及び山階氏の論文(「鳥」1942)に示された伊豆ま七島産鳥類の上に追加又は變更を要すると思はれる17種に關してのみ記載した。
著者
真木 広造
出版者
The Ornithological Society of Japan
雑誌
(ISSN:00409480)
巻号頁・発行日
vol.34, no.1, pp.17-18, 1985-08-25 (Released:2007-09-28)
参考文献数
4

The author observed and photo-graphed a stock Dove Columbia oenas at Tobishima, Sakata City, Yamagata Pref. on 3-4 November 1984. This is the first record of occurrence of this west Palearctic species in Japan.
著者
蜂須賀 正氏
出版者
The Ornithological Society of Japan
雑誌
(ISSN:00409480)
巻号頁・発行日
vol.13, no.62, pp.40-43, 1953-08-25 (Released:2009-02-26)

In Japan the wild hybrid between the two indigenous pheasants Phasianus (versicolor group) and Syrmaticus soemmerringii is exceedingly scarce. Gives five authentic records. Some specimens show the plumage of Phasianus slightly more while others have more Syrmaticus pattern. They were all taken in the northern part of Honshu. Mr. K. Kobayashi's specimen taken in January, 1951 is the only one existing among collections in Japan.
著者
樋口 広芳
出版者
The Ornithological Society of Japan
雑誌
(ISSN:00409480)
巻号頁・発行日
vol.24, no.97-98, pp.15-28, 1975-12-30 (Released:2007-09-28)
参考文献数
20
被引用文献数
4 2 17

1972年4月から1975年3月まで,南伊豆地方のヤマガラと三宅島のヤマガラの採食習性に関する比較研究を行なった。調査は主として次のようにして行なった。まず採食場所•食物•採食方法などをそれぞれいくつかの種類に分け,毎月一定回数一定のコースを一定の速度で歩きながらその種類別に観察数を記録していき,のちに時期毎の観察総数で割り,それぞれに対する時期別の観察頻度を算出した。調査結果の概略は次のとおりである。1.採食場所 冬季以外は両地域のヤマガラ共,枝葉に集中して採食する傾向が見られたが,この場合,南伊豆ヤマガラでは森林の上中部を,三宅島ヤマガラでは森林の中下部を利用することが多かった.また三宅ヤマガラでは南伊豆ヤマガラに比べて地表部を利用することが多く,特に秋冬季にはそれが著しかった(Table1, Table 2)。両者の採食場所に見られたこれらの違いの原因は,一部は調査環境の違い(これは両者の生息環境の選好性の違いにも基ずいている)に,一部はその生息環境の選好性の違いと関連した近縁種シジュウカラとの生息関係に, また一部は両者の食習性の違い(特に三宅ヤマガラにおける冬季のシイの実食)にあると考えられた。2.採食方法 両地域のヤマガラ共,枝葉についている木の実をとる時には「つりさがり法」と「とびつき法」を,枝葉の昆虫をとる時には「つりさがり法」を最も多く用いていた。(Table3)。食べる時には両者共,木の実の場合には両脚で,昆虫の場合には片脚で必ず押えた。また昆虫を押える際に主にどちらの脚を使うかは,両地域のヤマガラ共それぞれの鳥で決まっているように思われた。このように採食方法に関しては両地域のヤマガラの間で相違よりもむしろ類似の方が目立ったが,この習性は生息場所が変っても殆ど変ることがない,ヤマガラという種に共通のものであろうと考えられた。3.食物 南伊豆ヤマガラでも三宅ヤマガラでも, 4月から7月頃までは昆虫など動物質のものを多く食べていたが,秋冬季には木の実など植物質のものにもかなり依存していた(Table4,Table6)。この傾向は特に三宅ヤマガラで著しく,この島のヤマガラでは殊にスダジイの堅果を多食するのが非常に目立った。シイの実に対する依存度に見られたこの違いは,島という生態的多様性に乏しい環境下にある三宅ヤマガラの方が,食物の不足しがちなその時期に南伊豆ヤマガラよりもこの実に多く頼らざるをえない状況にあるため,と思われた。4.貯 食 この習性は両地域のヤマガラで見られたが,観察のしやすさも影響してか,三宅ヤマガラで見る機会が多かった。三宅島ヤマガラでは貯蔵行動は8月から2月までの間見られ,対象となっていた食物はスダジイやエゴノキなどの堅果であった(Table8)。また冬から春にかけて彼らが食べていたシイの実は,その殆どすべてがこの貯えていたものであると考えられた。貯蔵行動は飼育下では南伊豆ヤマガラでも三宅ヤマガラでも同様に見られ,これは生後1週間以内に野外の巣から持ち帰り親鳥の行動を見せずに飼育していた鳥でも見られたことから,学習を経ずして現われる行動であることが推察できた。
著者
小島 幸彦
出版者
The Ornithological Society of Japan
雑誌
(ISSN:00409480)
巻号頁・発行日
vol.30, no.4, pp.117-147, 1982
被引用文献数
6 4

(1)サシバ <i>Butastur indicus</i> のテリトリーとテリトリー行動について,大阪府河内長野市で1979年4月1日から7月20日まで3番い(A,B,C)を対象に調査を行った.<br>(2)観察個体が止まり木として利用した樹木の位置と飛行中の移動跡を地図上に記録し,それらの最外郭を結んで行動圏とした.行動圏内に,個体が止まった樹木位置のすべてを含むような凸多角形を書き,パーチング•エリア(perching area)とした.テリトリー所有個体が侵入個体を追跡して行き,追跡を打ち切った地点の最外郭を結んでテリトリーとした.<br>(3)雄の行動圏面積は平均191.63ha,雌のそれは平均152.37haであった.番いごとに雌雄の行動圏は互いによく重なっていた.隣接異性間,同性間ともに行動圏の重複が著しかった.<br>(4)A番いの雌雄の行動圏およびパーチング•エリアの形状と面積の季節的変化を検討した.繁殖ステージが進むにつれて,雌の行動圏とパーチング•エリアは番い相手の雄のそれらに重なっていった.<br>(5)テリトリー所有個体が他個体に対して何らかの攻撃的行動を示した観察例を攻撃的出会いとし,テリトリー所有個体が他個体の存在を許容した観察例を許容的出会いとした.他個体と出会ったサシバのテリトリーとテリトリー行動145際に番いの雌雄がとった行動は,容認,威嚇,鳴き帆翔旋回,羽ばたき旋回,急降下,樹上追跡,空中追跡,足蹴り攻撃の8類型に分類された.各行動型の記載をした.<br>(6)総出会い数に対して許容的出会いの占める割合を許容率とした.出会いの相手に対する反応の雌雄差をこの許容率をもとに検討した.番いの雄の方が雌より他個体に対して攻撃的であり,その攻撃性は相手が成鳥,幼鳥,異種の順に減少した.番いの雌は同性の出会い相手に対して最も攻撃的であり,その程度は雄同士のそれと同様であった.<br>(7)テリトリー所有個体は,飛行高度300m以上の個体に対しては許容性を示し,高度300m以下の個体に対しては攻撃性を示す傾向が認められた.これは,テリトリーの3次元構造を示唆するものである.隣接番い間での著しい行動圏重複は,このテリトリーの立体構造によって説明できる.<br>(8)番いの雄の場合は出会いの83.5%が攻撃的行動へ推移し,雌の場合は出会いの48.9%が攻撃的行動へ推移した.テリトリー所有個体が他個体と出会って最初にとる行動は主に威嚇または追跡(樹上追跡,空中追跡)であった.侵入個体がテリトリー内に長時間滞在すれば威嚇と追跡の行動型を中心に攻撃的行動が循還的に生じた.<br>(9)種間の出会いでも,テリトリー所有個体が最初にとる行動は,主に威嚇または追跡であった.種内の出会いに比べて種間の出会いでは,攻撃的行動は比較的短い行動連鎖で終結した.種間の出会いでは,出会い数が少ない割に足蹴り攻撃が多く観察された.<br>(10)アカマツ,クロマツ,スギ,ヒノキなどの針葉樹がサシバの止まり木としてよく利用された.番いの雌雄ともに利用回数の多い樹木ほど雌雄間の共用率が高かった.番いが利用した樹木は,狩り場と営巣林に最も集中的に分布していた.<br>(11)テリトリー面積は雄では平均112.14haで,行動圏の約60%を占めた.雌のテリトリー面積は平均58.90haで,行動圏の約40%を占めた.テリトリーとパーチング•エリアは互いによく重複していた.テリトリー所有個体が侵入個体に対して威嚇を示す地域は,侵入個体に対して追跡行動によって実際に防衛する範囲,つまりテリトリーとほぼ一致した.