著者
三島 冬嗣
出版者
The Ornithological Society of Japan
雑誌
(ISSN:00409480)
巻号頁・発行日
vol.14, no.68, pp.1-2, 1957-02-28 (Released:2008-12-24)

Three subspecies of Muscicapa narcissina Temminck of the Riu Kiu Islands are discussed. The size difference is clear between southern owstoni and northern jakuschima, but very slight between the latter and shonis. The maximum difference of wing length is:owstoni_??_jakuschima 5.5mmowstoni_??_shonis 3-5mmshonis_??_jakuschima 0.5-2.5mmThe auther, therefore, considers shonis a synonym of jakuschima.
著者
黒田 長礼
出版者
日本鳥学会
雑誌
(ISSN:00409480)
巻号頁・発行日
vol.3, no.11, pp.30, 1921-04-30 (Released:2010-03-01)
著者
新田 和弘 藤巻 裕蔵
出版者
日本鳥学会
雑誌
(ISSN:00409480)
巻号頁・発行日
vol.34, no.2, pp.49-55, 1985

(1)オオジシギの日周活動とその季節変化を1984年4月下旬から8月下旬にかけて北海道東部の十勝川下流沿いで調査した.<br>(2)主な行動はディスプレーで,この他にも杭上,樹上でないている行動などが観察された.<br>(3)4月下旬から6月下旬にかけて,活動個体数は日の出前後と日没後に多くなり,時期によっては日没前にも多くなって,3-4山型の日周活動がみられた.<br>(4)活動個体数は4月下旬から5月にかけて多くなり,その後6月下旬までに徐々に少なくなって,それ以降は急に減少した.<br>(5)オオジシギの生息数調査に適しているのは,5月の6-7時である.
著者
田宮 康臣 青柳 昌宏
出版者
The Ornithological Society of Japan
雑誌
(ISSN:00409480)
巻号頁・発行日
vol.30, no.4, pp.163-164, 1982-03-25 (Released:2007-09-28)
参考文献数
1

筆者らは南極ロス島バード岬のアデリーペンギン北ルッカリーにおいて,ナンキョクオオトウゾクカモメが,ペンギンの巣からいったん奪い,放棄した生卵を1個採集する機会に恵まれた.そこでこの生卵をルッカリーの中に営巣する一番いのナンキョクオオトウゾクカモメの巣中に入れ,抱卵させる実験を試みた.ナンキョクオオトウゾクカモメはアデリーペンギンの卵を継続して抱卵し,20日後に孵化させた.孵化したアデリーペンギンのひなは,ナンキョクオオトウゾクカモメによってガードされたが,餌を与えられることには成功せず,数日でおそらく飢えのため死亡した.これは,親とひなとの間で給餌行動のパターンが一致せず,また餌の種類や給餌様式もまったく違っているためと考えられる.
著者
黒田 長久
出版者
The Ornithological Society of Japan
雑誌
(ISSN:00409480)
巻号頁・発行日
vol.32, no.2-3, pp.41-61, 1983-10-25 (Released:2007-09-28)
参考文献数
17

筆者のミズナギドリ目の骨学の研究(1953-59)で欠除していた数属の骨格標本が,W.R.P.BOURNE 博士博士のご好意でBritish Museumから提供されたので,比較検討した.この論文では,その主な点について述べた. Procellaria と Adamastor は縁が近く,後者はより潜水適応を示すが,ともに Calonectris に連る. Bulweria は, Pterodroma その他の属と上膊骨が細く長い点で異なり,特異であるが (飛翔法を反映),腰骨,頭骨などの類似度から小型の Pterodroma(Cookialia) に近い. Pterodroma は涙骨の癒合,上膊骨その他の点でフルマカモメ群に連る. Halobaena と Pachyptila はすべての点で同一型を示し, Pagodroma (これは Fulmarus により近い)と共にフルマカモメ群に属する. Oceanodroma も腰骨,上膊骨,(頭骨)などからフルマカモメ群に連る. Hydrobates はその小型に関連して Oceanodroma と多少頭骨に違いを認めた.
著者
呉地 正行 横田 義雄 大津 真理子
出版者
The Ornithological Society of Japan
雑誌
(ISSN:00409480)
巻号頁・発行日
vol.32, no.2-3, pp.95-108, 1983-10-25 (Released:2007-09-28)
参考文献数
6
被引用文献数
2 2

(1)日本に渡来するヒシクイ Anser fabalis の各個体群の亜種調査を行うために,ヒシクイ A. f. serrirostris とオオヒシクイ A. f. middendorfi の野外識別の可能性を検討した.(2)この2亜種は形態的相違が顕著で,生態的にも異なる点が多く,野外観察でも識別可能である.至近距離の場合は嘴の形態のみで,遠距離(約1km)の場合でも25倍の望遠鏡を用いれば,嘴峰/頭長比〓1,嘴峰/嘴高(基部)比〓2,頭•嘴部全体の形態の相違,などの形態的比較や,鳴き声の相違などの生態的比較により亜種を識別できる.(3)野外識別法により得られた結果と,同一地域で採取された標本調査の結果は,よく一致した. 例えば,宮城県下の個体群は A. f. serrirostris が,また新潟県下のものは A. f. middendorfi が大多数を占めるという結果が,両方法から得られた.
著者
岩田 巌
出版者
日本鳥学会
雑誌
(ISSN:00409480)
巻号頁・発行日
vol.3, no.14, pp.240-248, 1923
著者
唐沢 孝一
出版者
The Ornithological Society of Japan
雑誌
(ISSN:00409480)
巻号頁・発行日
vol.25, no.100, pp.94-100, 1976-12-30 (Released:2007-09-28)
参考文献数
18
被引用文献数
3 3

1975年9月から1976年3月まで,東京の北東部にある水元公園で,モズのハヤニエの季節的消長について調査を行なった.1)観察したハヤニエ129個体のうち,120個体(92%)が11月~1月の3ヶ月間に集中してつくられた.ハヤニエ消失時期は,12月~2月で,特に2月が多く,45個体が消失した.2) 10月~11月には,コオロギ,イナゴなどの昆虫類やウシガエルなどが多く,12月~2月には,魚類(モツゴ,タイリクバラタナゴ)や甲殼類のような水中動物,あるいはミミズのような土壌動物が増加する傾向がみられた.3) ハヤニエがつくられてから消失するまでの期間は,1~2ヶ月以内が最も多く,全体の93.7%であった.3ヶ月以上たったハヤニエは固くなり,あるいは変色したりして,食用に適さない状態であった. 4) モズの個体数の季節変化とハヤニエ数の関係は,Fig.2に示したように,秋の高鳴きの激しい9月~10月にモズの個体数は1日あたりの最大値22羽に達したが,ハヤニエ数は3個体であった.冬期テリトリーの確立した11月~2月には,モズの個体数は4羽に減少したまま安定し,ハヤニエ数は急増した.5) 公園内に分散したモズの冬期テリトリーは4つで,各テリトリー内にはハヤニエを集中的につくる場所がみられた.この集中場所は.ハヤニエのつくりやすい場所(有刺鉄線,樹枝)の分布とほぼ一致していた.6) 冬期,ハヤニエがテリトリー内で利用される可能性について多少考察した.
著者
飯嶋 良朗
出版者
The Ornithological Society of Japan
雑誌
(ISSN:00409480)
巻号頁・発行日
vol.31, no.1, pp.17-21, 1982

(1)1972年から1981年までの10年間に,北海道十勝地方南部の大樹町において,7例のツバメの繁殖が確認され,このほかに4例の観察が記録された.最も早い観察記録は4月28日(開進,1981)であった.<br>(2)巣はすべて,農耕地中に点在する牧場の牛舎の天井に作られた.営巣地は川沿いに発見され,7巣中6巣が紋別川沿いにあった.<br>(3)7例の繁殖例のうち,6例がふ化に成功し,そのうち5例が巣立ちに成功した.同年に2回繁殖したのは,巣立ちに成功した5例中の2例であった.<br>(4)平均産卵数は3.5(1回目3.3,2回目4.0),平均ふ化率は86.8%であった.
著者
田宮 康臣 青柳 昌宏
出版者
日本鳥学会
雑誌
(ISSN:00409480)
巻号頁・発行日
vol.30, no.4, pp.163-164, 1982

筆者らは南極ロス島バード岬のアデリーペンギン北ルッカリーにおいて,ナンキョクオオトウゾクカモメが,ペンギンの巣からいったん奪い,放棄した生卵を1個採集する機会に恵まれた.そこでこの生卵をルッカリーの中に営巣する一番いのナンキョクオオトウゾクカモメの巣中に入れ,抱卵させる実験を試みた.ナンキョクオオトウゾクカモメはアデリーペンギンの卵を継続して抱卵し,20日後に孵化させた.孵化したアデリーペンギンのひなは,ナンキョクオオトウゾクカモメによってガードされたが,餌を与えられることには成功せず,数日でおそらく飢えのため死亡した.これは,親とひなとの間で給餌行動のパターンが一致せず,また餌の種類や給餌様式もまったく違っているためと考えられる.
著者
兼常 弥富
出版者
日本鳥学会
雑誌
(ISSN:00409480)
巻号頁・発行日
vol.3, no.12-13, pp.135-140, 1922-03-30 (Released:2010-03-01)
被引用文献数
1
著者
邊見 十郎
出版者
日本鳥学会
雑誌
(ISSN:00409480)
巻号頁・発行日
vol.4, no.16-17, pp.126-127, 1924-06-15 (Released:2010-03-01)
著者
葛 精一
出版者
The Ornithological Society of Japan
雑誌
(ISSN:00409480)
巻号頁・発行日
vol.8, no.40, pp.522-522, 1935-06-07 (Released:2008-12-24)
参考文献数
1
著者
門崎 允昭
出版者
The Ornithological Society of Japan
雑誌
(ISSN:00409480)
巻号頁・発行日
vol.24, no.97, pp.1-8, 1975

肺•気嚢系が解明されている鳥類の中,七面鳥だけが後胸気嚢を欠いており,この点特異的である。従って,筆者は七面鳥の後胸気嚢の欠如の過程を発生学的に観察した。後胸気嚢は通例第2PV,あるいはその近傍の気管枝(通例3次気管枝)から発生する気嚢であるが,七面鳥ではいかなるステージにおいても,これらの気管枝からは気嚢の発生が見られなかった。なお,第2PVは分枝を発生し,近傍の気管枝とともに腹気嚢の回帰気管枝と吻合することを確認した。ふ化後の七面鳥の2次気管枝は,その位置的関係からADs,PDs,PVs,PLsの4群に大別されるが,発生時期からも4群に大別するのが合理的であり,さらに同一群に属する気管枝の発生順序も肺内に近い方から順次発生することを確認した。前胸気嚢に交通している気管枝の中,第3AD以外の総ての気管枝,および腹気嚢に交通している気管枝の中一次気管枝以外の総ての気管枝は,いつれも気嚢から肺側に発生してきた.いわゆる回帰気管枝である。さらにこれら回帰気管枝のmain ductは,筆者が成鳥における肺の形態学的記載で,confluent bronchusとした部分に相当する。これらmain ductは通例,ガス交換能を有する呼吸細気管枝を欠いているので,発生的にも機能的にも気嚢の領域と考えられる。ふ化後の肺にラテックスを注入した鋳型において,鈍縁から肋骨面の前方部を経て内臓面の後方部にかけての気管枝に,一連の不連続面が往往見られるが,この部分が発生学的にはADsとPDs•PVsとの吻合面に一致することを確認した。
著者
小川 巌
出版者
The Ornithological Society of Japan
雑誌
(ISSN:00409480)
巻号頁・発行日
vol.26, no.2-3, pp.63-75, 1977-11-30 (Released:2007-09-28)
参考文献数
47
被引用文献数
1 2

採取したペリットからモズの食性を明らかにする目的で,静岡県磐田市を中心に1972年3月,4月および同年10月から翌年4月までの8カ月間(1972年11月は未採集)調査を行なった。合計151個のペリット中には1,470個体分の食餌が含まれていた。明らかになった結果は次の通りである。1.ペリットの大きさは,長さの平均が18.3mm(10~30mm),太さの平均が9.1mm(7~11mm)であった。2.全体では8目38科57属の昆虫をはじめ,クモ,ワラジムシ,ムカデなどの無脊椎動物および鳥,ネズミ,カエルなどのほか,マサキとネズミモチの種子も含まれていた。3.昆虫では鞘翅目がもっとも多く575%を占めた。とりわけゴミムン類の割合が高く(40.8%),非繁殖期よりも繁殖期の方が高率を示す傾向がうかがえた。次いでホシカメムン科(フタモンホンカメムン),スズメバチ科(フタモンアンナガバチ,クロスズメバチなど)が比較的多く含まれていたが,その他はわずかずつであった。植物の種子は10月に最高に達した(48.2%)ものの,その他の月では皆無かごく少数に過ぎなかった。4.秋から春にかけての季節変化は,種または科ごとに特徴がみられた。スズメバチ科の各種,ケラ,ハムシ,トノサマバッタなどは春に向って次第に減少したのに対し,ゴミムシ科,ワラジムシなどは逆に増加した。5.ペリット分析によるモズの食性が,胃内容分析,ハヤニエの記録およびオオモズなどの食性と異なっている点,ならびにゴミムシ類の比率がきわめて高いことを,モズに特徴的な採餌生態との関連から考察した。
著者
小川 巌
出版者
日本鳥学会
雑誌
(ISSN:00409480)
巻号頁・発行日
vol.26, no.2, pp.63-75, 1977
被引用文献数
2

採取したペリットからモズの食性を明らかにする目的で,静岡県磐田市を中心に1972年3月,4月および同年10月から翌年4月までの8カ月間(1972年11月は未採集)調査を行なった。合計151個のペリット中には1,470個体分の食餌が含まれていた。明らかになった結果は次の通りである。<br>1.ペリットの大きさは,長さの平均が18.3mm(10~30mm),太さの平均が9.1mm(7~11mm)であった。<br>2.全体では8目38科57属の昆虫をはじめ,クモ,ワラジムシ,ムカデなどの無脊椎動物および鳥,ネズミ,カエルなどのほか,マサキとネズミモチの種子も含まれていた。<br>3.昆虫では鞘翅目がもっとも多く575%を占めた。とりわけゴミムン類の割合が高く(40.8%),非繁殖期よりも繁殖期の方が高率を示す傾向がうかがえた。次いでホシカメムン科(フタモンホンカメムン),スズメバチ科(フタモンアンナガバチ,クロスズメバチなど)が比較的多く含まれていたが,その他はわずかずつであった。植物の種子は10月に最高に達した(48.2%)ものの,その他の月では皆無かごく少数に過ぎなかった。<br>4.秋から春にかけての季節変化は,種または科ごとに特徴がみられた。スズメバチ科の各種,ケラ,ハムシ,トノサマバッタなどは春に向って次第に減少したのに対し,ゴミムシ科,ワラジムシなどは逆に増加した。<br>5.ペリット分析によるモズの食性が,胃内容分析,ハヤニエの記録およびオオモズなどの食性と異なっている点,ならびにゴミムシ類の比率がきわめて高いことを,モズに特徴的な採餌生態との関連から考察した。
著者
小川 巌
出版者
日本鳥学会
雑誌
(ISSN:00409480)
巻号頁・発行日
vol.26, no.2, pp.p63-75, 1977-11