著者
三井 寛文
出版者
成城大学
雑誌
常民文化 = Jomin bunka (ISSN:03888908)
巻号頁・発行日
no.35, pp.1-28, 2012-03
著者
陳 力衛
出版者
成城大学
雑誌
成城大學經濟研究 (ISSN:03874753)
巻号頁・発行日
no.194, pp.9-35, 2011-11

近代の西洋においてdemocracyとrepublicはもともと区別のつきにくい概念であった。その二つのことばに対して、19世紀半ばころまでは中国では「民主」、日本では「共和」と、各々異なった漢語訳語を当てていた。いわば中日言語の没交渉の時代があっての産物だった。19世紀後半になると、漢訳洋書や英華字典の日本への流入によって、中国語の「民主」は日本語に入って、まずrepublicの意味において「共和」と類義関係をなすようになった。一方、19世紀末期に来日していた中国人は日本語の「共和」を持ち帰っていって中日両国語にともに「民主」「共和」が使われるようになった。こうしてrepublic=「共和」の対訳が固まるにつれてdemocracyと「民主」との意味結合も徐々に多くなってきた。さらに明治後期の日本においてdemocracyを「民主主義」やカタカナ語の「デモクラシー」へと訳され、政体を表す「民主」との意味区別を図るようになった。20世紀の初めころ、「民主主義」の言い方も中国へ伝わり、democracyとrepublicは最終的に「民主」と「共和」に対訳するように、意味の棲み分けをするようになった。
著者
東谷 護 大山 昌彦 木本 玲一 安田 昌弘 山田 晴通
出版者
成城大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2010

グローバル化の下における多様なポピュラー音楽のローカルアイデンティティには、日米ともに、地域密着型の「情熱家」の存在が重要な役割を果たしていることが明らかとなった。情熱家とは、何らかのポピュラー音楽を地域等に導入し、根づかせ、地域独自のものへと変質させる為に、積極的な活動を行い、そうした活動が地域内の他者にも認知され、承認された人である。また、グローバル化を支えたシステム、すなわちメディアの存在が、局地的な地域の文脈でも重要なことが明らかとなった。
著者
小林 義武
出版者
成城大学
雑誌
美学美術史論集 (ISSN:09132465)
巻号頁・発行日
vol.13, pp.100-74, 2001-03
著者
東 茂美
出版者
成城大学
巻号頁・発行日
1996

博士論文
著者
川上 善郎 川浦 康至
出版者
成城大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2007

本研究は、商店街と商店街に住む人、そして商店街を利用する人々が、私たちにもたらすもの、もたらしたものを研究の対象にしようとする。それらを客観的に把握することで、それらが果たしてきた社会心理学的機能を知ることによって、新しい形の商店街についての構想を生み出すことが可能になる。本研究は、多くの人の成長の過程で体験した商店街のイメージ=心の中のパッサージュを現実の社会の中に再生させる手立てを探り出す試みである。(1)社会調査法による研究からは、商店街の利用意向や利用頻度は、直接地域愛着を高める効果があると同時に、普段商店街を利用する頻度が高いほど、おしゃべりや対人接触といったコミュニケーションを媒介として、地域愛着を高める間接的効果もあることが示された。また、商店街利用頻度の高さが、社会資本を直接促進し、商店街利用頻度の高さは、おしゃべり必要度を媒介としても社会資本を高める間接効果と、買い物の楽しさを媒介として社会資本を低める間接効果も有していることが確かめられた。このことから、商店街の存在が、地域愛着を高めること、また個人の社会資本をも増大させることが確かめられた。(2)2001年時点で存在した商店街のホームページが、その後どのような推移をたどったのかを分析することで、商店街のインターネット利用の問題点を探った。2001年8月時点で運用されていた463のホームページは7年半後の2009年1月で1/4が休止、残り3/4が継続して運用されていた。インターネットでの商店街ホームページの分析結果から、現実の商店街が社会的に成立するためには、個々の商店の存在意義が求められていること、そして商店主と顧客間の個人レベルでの相互作用が欠かせないことが示された。