著者
鈴木 俊哉 鈴木 敦 菅谷 克行
雑誌
研究報告情報基礎とアクセス技術(IFAT)
巻号頁・発行日
vol.2015-IFAT-118, no.5, pp.1-6, 2015-03-23

甲骨文字のデジタル化において,文字符号化して問題ないか,あるいは画像として扱うべきかは,拓本資料の鮮明さや掲出例数を考慮して判断しなければならない.我々は印刷物として公表されたデータベースである 『殷墟卜辭綜類』 と 『殷墟甲骨刻辭類纂』 に基づいた検討をすすめているが,全て手書き資料であり,また,そこに模写された文字の集合も明確ではないため,文字認識的な手法をとることができない.本研究では,掲出例数を概算するため,両書に共通するレイアウト構造をもとに模写テキストを画像分解する方法を検討した.両書の画像分解精度が大きく異なる結果が得られたが,この原因は両書の編集・出版方針の違いによると推測される.また,本研究の手法の適用範囲についても報告する.
著者
難波 博孝 森 美智代 豊福 晋平 幸坂 健太郎 本渡 葵 菅谷 克行 黒川 麻実 篠崎 祐介 細 恵子 氏間 和仁 高橋 茉由
出版者
広島大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2021-04-01

本研究は、小学生児童が、デジタルデバイス(パソコンやタブレット端末)のディスプレイ画面(以下デジタル端末)と紙(本)とで「深く読む」ことにどのような違いがあるのかを明らかにし、デジタル端末で「読むこと」の特徴(強みと弱み)を踏まえ、デジタル端末に習熟しながら「深く読む」ための指導方法の要諦を明らかにするものである。対象は小学校児童とし、読む文章は、説明的文章と文学的文章の両方を対象とする。
著者
鈴木 敦 菅谷 克行 鈴木 俊哉
出版者
茨城大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2014-04-01

本課題では、同定が困難な甲骨文字を含む拓本資料の画像データベースを構築した。現在、甲骨文字研究においては『甲骨文合集』が一般に利用されるが、同書の印刷品質は再版以降低下しており、文字同定の典拠とする資料として難点がある。そこで、同書の素材となった旧著録のデジタル化を行った。また、ネットワークを通じた参照利用を円滑とするため、近年人文情報学の分野で画像データベースの公開手段の標準となりつつあるIIIF方式を採用し、課題代表者が旧著録原本を所蔵しているものについては一般公開を開始した。『甲骨文合集』と旧著録の対応関係については確認ができたものから順次公開していく予定である。