著者
難波 博孝
出版者
広島大学教育学部国語教育会
雑誌
国語教育研究 (ISSN:02873354)
巻号頁・発行日
no.58, pp.36-44, 2017-03

本論考は、2016年10月に台湾・台北市立大学で行われた「第7回2016年儒学与語文学術検討会」で発表したものに手を加えたものである。
著者
難波 博孝
出版者
日本演劇学会
雑誌
演劇学論集 日本演劇学会紀要 (ISSN:13482815)
巻号頁・発行日
vol.40, pp.61-76, 2002-11-30 (Released:2018-12-14)

A dialogue piece by Oriza Hirata, one of the most promising playwrights and directors in the present theatre scene in Japan, was utilized in a textbook for junior high school students.The present paper examines characteristics and limitations of Hirata's text. It vividly demonstrates how a conversation of young Japanese people functions; they do not say what they really want to say, keeping a “proper” distance between themselves. However, Hirata urges pupils to be engaged in a more meaningful “dialogue”, and thus sets up a teacher-student relationship based on openness and evaluation.If we want to develop the potentials of Hirata's text, it should be an object of free discussion by students to get an insight into the nature of their “ordinary” conversation.
著者
難波 博孝
出版者
日本文学協会 ; 1952-
雑誌
日本文学 (ISSN:03869903)
巻号頁・発行日
vol.66, no.3, pp.92-97, 2017-03
著者
難波 博孝 森 美智代 豊福 晋平 幸坂 健太郎 本渡 葵 菅谷 克行 黒川 麻実 篠崎 祐介 細 恵子 氏間 和仁 高橋 茉由
出版者
広島大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2021-04-01

本研究は、小学生児童が、デジタルデバイス(パソコンやタブレット端末)のディスプレイ画面(以下デジタル端末)と紙(本)とで「深く読む」ことにどのような違いがあるのかを明らかにし、デジタル端末で「読むこと」の特徴(強みと弱み)を踏まえ、デジタル端末に習熟しながら「深く読む」ための指導方法の要諦を明らかにするものである。対象は小学校児童とし、読む文章は、説明的文章と文学的文章の両方を対象とする。
著者
吉田 裕久 難波 博孝 青山 之典 三藤 恭弘 立石 泰之
出版者
広島大学学部・附属学校共同研究機構
雑誌
学部・附属学校共同研究紀要 (ISSN:13465104)
巻号頁・発行日
no.39, pp.207-212, 2010

昨年度は書く活動を取り入れ, 読み手の読みを自覚的にする工夫を行うことで, 日常の読みに転移でき, 活用して, 「解釈・熟考・評価」できる力を育成できるのではないかという仮説を立て, 授業をとおして検証を進めてきた。そして, 「解釈・熟考」段階における読み手の「疑問・予想・確認・吟味」という一連の反応が繰り返されるなかで〈読み〉が形成されるのではないかという一定の知見を得ることができた。しかし, 読みの自覚化のためには, 書くという活動形態をとらない方が有効な場合もあるという課題も明らかになった。そこで, 今年度は書く活動もその一つとして取り入れつつも, それに固執せず, 一連の反応過程を取り入れつつ, 読み手に〈読み〉とその変容を自覚化させるための手立てを見出していくために, 小学校1年生(説明文), 2年生(物語文), 5年生(物語文)において授業実践を行った。各学年の実践を(1)いかなる手立てが, 読みの自覚化として設定されたか, (2)その手立ては, 読みの自覚化や, 日常の読みに活用できるような読む力の育成に寄与していると言えるか, (3)当該学年段階と文種に応じた読む力の育成が果たされているかという観点で評価し, 成果と課題を得ることができた。
著者
篠崎 祐介 幸坂 健太郎 黒川 麻実 難波 博孝
出版者
全国大学国語教育学会
雑誌
国語科教育 (ISSN:02870479)
巻号頁・発行日
vol.77, pp.70-77, 2015-03-31 (Released:2017-07-10)
被引用文献数
1

[Purpose] This study investigated how teachers of high school Japanese classes deal with the purpose of and the problems involved in teaching reading comprehension. [Method] Focus group interviews were conducted with high school teachers, and results were analyzed qualitatively and categorized. [Results] Regarding the purpose, taking exams, introduction to knowledge, formation of scholastic ability, and formation of society were extracted as four categories. A total of 14 categories were extracted regarding problems involved, including lack of consistency in the objectives of essay reading comprehension instruction, specificity of the essay, the state of research on teaching materials, learner diversity, and the state of learner-centered classes. [Conclusion] In contrast to teachers' pinpointing purposes of reading comprehension instruction, they are aware of a variety of problems involved in such instruction. The expansion of pedagogical theories regarding reading comprehension instruction should be based on such educator attitudes.
著者
難波 博孝
出版者
国語教育思想研究会
雑誌
国語教育思想研究 (ISSN:21878625)
巻号頁・発行日
no.12, pp.11-14, 2016

本稿は、『教育の窓』(2014年9月号 東京書籍)掲載の論稿に加筆修正し『国語科教育実践の開拓と創造』(2015年3月 広島大学附属小学校国語科編)掲載した同名の論文を転載したものである。
著者
稲田 八穂 難波 博孝
出版者
日本読書学会
雑誌
読書科学 (ISSN:0387284X)
巻号頁・発行日
vol.57, no.3-4, pp.89-100, 2015-10-30 (Released:2017-01-12)
参考文献数
12
著者
難波 博孝
出版者
日本文学協会
雑誌
日本文学 (ISSN:03869903)
巻号頁・発行日
vol.62, no.1, pp.57-67, 2013-01-10 (Released:2018-01-31)

リテラシーは、「場」という空間性と「歴史」という時間性と「集団」という人間性(じんかんせい)によって構成された文脈に依存する。したがって、リテラシーは、人を排除する。それを防ぐために、私たちは、私の持つリテラシーを、超えていくリテラシーを持たなくてはならない。他者に対して自己を批評しつつ対等に立つ「戦略的同化」と自己のリテラシーを批評しつつ他者のそれを流用する「自己批評的流用」が必要である。
著者
難波 博孝
出版者
日本文学協会
雑誌
日本文学 (ISSN:03869903)
巻号頁・発行日
vol.45, no.8, pp.37-46, 1996-08-10

本論は、まず、「物語」を対象に対する解釈図式と定義し、その「物語」が私たちを自動化された解釈へと誘惑していることを述べる。次に、言語の解釈の過程を詳細に検討し、「物語」の介入の可能性を見る。次に、文学について三種の世界構造の考えを導入し、また、解釈における世界解釈のレベルを設定し、それぞれの諸相で「物語」の介入の可能性を探る。最後に自動化された「物語」から逃れるために、国語の授業で行うべきことを述べる。
著者
難波 博孝
出版者
日本文学協会
雑誌
日本文学 (ISSN:03869903)
巻号頁・発行日
vol.45, no.8, pp.37-46, 1996

本論は、まず、「物語」を対象に対する解釈図式と定義し、その「物語」が私たちを自動化された解釈へと誘惑していることを述べる。次に、言語の解釈の過程を詳細に検討し、「物語」の介入の可能性を見る。次に、文学について三種の世界構造の考えを導入し、また、解釈における世界解釈のレベルを設定し、それぞれの諸相で「物語」の介入の可能性を探る。最後に自動化された「物語」から逃れるために、国語の授業で行うべきことを述べる。