著者
谷口 知司 三宅 茜巳 興戸 律子 有薗 格
出版者
日本教育情報学会
雑誌
教育情報研究 : 日本教育情報学会学会誌 (ISSN:09126732)
巻号頁・発行日
vol.21, no.4, pp.17-24, 2006-06-01

終戦直後文部省は,占領軍総司令部のもとで戦時下教育の一掃に力を注いでいた.占領軍総司令部は,アメリカの教育専門家をスタッフとしてその目的のために民間情報教育局(The Civil Information and Education Section:略称CIE)を置いた.木田先生は,昭和21年に文部省に入省された.この時期に若手文部官僚として教科書局調査課に在籍し,CIEスタッフとともに社会科特別教科書『民主主義(上)(下)』の編集に係わった.この教科書は昭和23年から24年にかけて発行され,昭和28年頃まで使われ,戦後の民主主義教育に大きな役割を果たした.本稿では,木田宏先生の二編のオーラルヒストリーをもとに,木田先生と教科書「民主主義(上)(下)」との係わりについて,執筆の経緯,教科書に漫画を掲載したこと,執筆者について,大江健三郎のこと,共産主義の取り扱いの各項目で考察した.
著者
長尾 順子 三宅 茜巳
出版者
日本教育情報学会
雑誌
年会論文集
巻号頁・発行日
no.25, pp.338-339, 2009-08-22

新しい学習指導要領では、伝統・文化が重要な教育課題として位置づけられている。しかし、理数教育、外国語教育のように、教育課題が組織的・計画的に学校教育の中に組み込まれているわけではない。また、各教科や行事で用いられる伝統文化活動は、教科の授業、体育祭等の学校行事の中において単独で扱われ、各教科と行事の相互関連での位置づけがされていない。本論では、地域の伝統文化のデジタル・アーカイブ化とその教材利用の課題について教科間の相互関係を意識しつつ、考察した。
著者
三宅 茜巳 持田 宗周
出版者
日本教育情報学会
雑誌
年会論文集
巻号頁・発行日
no.22, pp.226-227, 2006-08-26

演劇文化のデジタル・アーカイブを開発する上で課題となる,資料の価値判断,記録方法,著作権の処理,データ・ベースによる資料管理,オーラル・ヒストリー型提示方法,デジタル・アーカイブの利用,評価と改善に関し,デジタル・アーキビスト養成プログラムでの実践例を報告する.
著者
谷口 知司 三宅 茜巳 興戸 律子 有薗 格
出版者
日本教育情報学会
雑誌
教育情報研究 (ISSN:09126732)
巻号頁・発行日
vol.21, no.4, pp.17-24, 2006-06-01 (Released:2017-05-19)

終戦直後文部省は,占領軍総司令部のもとで戦時下教育の一掃に力を注いでいた.占領軍総司令部は,アメリカの教育専門家をスタッフとしてその目的のために民間情報教育局(The Civil Information and Education Section:略称CIE)を置いた.木田先生は,昭和21年に文部省に入省された.この時期に若手文部官僚として教科書局調査課に在籍し,CIEスタッフとともに社会科特別教科書『民主主義(上)(下)』の編集に係わった.この教科書は昭和23年から24年にかけて発行され,昭和28年頃まで使われ,戦後の民主主義教育に大きな役割を果たした.本稿では,木田宏先生の二編のオーラルヒストリーをもとに,木田先生と教科書「民主主義(上)(下)」との係わりについて,執筆の経緯,教科書に漫画を掲載したこと,執筆者について,大江健三郎のこと,共産主義の取り扱いの各項目で考察した.
著者
三宅 茜巳
出版者
デジタルアーカイブ学会
雑誌
デジタルアーカイブ学会誌 (ISSN:24329762)
巻号頁・発行日
vol.5, no.3, pp.198-202, 2021-07-01 (Released:2021-07-01)
参考文献数
19

我が国においては、全国紙のみならず地方紙のデジタル化も徐々に進んでおり、こうした地方紙のデジタルデータの活用における課題として注目されているのが教育利用である。そこで本研究では岐阜の郷土紙を発行する岐阜新聞社と連携し、創刊以来140年にわたって蓄積されてきた岐阜新聞のデジタルデータを活用して地域学習のための教材を作成した。結果、岐阜新聞社には記事以外にも地域学習の教材となる画像が数多く収蔵されていることが分かった。今後の課題は、岐阜新聞のデータベースを県内すべての学校で利用できる仕組みを作り、教育利用を進めていくことである。
著者
三宅 茜巳 井上 透 松家 鮎美
出版者
デジタルアーカイブ学会
雑誌
デジタルアーカイブ学会誌 (ISSN:24329762)
巻号頁・発行日
vol.2, no.4, pp.376-384, 2018-10-01 (Released:2018-11-20)
参考文献数
60
被引用文献数
1

デジタルアーカイブは知識基盤社会を支える重要な役割を果たすものと期待されているが、課題も多く存在する。そうした課題の中で、本論では、デジタルアーカイブの開発・管理・活用を担う人材育成にテーマを絞り考察した。大学やNPO法人日本デジタル・アーキビスト資格認定機構が進めてきたデジタル・アーキビスト育成教育の事例と英語圏(米・加・英・豪)における教育の事例を概観する中で、大学や協会による専門職としての質保証を伴う教育や再教育が必要であることが明らかになった。また、デジタルアーカイブを運用する現場での情報を教育にフィードバックすることにより、採用や待遇改善等キャリアパスの形成につなげていくことが重要であると結論付けた。
著者
大城 真由美 我如古 梓 三宅 茜巳 仲本 實 後藤 忠彦
出版者
日本教育情報学会
雑誌
年会論文集
巻号頁・発行日
no.29, pp.460-461, 2013-11-09

戦後68年を経過し,沖縄戦の体験の継承が危惧されている。沖縄の学校では,慰霊の日に向けて沖縄戦から平和を考える取り組みを行っているが,戦争体験者が高齢化し語り手が減少していく中で,戦争体験者ではない教師がどう伝えていけばよいのかが課題となっている。そのため,小学校で活用できる沖縄戦についてのデジタルアーカイブ教材の開発を考えた。
著者
田中 恵梨 佐藤 正明 林 知代 三宅 茜巳 粥川 恵子 林 成子
出版者
日本教育情報学会
雑誌
年会論文集
巻号頁・発行日
no.27, pp.346-347, 2011-08-20

岐阜県下呂市に,拝殿が吹きさらしのため風雨にさらされ,劣化が進んでいる天井絵がある.この天井絵には下呂地域の自然や風景,明治21年当時の道具等が描かれており,この地に住んでいた人々の生活を窺い知ることができるため,地域資料として重要なものであるといえる.本論では天井絵の記録撮影,データベース化,コンテンツの作成を通して地域資料の発掘と活用について考察した.
著者
持田 宗周 三宅 茜巳
出版者
日本教育情報学会
雑誌
年会論文集
巻号頁・発行日
no.23, pp.216-217, 2007-08-20

岐阜県下に、現在28座の「地芝居」が活動している。夫々が異なった風土の中で旧い歴史を保存し活力に溢れている。活動の中核に人と風土がある。古老からの聞き取りを軸に「村国座」「相生座」「白雲座」を調査し考察する。
著者
持田 諒 三宅 茜巳
出版者
岐阜女子大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2006

岐阜県には地歌舞伎保存会が28座ある。研究代表者は、30年に亘る人間国宝を中心とした歌舞伎・文楽等伝統芸能の舞台監督体験を踏まえ、地芝居及び芝居小屋の現状調査を2006年から2008年の3年次に亘って実施した。又、それらを支える技術職人が数年にして他界していくことも痛感、一人の職人に秘められた時代層も同時に消滅することを痛感した。調査に当たっては古老の聞き書き、映像収録を重視し後世の生きた教材とした。又、未調査の〓殿型農村舞台の撮影、実測も実施した。
著者
加藤 真由美 大木 佐智子 谷 里佐 三宅 茜巳 佐藤 正明 後藤 忠彦
出版者
日本教育情報学会
雑誌
年会論文集
巻号頁・発行日
no.26, pp.386-389, 2010-08-21

これまでの歴史・観光資料の書籍とくに,教科書は,主として印刷メディアで構成されてきた.しかし,最近の電子教科書・書籍は印刷物の二次利用としてデジタル化が進められ,さらに,最初から電子書籍を目的とした,映像・印刷物・関連資料を用いたマルチメディアの構成についての研究開発が進もうとしている.そこで,今回,奈良時代からの背景をもとに,手向山八幡宮(奈良県)の上司氏による現物(現地)での説明と関連資料を用いたデジタル・アーカイブを構成し,今後の電子書籍の方向性について検討を行った.