著者
三雲 真理子 高橋 美帆
出版者
日本認知心理学会
雑誌
日本認知心理学会発表論文集 日本認知心理学会第9回大会
巻号頁・発行日
pp.94, 2011 (Released:2011-10-02)

本研究では、多種多様のミネラルウォーターが商品化されている近年の傾向を踏まえ、市場で有名なミネラルウォーターのパッケージラベルが中身の味の評価に影響を及ぼすかを調べることを目的として、20代と60代の対象者に対して実験を行った。実験で使用したペットボトルは、市販の「天然水」、「クリスタル」および本来のラベルの代わりに「水道水」のラベルを貼った3本であり、中身はいずれも水道水であり、ラベルによるプラシーボ効果の検証をおこなった。その結果、20代も60代も「水道水」ラベルの水のほうが市販の他の2本のペットボトルの水より臭みを感じ、逆に市販の2本のペットボトルの水のほうが「水道水」ラベルの水より甘みを感じた。また、20代に比べて60代はプラシーボ効果が大きく、ラベルによる暗示効果が得られた。
著者
三雲 真理子 高橋 美帆
出版者
日本認知心理学会
雑誌
日本認知心理学会発表論文集
巻号頁・発行日
vol.2011, pp.94, 2011

本研究では、多種多様のミネラルウォーターが商品化されている近年の傾向を踏まえ、市場で有名なミネラルウォーターのパッケージラベルが中身の味の評価に影響を及ぼすかを調べることを目的として、20代と60代の対象者に対して実験を行った。実験で使用したペットボトルは、市販の「天然水」、「クリスタル」および本来のラベルの代わりに「水道水」のラベルを貼った3本であり、中身はいずれも水道水であり、ラベルによるプラシーボ効果の検証をおこなった。その結果、20代も60代も「水道水」ラベルの水のほうが市販の他の2本のペットボトルの水より臭みを感じ、逆に市販の2本のペットボトルの水のほうが「水道水」ラベルの水より甘みを感じた。また、20代に比べて60代はプラシーボ効果が大きく、ラベルによる暗示効果が得られた。
著者
三雲 真理子 水政 沙貴
出版者
日本認知心理学会
雑誌
日本認知心理学会発表論文集 日本認知心理学会第13回大会
巻号頁・発行日
pp.134, 2015 (Released:2015-10-21)

本研究では、携帯情報端末上のアプリを使用してバーチャルペットとの触れ合いによってどのような気分変化が現れるかについて、女子大学生にバーチャルペットと触れ合う前後の気分評定(POMS短縮版30項目を使用)を求めて検討した。その結果、本研究で使用したような単純な育成アプリであっても隙間時間に利用するだけで緊張‐不安・抑鬱‐落ち込み・怒り‐敵意・疲労・混乱のような気分が緩和され、一時的な癒しやリフレッシュにつながることがわかった。また、このようなバーチャルペットによる気分改善効果は、日常的に育成アプリを使用している人やペットを飼育していない人にとってのほうが、やや大きく現れることが示唆された。このことから、ペットに触れる機会が減っている我々にとって、バーチャルペットと短時間触れ合うことは、直接ペットに触れ合う代替機能を果たすとは言えないまでも一時的な癒しやリフレッシュ効果はもつと考えられる。
著者
寺田 知世 三雲 真理子
出版者
日本認知心理学会
雑誌
日本認知心理学会発表論文集
巻号頁・発行日
vol.2016, 2016

音楽には聴取者に良いイメージを喚起させ、自信を持たせる力、自己効力感を向上させる力をもつと考えられるが、これまで調査された音楽は器楽曲が中心である。本研究では、歌詞のある音楽2曲に歌聴取条件とメロディ聴取条件を設け(計4条件)、音楽聴取後の気分および人格特性的自己効力感への影響、歌詞への共感とメロディの印象の差異を検討した。その結果、歌詞に物語性があり、メロディの変化が多い音楽からは、前向きな情動変化や高揚感が得られやすく、メロディから快活で力強い印象を感じやすいことが分かった。一方、歌詞に聴取者を安心させ、落ち着かせる言葉を多く含み、メロディの変化が少ない音楽からは、気分の鎮静化が促され、メロディから陰気で軽い印象を感じやすいことが分かった。さらに、人格特性的自己効力感の得点も高い傾向にあることが分かった。また、4条件で歌詞への共感に有意差は見られなかった。
著者
三雲 真理子
出版者
公益社団法人 日本心理学会
雑誌
心理学研究 (ISSN:00215236)
巻号頁・発行日
vol.61, no.5, pp.291-298, 1990-12-25 (Released:2010-07-16)
参考文献数
22
被引用文献数
1 2

This experiment was attempted to investigate the strategies of pitch coding in melody processing. Twenty-six musically trained and twenty-six musically naive subjects were instructed to make recognition for melodies after a 12-s retention interval, during which four conditions of interference (i.e. pause, interfering melody, nonsense syllables, musical note names) were interpolated. Both the standard and comparison melodies were 6-tone sequences which composed of high-tonality structure or low-tonality structure. It was found that the recognition of musicians was severely distrupted by the “note names” under a tonal melody, while it was disrupted by “interfering melody” under an atonal melody. On the other hand, the recognition of non-musicians was significantly worse than musicians, and there were no significant differences in distruptive effects between the interferences. These findings suggest that musicians could used verbal (note names) coding strategy for tonal melody and sensory pitch coding strategies (ex. humming, whistling) for atonal melody, but that non-musicians could not use any effective strategies for melody coding. Results were also discussed in relation to contour and pitch of melodies.
著者
三雲 真理子 新川 典子
出版者
日本認知心理学会
雑誌
日本認知心理学会発表論文集
巻号頁・発行日
vol.2013, pp.106-106, 2013

我々が話者に抱く印象は、話者の表情や声の調子などから大きく影響を受けることが知られている。本研究では、接客場面の第一声として発せられる「いらっしゃいませ」には、活き活きとしてかつ丁重な要素が含まれる必要があること、そこに笑顔が伴うことが活き活きした丁重な印象をより強めることが示唆された。 活き活きとした印象に関しては、高い女声の場合は活き活きとした印象を形成しやすい一方、高い男声の場合は表情の影響を受けやすく、平常顔でも活き活きとした印象を低下させるという結果が得られた。 丁重さの印象に関しては、男声も女声も表情の影響を受けやすく、不機嫌な表情は音声の高低に関わらず丁重さを著しく低下させることが示唆された。また低い女声の場合、平常顔でも丁重な印象を低下させる一方、低い男声の場合、平常顔のときは、音声のみの場合より丁重な印象が増加するという結果が得られた。