著者
上野 耕平
出版者
Japan Society of Sports Industry
雑誌
スポーツ産業学研究 (ISSN:13430688)
巻号頁・発行日
vol.31, no.2, pp.2_141-2_150, 2021-04-01 (Released:2021-04-26)
参考文献数
14

The purpose of this study was to clarify the impact of a rash guard on the likability of a swimming class from the perspective of the psychological difficulty of wearing a swimsuit. In study 1, 127 college students (20.35years old; 54 males, 73 females) completed a retrospective survey on the psychological difficulty of wearing a swimsuit in junior high school. The results revealed that psychological difficulty can be divided into four concerns: body shape, other people′s gaze, sunburn, and body hair. In study 2, 315 students (13.39years old; 165 males, 150 females) belonging to a junior high school that allowed them to wear a rash guard in swimming class and 290 students (13.93years old; 138 males, 152 females) belonging to a junior high school that did not allow them to wear a rash guard in swimming class completed a survey on the likability of the swimming class, requests for wearing a rash guard in future classes, and the psychological difficulty of wearing a swimsuit. The results revealed that wearing a rash guard impacted the likability of a swimming class by reducing students′ anxiety about sunburn.
著者
上野 耕平
出版者
鳥取大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2005

本研究の目的は,運動部活動への参加を通じて形成されたライフスキルに対する信念を基に,生徒が時間的展望を獲得できるプログラムを開発し実践することであった。その内本年度は,1)これまでの研究期間内に明らかにしてきた成果をまとめ,国内外に広く公表する,2)諸外国におけるスポーツ活動への参加とライフスキルの獲得に関する先行研究の検討する,ことが活動の中心となった。昨年度は,研究初年度に行った調査研究の結果構築された仮説モデルに基づき,実際に運動部活動場面に介入した実践研究を行った。そこで研究成果については,研究初年度からの成果を体系的にまとめた上で,ヨーロッパスポーツ心理学会及び日本スポーツ心理学会で発表を行った。また,日本スポーツ心理学会では,アスリートを対象としたライフスキル研究に関するシンポジウムに指定討論者として参加し,今後の研究の方向性について言及した。さらに,運動部活動を対象とした実践研究の成果については,研究紀要において紹介した。他方,北米を中心に実施されている,スポーツ活動への参加を通じたライフスキル獲得に関する研究成果についてもまとめた。その結果,1)理論的背景を有する介入実践を伴う実証的研究,2)スポーツ経験の実質的な内容を扱う研究,3)ライフスキルの獲得と関係する心理的側面を変数として扱う研究,が求められていることが明らかになった。本年度までの研究により,運動部活動への参加を通じた時間的展望の獲得は,1)実体験や部活動経験の振り返りを通じたライフスキルに対する信念の形成,2)ライフスキルに対する信念に基づいた運動部活動経験の肯定的解釈,を通じて行われることが明らかにされた。今後はライフスキルの獲得も含め,運動部活動の指導現場で実施可能な方法について,より具体的な事例の提供が求められよう。
著者
上野 耕平 里見 知昭 高橋 弘
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
土木学会論文集 (ISSN:24366021)
巻号頁・発行日
vol.79, no.7, pp.22-00251, 2023 (Released:2023-07-20)
参考文献数
16
被引用文献数
1

軟弱な災害発生土を被災地から搬出する際に,高吸水性ポリマーを添加して流動性を低減させる手法が注目されている.搬出された災害発生土は改良され地盤材料に再利用されることが望ましいが,内包される高吸水性ポリマーの吸水膨張が改良土の耐久性に及ぼす影響は明らかにされていない.本研究では,塩化鉄との反応によって高吸水性ポリマーの吸水膨張を抑制する手法を検証した.さらに,既存の軟弱土固化処理技術である「繊維質固化処理土工法」により得られた改良土を用いて乾湿繰返し試験を実施した結果,内包される高吸水性ポリマーの吸水膨張により改良土の耐久性が低下すること,また,塩化鉄の作用により高吸水性ポリマーの吸水膨張が抑制され,改良土の耐久性の低下を抑制できることを明らかにした.
著者
小林 篤 上野 耕平 藤岡 洋
出版者
公益社団法人 応用物理学会
雑誌
応用物理 (ISSN:03698009)
巻号頁・発行日
vol.91, no.7, pp.411-415, 2022-07-01 (Released:2022-07-01)
参考文献数
36

窒化ニオブ(NbN)は,単一光子検出器や量子ビットに搭載されている超伝導材料である.興味深いことに,NbNはワイドギャップ半導体AlNと格子整合性が高いため,両材料の持つ機能をエピタキシャル成長によって融合できる可能性がある.しかしながら,AlNをはじめとする窒化物半導体にエピタキシャル成長させたNbN薄膜の基礎的な特性には不明な点が多い.本稿では,スパッタ法でAlN上に成長させたNbN薄膜の構造特性と電気特性について紹介する.さらに,AlNとNbNの結晶構造の相違がNbNの双晶を生み出すメカニズムを示し,NbN双晶の制御技術についても紹介する.
著者
上野 耕平
出版者
香川大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2013-04-01

いじめなどの問題が噴出するなか,現代社会が体育・スポーツ活動に期待する事柄の一つとして,フェアプレイの日常生活場面への般化が挙げられる。そこで本研究ではフェアプレイとして鬼ごっこにおける援助行動に注目し,附属小学校との連携のもと,スポーツ活動及び体育授業の実践を通じて,援助行動の学校生活場面への般化を促進する体育授業を構築することを研究目的とした。本研究の結果,援助・被援助行動が頻繁に行われるなかま鬼及び,その効果を測定する援助自己効力感尺度を開発した。なお体育授業場面への実践及び日常生活場面への般化については新しい研究課題に引き継いだ。
著者
上野 耕平 若原 優二
出版者
日本スポーツ産業学会
雑誌
スポーツ産業学研究 (ISSN:13430688)
巻号頁・発行日
vol.23, no.2, pp.2_155-2_164, 2013 (Released:2013-11-16)
参考文献数
23

The purpose of this study was to clarify the relationship between experiences in a high school athletic club and resilience. One hundred and ten high school athletic club students (58 first year students ; 36 males, 22 females, 52 second year students ; 30 males, 22 females) completed an athletic situational skills scale, a life skills scale (Ueno and Nakagomi, 1998) and an adolescent resilience scale (Oshio et al., 2002) . Both the athletic situational skills scale and the life skills scale are used to evaluate the psychological skills of students in both their athletic club and school life. The adolescent resilience scale has three subscales, including novelty seeking, emotional regulation, and positive future orientation. Structural equation modeling method was used for the analysis in this study. From the results, it was found that psychological skills in an athletic club relate to resilience through psychological skills in school life. The relationship between experiences in an athletic club and resilience of the second year students was stronger than that of the first year students. This suggests that experiences in a high school athletic club strengthen the resilience of the students if the coaches can work to integrate psychological skills that have been acquired through participation in athletic clubs into school life.