著者
王 青躍 ゴン 秀民 董 詩洋 関口 和彦 鈴木 美穂 中島 大介 三輪 誠
出版者
日本エアロゾル学会
雑誌
エアロゾル研究 (ISSN:09122834)
巻号頁・発行日
vol.29, no.S1, pp.s197-s206, 2014-02-20 (Released:2014-04-01)
参考文献数
29

This paper reports on the absorption of environmental pollutants into various airborne pollen grains, aggravation of allergenicity, damage to the pollen cell walls, and the airborne behavior of fine allergenic particles, especially those released from Cryptomeria japonica (Japanese cedar) pollen, as abundantly determined on sunny days following rainfall. From the result of rainfall sampling and analysis, it was indicated that a great number of pollens were trapped in initial precipitation. At the same time, many burst pollen grains were also observed in the rainwater. Thus, it was possible that fine allergenic particles such as fractions of cell wall and contents of pollen were released from the bursting of pollen grains. On the other hand, elution of allergenic contents was increased when contacted with a weakly basic solution containing Ca2+ ions. Therefore, we think that one important factor contributing to the small-sized allergenic particles was induced by contact with rainfall after long-range transportation events of Asian dust.We succeeded for the first time in detecting fine allergenic contents containing 3-nitrotyrosine in urban atmosphere and clarified that 3-nitrotyrosine induces HeLa cell apoptosis. We summarized the various studies to elucidate the scattering behavior of various pollens, focusing on Cryptomeria japonica pollen and its allergenic particles in the urban atmosphere. This study has the potential for future developments in palynology.
著者
中島 大介 白石 元 杉 基嗣 住浦 誠治
出版者
西日本整形・災害外科学会
雑誌
整形外科と災害外科 (ISSN:00371033)
巻号頁・発行日
vol.66, no.3, pp.568-570, 2017-09-25 (Released:2017-12-14)
参考文献数
5
被引用文献数
1 1

【目的】スポーツにより発症した第1肋骨疲労骨折の3例を経験したので報告する.症例1は14歳男性でスポーツは軟式テニス,症例2は14歳男性でスポーツは剣道,症例3は17歳男性でスポーツは野球であった.全例で明らかな外傷なく発症し,スポーツを禁止し自然に軽快した.第1肋骨疲労骨折の疼痛部位については,多くが第1肋骨部でなく肩甲部痛であったと報告されており,症例3では疼痛部位が異なるため診断に難渋した.また画像診断についても,単純X線正面像では,第1肋骨疲労骨折の好発部位である第1肋骨の鎖骨下動脈溝が,鎖骨や第2,3肋骨と重なりやすく,診断に難渋する場合があるが,単純X線で上から15~30度での撮影や,下から60度での撮影が有用である可能性がある.
著者
塚原 伸治 中島 大介 藤巻 秀和
出版者
一般社団法人 室内環境学会
雑誌
室内環境 (ISSN:18820395)
巻号頁・発行日
vol.13, no.1, pp.1-8, 2010 (Released:2012-06-01)
参考文献数
31
被引用文献数
1

近年,胎児や小児に対する環境リスクの増大が懸念され,環境中の化学物質に対する子供の健康影響について関心が払われている。発達途上にある胎児や小児の脳は性的に分化する。発達期の精巣から分泌されたテストステロンの働きは脳の性分化にとって重要である。成人男性や成熟雄ラットの血中テストステロン濃度はトルエン曝露により低下する。我々は,発達期のラットの血中テストステロン濃度がトルエン曝露によって低下することを明らかにした。また,テストステロンレベルの低下は,精巣のテストステロン産生に関与する酵素である3β-HSDの発現量の減少が一原因であることを示した。性分化した脳には,構造の性差がみとめられる部位(性的二型核)が存在する。ラットの性的二型核の一つであるSDN-POAの体積とニューロン数は雄において雌よりも優位である。最近の我々の研究から,発達期にトルエンを曝露した成熟雄ラットのSDN-POAの体積が正常雄ラットよりも縮小していることが示唆された。本稿では,我々の研究知見をふまえて,脳の性分化におよぼす発達期トルエン曝露の影響とその作用機序について論じる。
著者
王 青躍 飯島 敦史 黒川 秀樹 関口 和彦 坂本 和彦 中島 大介
出版者
一般社団法人 廃棄物資源循環学会
雑誌
廃棄物学会研究発表会講演論文集 第18回廃棄物学会研究発表会
巻号頁・発行日
pp.177, 2007 (Released:2007-11-23)

本研究では、炭化処理における昇温速度が、廃棄物の減量化および安定化に及ぼす影響を調査し、減量化評価を熱重量測定によって行い、安定化評価を腐敗性炭素量の指標である易分解性炭素量の測定によって行った。さらに、炭化生成物の燃料利用を考慮し、その燃焼特性を調査するため、着火温度による評価も行った。廃木材、鶏糞の高速昇温(90℃/min)による炭化処理は、最終温度が同じであれば低速昇温(10℃/min)と同程度の減量化、安定化の効果が得られることが確認でき、処理速度の向上が図れることが示唆された。さらに炭化物の燃料利用に関しても、有機分の多い廃棄物の高速昇温による処理は、より燃焼反応性の高い炭化物が得られる点で有利であることが示唆された。
著者
王 青躍 鈴木 美穂 中島 大介 三輪 誠
出版者
埼玉大学
雑誌
新学術領域研究(研究領域提案型)
巻号頁・発行日
2008

近年、黄砂の飛来とスギ花粉飛散ピークと重なって度々出現し、同時にスギ花粉アレルゲン含有粒子の高濃度現象が観測されているため、都市部において、黄砂がスギ花粉と接触し、スギ花粉アレルゲンの放出や修飾影響、アレルギーの増悪など、花粉症罹患への黄砂や汚染物質の複合影響を評価した。特に、スギ花粉アレルゲンの微小粒径への移行は降雨が影響しており、降雨のイオン成分やpHによるスギ花粉アレルゲンの溶出挙動とその活性変化を検討した。