著者
廣瀬 正幸 平川 昭彦 中野 裕子 田島 康介 山田 成樹
出版者
一般社団法人 日本臨床救急医学会
雑誌
日本臨床救急医学会雑誌 (ISSN:13450581)
巻号頁・発行日
vol.23, no.5, pp.702-706, 2020-10-31 (Released:2020-10-31)
参考文献数
17

目的:一般用医薬品による急性薬物中毒の現状と地域の薬剤師や薬局の問題点を検討する。方法:過去8年間に一般用医薬品を過量服薬した86例を対象に,年齢・性別,製剤の種類,患者数の推移,致死量摂取例の成分について検討した。また,販売者である地域の薬剤師50 名にアンケート調査を行い,薬剤師や薬局の問題点について調査した。結果:患者数の割合は年々増加傾向であり,総合感冒薬の摂取が29%ともっとも多く,致死量に達した成分別ではカフェインが46%であった。アンケート調査では「流行している中毒やその対応方法などの情報を入手する機会がない」と回答した薬剤師は78%であった。結論:一般用医薬品による薬物中毒患者は増加傾向であり,さまざまな対策が必要である。救急常駐薬剤師と地域の薬剤師との連携は,過量服薬の防止につながると考えられ,中毒患者への対応・対策が病院の救急領域だけでなく,地域社会にも広がることを期待したい。
著者
酒井 洋樹 中野 裕子 山口 良二 米丸 加余子 柳井 徳磨 柵木 利昭
出版者
社団法人日本獣医学会
雑誌
The journal of veterinary medical science (ISSN:09167250)
巻号頁・発行日
vol.65, no.6, pp.731-735, 2003-06-25
被引用文献数
2 7

4歳雄ボルゾイの皮膚の悪性組織球症より新しい犬の細胞株CCTを樹立した. CCTは緩く接着しつつ増殖し,倍加時間は約30時間であった.ラテックスビーズと混合培養によりCCTはビーズを旺盛に貧食し,免疫染色でビメンチンおよびリゾチーム,細胞化学染色で非特異的エステラーゼおよび酸性ホスファターゼが陽性を呈し,組織球の性質を示した.さらに,ヌードマウス皮下接種により,原発腫瘍と同様の特徴を有する腫瘍を形成した.