著者
亀岡 孝治 塚原 茜 亀岡 慎一 伊藤 良栄 橋本 篤
出版者
人工知能学会
雑誌
2018年度人工知能学会全国大会(第32回)
巻号頁・発行日
2018-04-12

従来の鮮度・品質計測手法の多くは分離分析であり,計測に非常に時間が掛かる等の問題点が多数存在した.そこで,本研究では元素と有機物に着目し,レタスの劣化過程の定量を試みた.さらに表面色彩と水分計測から,外観品質による鮮度(劣化)評価と客観的評価の関係性を把握し,将来的に機械学習に繋がる鮮度評価のためのデータセットと評価方法を検討した.この結果、レタス表面色彩(色相,彩度)の変化と内部品質の関係性が認められたため,実験データを蓄積し機械学習・深層学習を用いて色彩の変化点と内部品質の関係性の解析を行うことで、表面の色彩情報だけを用いてレタスの鮮度を定量・予測できる可能性が示された.
著者
亀岡 慎一 礒田 修平 橋本 篤 伊藤 良栄 宮本 哲 和田 弦己 渡辺 直樹 亀岡 孝治
出版者
農業情報学会
雑誌
農業情報研究 (ISSN:09169482)
巻号頁・発行日
vol.26, no.1, pp.11-25, 2017

<p>高品質ワイン生産を目的とした最適ブドウ栽培管理のためには,ワイン用ブドウ栽培における科学的な理解に基づいた栽培環境の長期的なモニタリングが必要と考えられる.本研究ではワイン用ブドウ圃場の既設無線センサネットワーク(WSN)のシステム更新を行い,WSNによる圃場の生育環境情報取得と,生産者がその栽培環境情報を栽培に活かせるようなWebアプリケーション開発を行った.システムに関しては,無線規格の2.4 GHz帯からWi-SUN規格に準ずる920 MHz帯への変更とウェザーステーション・土壌水分センサの変更を伴う無線ネットワークシステムの抜本的な更新を行い,WSNからのデータ取得では,共通基盤クラウドを経由した圃場生育環境情報取得による観測項目名と単位名の標準化を行った.また,隣接して設置した気象庁の検定付きウェザーステーションのデータと比較することで,ウェザーステーションデータの精度検定を行った.開発したWebアプリケーションでは,栽培管理に有効な生育環境情報の二次栽培指標である有効積算温度(AGDD),Growing Season Temperature(GST),Coolnight Index(CI),Heliothermal Index(HI),Biologically Effective Degree-Days(BEDD),Dryness Index(DI)を求めることにより,科学的根拠に基づいた栽培管理に寄与する定量的指標の提供を可能とした.</p>
著者
亀岡 孝治 伊藤 良栄 亀岡 慎一 橋本 篤
出版者
人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 (ISSN:13479881)
巻号頁・発行日
vol.31, 2017

レタスを用い、元素が計測できる蛍光X線分光分析、クロロフィル・フラボノ-ル・アントシアン蛍光計測、野菜表面の色彩画像計測、有機物が計測できる赤外分光計分析を用いて野菜の鮮度指標の定量化を目的とした。マルチ分光手法を用いて取得した野菜の収穫時から一定期間のマルチ分光情報をデータベースに蓄積し、この結果を分析・解析した上で、機械学習により鮮度指標をモデル化し、正確な「鮮度」判定の仕組みを検討した。
著者
井口 信和 元永 佳孝 内尾 文隆 二宮 正士 亀岡 孝治
出版者
Japanese Society of Agricultural Informatics
雑誌
農業情報研究 (ISSN:09169482)
巻号頁・発行日
vol.15, no.2, pp.155-164, 2006
被引用文献数
3 6

農作物の生産現場において, 画像データは, 栽培管理や栽培記録, 生育レベルの診断, 病害虫の診断などに広く利用されている. 本研究では, 農業の現場で利用される様々なデジタル画像データの効率的な交換を目的として, P2Pを用いた農作物画像共有システムであるBIXイメージブローカシステムを開発した. 本システムはHybrid型P2Pシステムとして開発したことを特徴とし, コンテンツである画像データと画像データのメタデータを分散して管理する. これにより, 画像データの検索速度の向上と効率的な画像交換が実現できると同時に, ピアグループへの参加認証を行うことが可能となり, 特定のグループ内での安全なデータ交換が実現できる. 利用者はP2Pノード上のユーザインターフェイスを用いて簡単に画像データの検索・取得などが実行できる. 本研究では, プロトタイプを開発し, 実際にインターネットを経由した利用実験を行い, P2Pによる農作物画像共有システムの実現性を示した.
著者
亀岡 孝治 幹 渉
出版者
国立研究開発法人 科学技術振興機構
雑誌
情報管理 (ISSN:00217298)
巻号頁・発行日
vol.59, no.8, pp.544-551, 2016-11-01 (Released:2016-11-01)
参考文献数
6

三重大学は,実践的な水産学教育・研究を通して,水産分野の6次産業化を地域に創出することが求められている。そこで三重大学では「マリンフードイノベーション創発ユニット構築プロジェクト」をスタートさせ,「拡張現実対応遠隔教育支援システム」と食の安全・安心に基づく「水産製造加工現場実習支援システム」の整備を行った。地域の活性化を図る目的を有する本事業の情報関連分野に着目して現状と方向性についてまとめる。