著者
木村 年晶 鈴木 直人
出版者
日本感情心理学会
雑誌
感情心理学研究 (ISSN:18828817)
巻号頁・発行日
vol.27, no.2, pp.43-50, 2020-03-31 (Released:2020-03-31)
参考文献数
28
被引用文献数
1

In this study, we aimed to create a list of stimulus words suitable for evoking emotions that are placed evenly in the emotional space. College students (n=38) were invited into the laboratory and presented with two-character (Kanji) idioms, which were controlled for the number of characters and moras. We asked the students to evaluate the emotional valence and arousal level on an affect grid for each of the two-character idioms. We succeeded in creating a list of emotional words that minimize the interdependent influences of emotional valence and arousal factor as much as possible. A total of 271 two-character idioms were constituted using an evaluation that focused on the evoked emotions, and not on the attributions of the words’ meanings. Therefore, the inventory has adequate validity as a list of emotional words to be used for experiments.
著者
鈴木 直人 山岸 俊男
出版者
日本社会心理学会
雑誌
社会心理学研究 (ISSN:09161503)
巻号頁・発行日
vol.20, no.1, pp.17-25, 2004
被引用文献数
2

This study investigated the cognitive basis of self-effacing behavior among the Japanese. Based on the premises that self-effacement among the Japanese is a form of "default self-presentation," we predicted that Japanese self-effacement will dissipate when actual self-evaluation is required. The experiment (n = 110) consisted of two phases. In Phase 1, participants took a "cognitive ability test" that consisted of 20 questions. In Phase 2, they were asked to judge if their performance on the test was above or below the average performance level in their school. In the bonus condition, participants were rewarded for making a correct judgment in their performance. In the fixed-reward condition, no reward was provided for making a correct judgment. The results from experiments 1 and 2, taken together, indicate that self-effacement observed in the fixed-reward condition was not confirmed in the bonus condition. These results suggest that self-effacement among the Japanese is a strategy for self-presentation, which they switch on and off depending on the situation.
著者
翟 莎蔚 宮崎 清 鈴木 直人
出版者
一般社団法人 日本デザイン学会
雑誌
デザイン学研究 (ISSN:09108173)
巻号頁・発行日
vol.58, no.4, pp.67-76, 2011-11-30 (Released:2017-08-31)
参考文献数
10

本稿は、古代中国の絵画史料にみられる「広告」の様態に関する観察・解析を通して、その特質を読み解き、今日の「広告」のあり方に関する考察を行ったものである。主要な論点は、次のようである。(1)古代中国においては、商業活動の展開とともに、口頭・鳴り物による「音響広告」、陳列・掛物による「実物広告」、旗幟・招牌による「幟牌広告」、貼画・貼紙による「画紙広告」など4種類の「広告」がみられた。(2)それら4種類の「広告」は、人びとを惹きつけ、市井・街を築く重要な要素になるとともに、人びとに豊かなコミュニケーション文化をもたらした。(3)それら4種類の「広告」は、いずれも、情報の送り手と受け手との間の双方向コミュニケーションが担保され、「人間臭」「人間性」を順守したものであった。(4)古代中国にみられた「広告」の原初的容態は「広告」の本来的姿を象徴するもので、今日の「広告」のあり方に関する多様な示唆を内包している。
著者
鈴木 豊史 鈴木 直人 金沢 貴憲
出版者
公益社団法人 日本油化学会
雑誌
オレオサイエンス (ISSN:13458949)
巻号頁・発行日
vol.20, no.2, pp.61-69, 2020 (Released:2020-02-06)
参考文献数
30

血液-脳関門(BBB)は,全身投与後の薬物を脳に送達する際の主要な障壁である。中枢神経疾患に対する治療薬の創薬開発は,薬物を脳に選択的かつ効率的に送達する技術の開発が律速であるため,他の疾患領域と比べ特に困難を極めている。鼻腔内経路は,経口および非経口経路を超えるいくつかの利点を有する。なかでも経鼻投与された薬物は,BBBを迂回することができ,主に嗅覚および三叉神経経路に沿った輸送を介してさまざまな脳領域に分布する。そのため,鼻腔内経路は中枢神経疾患に対する治療薬を脳に直接送達できる非侵襲的で簡便な投与経路として注目され,ナノシステムの利用により近年脳に薬物を標的化できる可能性が示されている。本総説では,鼻腔内からの薬物吸収性,鼻から脳への薬物送達に関与する輸送機構と鼻腔内薬物送達に利用されるナノシステムの役割について,我々の最近の知見を交えて概説したい。
著者
白井 真理子 鈴木 直人
出版者
日本感情心理学会
雑誌
感情心理学研究 (ISSN:18828817)
巻号頁・発行日
vol.23, no.2, pp.59-67, 2016-01-30 (Released:2016-04-12)
参考文献数
24
被引用文献数
6

This study examined differences of sadness elicited by six types of situation by using subjective ratings. The previous studies haven't clarified that physiological responses in sadness were uncertain compared with other emotions. These findings suggest one possibility that there are different types of sadness. In order to investigate this assumption, we created a questionnaire composed of descriptive terms to express sadness. The questionnaire was extracted three factors, “tear,” “chest ache,” and “powerless.” Using this, we also examined the time-course change of features of sadness based on six sadness-eliciting situations. Results showed two patterns of change as time progressed. Type 1 is that ratings of three factors maintain high value along time change. This pattern is elicited by situations such as loss, personal injury or disease and loneliness. Type 2 is that ratings decreased over time. This pattern is elicited by situations like unable to achieve a goal, romantic breakup and family friction. In conclusion, considering temporal change, this study revealed two different features showed in three factors suggesting the possibility that different types of sadness were reflected in subjective ratings.
著者
鈴木 直人 山岸 俊男
出版者
日本社会心理学会
雑誌
社会心理学研究 (ISSN:09161503)
巻号頁・発行日
vol.20, no.1, pp.17-25, 2004-07-22 (Released:2017-01-14)
被引用文献数
2

This study investigated the cognitive basis of self-effacing behavior among the Japanese. Based on the premises that self-effacement among the Japanese is a form of "default self-presentation," we predicted that Japanese self-effacement will dissipate when actual self-evaluation is required. The experiment (n = 110) consisted of two phases. In Phase 1, participants took a "cognitive ability test" that consisted of 20 questions. In Phase 2, they were asked to judge if their performance on the test was above or below the average performance level in their school. In the bonus condition, participants were rewarded for making a correct judgment in their performance. In the fixed-reward condition, no reward was provided for making a correct judgment. The results from experiments 1 and 2, taken together, indicate that self-effacement observed in the fixed-reward condition was not confirmed in the bonus condition. These results suggest that self-effacement among the Japanese is a strategy for self-presentation, which they switch on and off depending on the situation.
著者
鈴木 光二 岩間 章介 鈴木 直人 武者 広隆 小藤田 和郎 奥田 邦雄
出版者
一般財団法人 日本消化器病学会
雑誌
日本消化器病学会雑誌 (ISSN:04466586)
巻号頁・発行日
vol.77, no.10, pp.1581-1588, 1980-10-05 (Released:2007-12-26)
参考文献数
34

大腸菌に対する抗体(大腸菌抗体)を急性肝炎,慢性肝炎,肝硬変症(代償性)患者の血清について赤血球凝集反応を用いて検索したところ,肝硬変症では他疾患と比べて有意に高い出現率を示した.大腸菌抗体陽性の肝硬変症では陰性例に比べて血清γグロブリン値,IgA値は高値を示し,IgGも高い傾向であつた.肝硬変症で,ICG 15分血中停滞率と血清γグロブリン,19G, IgA値が良く相関した.大腸菌抗体は腸管由来の抗原に対する抗体であることを考慮すると,上記の結果は肝硬変症では腸管由来の抗原に対する抗体の産生が促進し,それが高グロブリン血症の成因の1つになつていることを示唆している.肝硬変症では肝内血流異常の為に腸管由来の抗原物質の処理不活化が低下していると考えられる.
著者
中川 紗江 鈴木 直人
出版者
日本生理心理学会
雑誌
生理心理学と精神生理学 (ISSN:02892405)
巻号頁・発行日
vol.31, no.3, pp.181-191, 2013-12-31 (Released:2014-10-29)
参考文献数
32

本研究の目的は,不快感情が喚起されている時に意図的に笑顔を表出することによって生じる主観的な感情と表情の違いが,心臓血管系反応に及ぼす影響を検討することである。42名の実験参加者が2本の短い映像を視聴した。それぞれの群ごとに嫌悪映像(不快刺激群),楽しい映像(快刺激群),中性映像(中性刺激群)を2本ずつ使用した。実験参加者は,一方の映像は意図的に笑顔を表出しながら視聴するよう求められ(笑顔条件),もう一方の映像は自然な表出で視聴するよう求められた(自然条件)。実験参加者が映像を視聴している間,心臓血管系反応測定した。さらに,実験参加者が視聴し終わった後も心臓血管系反応を継続して測定した。その結果,笑顔条件において全ての群の収縮期血圧および拡張期血圧の値が上昇した。しかしながら,心拍数は快群において上昇した一方,不快群では減少した。不快群の心臓血管系反応パターンは,α-アドレナリン作動性収縮によって引き起こされるパターンII反応に類似している。心臓血管系の活動に関する研究において,このパターンはしばしば不適応な反応の指標としてみなされる。したがって,これらの結果は,感情価のズレが不適応的な生理反応を引き起こす可能性を示唆している。
著者
鈴木 直人
出版者
同志社大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2006

ポジティブ・サイコロジーの出現以来、感情心理学の分野においてもポジティブ感情の機能や存在意義に関する様々な説が提示されるようになってきた。例えば、まず第1に、ポジティブ感情は、ネガティブな感情によって亢進された精神生理学的反応を素早く元に戻す『元通り効果(undoing effect)』を持つという機能的意義も提唱された。さらには、ポジティブ感情は試行の柔軟性をもたらす、社交性を高めたり、健康にもプラスに働くなど、問題への対処というよりは、時定数の長い広範囲の有効な資源の動員を促すというFredricksonらの拡大-形成理論が提唱されるにいたった。しかしながら、一部の研究を除きこれらの存在意義や機能的意義に関して十分な十書的研究は行われておらず、ややもするとアイディアだけが先行している感がある。当初、申請では、主に元通り効果について検討する予定をしていたが、これまでの申請者の研究でも元通り効果と思われる現象が見られたことと、ポジティブ感情が思考などの柔軟性をもたらすという指摘については実証的なデータがあまり見られないことなどを鑑み、補助金を受けた研究では主にポジティブ感情が真に試行の柔軟性や、対処事態での行動の切り替えの柔軟性に効果を持つのかについて検討した。本研究報告では2つの実験についてその結果を報告している。まず、第1の実験パラダイムとしてポジティブ感情状態の実験参加者と、低い実験参加者を用いて問題解決実験を行わせ、その課題の解決方法が途中で急変し、それに対処しなければならない事態を作って研究した。その結果、ポジティブ感情の高低は、事態急変前後の課題遂行成績には影響を及ぼさなかったが、ポジティブ感情が心身への負荷を和らげる効果が示された。第2の実験パラダイムとして、実験参加者にポジティブ感情、ネガティブ感情、ニュートラル感情を歓喜し、その前後で、物事を考えなければ、あるいは発想の転換をしなければ解決できないを拡散課題、物事を考えるというよりは課題に集中しなければならない集中課題を負荷し、その成績を比較した。その結果、ポジティブ感情の喚起は」、拡散課題の成績を上昇させたのに対し、ネガティブ感情、ニュートラル観桜はそのよう奈効果をもたらさなかった。また一方、ネガティブ感情の喚起は集中課題の成績を上昇させたが、ポジティブ感情の喚起では集中課題に対してはなんら変化をもたらさなかった。以上の結果からポジティブ感情の喚起、もしくはおポジティブ感情状態にあるものは、問題解決場面などで、柔軟な考えかたができ、対処ができる可能性が示唆された。先述したように、ポジティブ感情の機能や存在意義に関して実証的データは少なく、本研究の成果、特に題2番目の研究はIsenやFredricksonらの主張を強く支持するデータであり、ポジティブ感情研究、あるいはポジティブ心理学に貢献するものである。
著者
浜 治世 田辺 毅彦 鈴木 直人
出版者
公益社団法人 日本心理学会
雑誌
心理学研究 (ISSN:00215236)
巻号頁・発行日
vol.57, no.3, pp.179-182, 1986-08-30 (Released:2010-07-16)
参考文献数
18

This study was designed to investigate whether or not the areas of the human body most sensitive to itch stimuli are identical with the body parts least sensitive to tactual discrimination, a hypothesis which arouse from our previous studies of itching. Subjects were 12 college students (six males and six females). The itching was induced by grated Japanese yam. The body areas were the upper arm (with large two-point thresholds), the lower leg (with intermediate two-point thresholds), and the middle finger (with small two-point thresholds). An experimental session consisted of a stimulus-application period (200 s), and a post-application period (600 s) during which the itching increases markedly. (After wiping off the grated yam, itching is increased because of the needle-crystals of calcium oxalate contained in the yam peel which penetrate slightly into the skin in the process of wiping.) Self-ratings on itching and the volume of dermal blood flow were recorded during two periods. The results support our hypothesis and suggest that tactile sensation has some interaction with itching.
著者
岡田 翔一 田川 知嘉 鈴木 直人 樋口 貞行 片貝 富夫 山野辺 浩
出版者
日本家畜臨床学会
巻号頁・発行日
vol.9, no.1, pp.7-11, 2018 (Released:2018-10-02)

酵母細胞壁混合飼料は成牛および育成牛において抗ストレス作用が期待されており,寒冷地における子牛の発育増進に寄与する可能性がある。本研究では,寒冷期の子牛25頭を,酵母細胞壁混合飼料を給与する試験群13頭と給与しない対照群12頭とに分け,試験期間中のTemperature-Humidity Index(THI)を算出するとともに,体重測定および血液生化学性状検査を行った。THIは子牛が寒冷ストレスを受ける可能性が高い数値である50を下回る期間が長く,平均値は49.8であった。試験群と対照群の間で,試験期間内での増体に有意な差はなかったが,酵母細胞壁混合飼料給与から30日目に,対照群と比べ試験群の血清中ビタミンA濃度の有意に高い値を示した。酵母細胞壁混合飼料は寒冷ストレスによる影響を低減させることで,子牛の成長に伴う血清中ビタミンA濃度の上昇を維持することが示唆された。
著者
荒川 歩 鈴木 直人
出版者
JAPAN SOCIETY FOR RESEARCH ON EMOTIONS
雑誌
感情心理学研究 (ISSN:18828817)
巻号頁・発行日
vol.10, no.2, pp.56-64, 2004-01-31 (Released:2009-04-07)
参考文献数
19
被引用文献数
16 11

Categorical theory (e. g. Ekman, 1971) and dimensional theory (e. g. Russell, 1980) are popularly used to describe feelings and emotions. However these two theories have been largely ignored in gesture studies. One reason appears to be that the research has been based on of facial expressions and words, as such as not been applied to other studies.This research examined the relationships between feelings and hand movements. 106 students (53 pairs) participated in the experiment, where they talked to each other about various emotional themes, and then filled in questionnaires on their feelings. Their conversations were videotaped. The cumulative duration of self-adaptors and gestures, as well as the velocity, size, smoothness and accent of the gestures was rated by 3 coders. The results indicated that some feelings do have an affect on self-adaptors and gestures, while other feelings, however, were different that the theoretical underpinnings would have suggested.
著者
小林 孝寛 藤井 正史 奥野 拓弘 藤原 修治 鈴木 直人
出版者
公益社団法人 日本心理学会
雑誌
心理学研究 (ISSN:00215236)
巻号頁・発行日
pp.91.19019, (Released:2020-03-10)
参考文献数
24
被引用文献数
3

This study examined the effects of concealment on physiological and psychological responses during the Concealed Information Test (CIT). Sixty police officers who volunteered for the study were randomly assigned to either the one non-concealing group (truthful response group) or two concealing groups (“Yes”-only or “No”-only response groups). They underwent the CIT and completed questionnaires about affect and anxiety. Although no significant differences were observed in tonic physiological responses, affect, and anxiety between the non-concealing and concealing groups, the concealing groups had significant differences between critical and noncritical items in skin conductance response (SCR), heart rate, normalized pulse volume, and respiratory speed. In the non-concealing group, only differences in SCR were observed. These results suggested that concealment during the CIT affects phasic physiological responses to stimuli independently of the effect on tonic physiological responses, affect, and anxiety.
著者
福田 春香 鈴木 豊史 橋崎 要 吉村 彩也香 小林 千翔 重谷 美子 鈴木 直人 金沢 貴憲 深水 啓朗 山本 佳久
出版者
公益社団法人 日本薬学会
雑誌
YAKUGAKU ZASSHI (ISSN:00316903)
巻号頁・発行日
vol.139, no.2, pp.299-308, 2019-02-01 (Released:2019-02-01)
参考文献数
21
被引用文献数
2

To clarify the volume of water required to paste pediatric powders, we herein established a standard for the powder paste state by measuring yield values when water was added to powders. The powders used in the present study were selected from 8 types including original and generic drugs. Tipepidine hibenzate is prescribed in the pediatric field in combination with ambroxol hydrochloride and l-carbocysteine. The volumes of water needed to achieve the paste state of ambroxol hydrochloride between the original and generic drugs were similar. However, the volumes of water needed for l-carbocysteine markedly differed between the original and generic drugs due to differences in their additives. The spreadability of the mixture when water was added to the powders was evaluated using a spread meter. Among the powders tested in the present study, the yield value to achieve a paste state with the addition of water was approximately 1000 dyne/cm2. The optimum volume of water estimated from this yield value using the linear proportional relationship for the amount of powder may be applied to the mixture of each pediatric power for dosage/body weight.
著者
鈴木 直人 廣井 富 千葉 祐弥 能勢 隆 伊藤 彰則
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.56, no.11, pp.2177-2189, 2015-11-15

本研究では,音声を用いた英会話の学習が可能なコンピュータ利用言語学習(Computer-Assisted Language Learning, CALL)システムを提案する.特に,英会話学習における学習者の応答タイミングに着目する.一般的に学習段階において応答タイミングは適切なものに比べ遅くなりがちであるが,システムとの英会話では応答タイミングを意識しにくい.そこで対話相手としてCGキャラクタを導入し,応答を要求する表現であるタイムプレッシャー表現を付加する練習方法を提案する.CGキャラクタの有無,タイムプレッシャー表現の有無のほかに,短期間での繰返し練習,および期間をおいた練習を通じて,提案手法の有効性について論じる.
著者
山本 恭子 鈴木 直人
出版者
日本社会心理学会
雑誌
社会心理学研究 (ISSN:09161503)
巻号頁・発行日
vol.23, no.1, pp.1-9, 2007

Previous studies have suggested that the expression of smiles while viewing an emotionally loaded stimulus is facilitated by the presence of friends. This effect seems to be mediated by communication motives. If smiles had a communicative function, a person in front of friends would smile not only during the stimulus presentation period but also after it. In the current study, pairs of friends or strangers were videotaped during and after they viewed film clips, which were expected to elicit positive or negative affects; the control group did not have partners. We measured the duration and the frequency of smiles, frowning, and looking at their partners. Smiles were facilitated by the presence of a friend rather than that of a stranger or than being alone. In the post stimulus presentation period, pairs of friends and strangers smiled a lot, but not lone participants. Gazing also occurred during the post stimulus presentation period. These results suggested that the expression of smiles and gazing could be classified as affiliation behavior with partners.