著者
児玉 明 鈴木 俊哉
出版者
一般社団法人 映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会誌 (ISSN:13426907)
巻号頁・発行日
vol.59, no.7, pp.1020-1032, 2005-07-01 (Released:2011-08-17)
参考文献数
18
被引用文献数
2 1

We often use simulcast video data to provide multi-quality video over broadband networks. However, this is not superior from the viewpoint of efficient transmission and data storage. Moreover, scalable coding was selected as an MPEG standard, but the fact that the scaled bitstream cannot be reconstructed by a generic decoder is a problem. Previously, proposed updatable scalability adapted generic decoders in simulcast. Therefore, in this paper, we propose a video cache and delivery method with scalable architecture. Through simulation experiments, we found that scalable architecture is better in user access models than simulcast, which is explained in this paper.
著者
児玉 明 富永 英義
出版者
一般社団法人 映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会技術報告 (ISSN:13426893)
巻号頁・発行日
vol.21, pp.73-78, 1997
参考文献数
27

我々はマルチメディアサービスの統合化を目指した構造化データとして, マルチメディアブロシーディングパッケージを提案している.本稿では, 情報冷蔵庫システム及びMPにおける各種メディア情報を統括する利用者側の機能性を考慮した構造化方式として, スケーラビリティの概念を適用し, さらなる拡張概念として"マルチメディアスケーラビリティ"を提案した.また, マルチメディアプロシーディングパッケージの構造化の要求条件を受け, 提供できる機能及び情報構成方式としてスケーラビリティプロファイルを提案した.プロファイルによるMPの実現機能について述べ, プロファイルを利用した情報の編集, 加工の例として, 画像情報におけるスケーラビリティを利用した情報変換手法を取り上げ, プロファイルを利用することの有効性を示した.
著者
富永 英義 MUSMANN H. JUDICE C. KUNT M. CHIARIGLIONE エル 小舘 亮之 児玉 明 安田 浩 小松 尚久 相沢 清晴 田崎 三郎 酒井 善則 安田 靖彦 JOZAWA Hirohisa YABUSAKI Masami MIKI Toshio SAKURAI Yasuhisa FUKUDA Toshio ALGAZI V. SHAFER R. KOMIYA Kazumi ALGAZI V PROF.H. Musm SHAFER R. 羽鳥 光俊 原島 博 辻井 重男 花村 剛
出版者
早稲田大学
雑誌
国際学術研究
巻号頁・発行日
1994

前年度の活動の成果として得られた、シンタックス、ツール、アルゴリズム、プロファイルという4つの異なる要素から構成するフレームワークを基本構造とし、今年度は,主に,具体的要素技術の比較および評価,確認実験モデルの作成,動画像ドキュメントアーキテクチャの概念に基づく符号化方式の具体化作業を行なった。まず、具体的要素技術の比較評価テストについて。Functionality、テスト画像クラス、ビットレートによって評価対象を分類し、比較評価テストを行なった。ただし、テストの際、基準となる比較対象(アンカー)として、CIFフォーマットを用いたMPEG1およびCIFあるいはQCIFを用いたH.263を使用した。比較評価の結果、10kbpsを中心とした低ビットレート範囲ではビットレートが高くなるほどアンカーおよびブロックベース手法の結果が良好であること、低ビットレートにおいてはフレームレートの設定がその画質評価結果を大きく左右する要因であること、Content based functionaliesを有する方式はアルゴリズムの種類が増大し要素としての評価が難しい傾向を示すこと、が主に明らかとなった。良好な性能を示す要素技術の候補としては、long term memory, short term memoryを併用する手法、イントラフレームにウェーブレットを適用する手法、グローバル動き補償とローカルアフィン動き補償の組合わせ、ブロック分割手法、matching pursuits手法等が挙げられた。次に、確認実験モデルの作成について。長期に渡る議論の結果、確認実験モデルとしてはビテオオブジェクト平面という概念で表される複数のビテオコンテントを入力情報源として適用可能なモデルが選択された。この確認モデルは、H.263の拡張動きベクトルおよびアドバンスト予測方式を採用すること、2値形状は4分木符号化、多値形状は4分木符号化+VQを使用すること、コンテント境界はpaddingを行って符号化することを主な条件として作成されることとなった。最後に、動画像ドキュメントアーキテクチャの概念に基づく符号化方式の具体化について。メディアの統合的扱いが可能なフォーマットおよび既存データの再利用機能が将来のマルチメディア情報環境において特に重要であるという観点から、文書の編集加工処理を構造的に行なうデータアーキテクチャであるODAの概念をビデオ・ドキュメントアーキテクチャ(VDA)として動画像符号化への適用を試みた。まず、ビデオコンテントをカメラの光軸に垂直な単一の静止平面(背景のみ)と仮定しこれを入力としてカメラパラメータを分離符号化する方式を検討した。続いて、αマップと原画像情報を入力として、VDAの概念に基づいたプロセッサブル符号化方式を検討した(H.263を基本とし、任意形状に対応した直交変換、αマップ符号化、コンテント・時間単位データ多重化を主に加えた構成)。実験の結果、前者の方式は正確なカメラパラメータが計測できる場合約50[dB]の平均SNRで複号化できる能力をもち、検出するパラメータ誤差が蓄積するに従ってこの値が急激に減少する傾向を子示すことが分かった。また、攻守の方式については、カメラ操作およびビデオコンテントの移動・消去・表示優先度・追加等の編集シミュレーションを行ない、意図した動画像の編集加工機能・データ再利用機能がVDAモデルにより効果的に実現されていることを確認した。また、簡単な加工用データ操作記述言語を試作することにより、編集処理の迅速性、内容の可読性が大きく向上されることを示した。今後は、画像合成を行なう際のMapping処理の高速化、ビテオコンテントのデータのバッファリング処理、透明度を考慮したαマップ符号化、ランダムアクセス機能の実現手法・ドキュメントアーキテクチャの概念で扱えるメディア範囲の拡張などが課題として挙げられた。
著者
笠井 裕之 高屋 和幸 児玉 明 富永 英義
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告オーディオビジュアル複合情報処理(AVM) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.1997, no.118, pp.31-38, 1997-12-05
被引用文献数
3

筆者らは,利用者の利用面,機能面に沿って構造化されたマルチメディアパッケージ情報によりサービス提供する,"マルチメディアプロシーディング()" を提案している.MPへの要求条件としてパッケージ情報(P)の柔軟な編集・加工機能が挙げられる.本稿では,コンテント情報が内容的階層構造をもつMPPを対象とした,コンテント情報単位での編集処理手法について検討した.特にMPP再編集・加工を実現するためのデータとして論理構造データを導入し,論理構造データを編集することにより,一括してMPPビットストリーム変換を実現する手法について述べた.最後に処理量の観点から変換処理について考察し,変換処理時間がMPPビットストリーム内におけるデータ検索のためのスキャニング処理に大きく依存することを明らかにした.In this paper, we study the Multimedia Proceedings(MP) bitstream transformation method for re-edition of Multimedia Proceedings Package(MPP). At first, we summarize the requirement for re-editing function in MP, and show the logical structure data for re-edition. Next the re-editing processing for the logical structure data is showed, and MPP bitstream transformation method using this data is explained. In particular, we indicate the function of each transformation processors, which are MPP Parser, Decoder, Encoder and Controller, and transformation processing order. At last, we realize the transformation, and estimated the transformation from the viewpoint of processing times.
著者
児玉 明 富永 英義
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. ET, 教育工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.97, no.464, pp.73-78, 1997-12-20
被引用文献数
4

メディア統合およびマルチメディアサービスの統合化を目指した構造化データとして, マルチメディアプロシーディングパッケージを我々は提案している. 本稿では, MPPを利用したテレレクチャリングシステムを提案した. 特に, テレレクチャリングシステムとして, 学会講演システムにおけるシステム構成とMPPデータの構成について考察した. 本提案システムは情報冷蔵庫システムに基づき, MPPデータの事前配送により, 利用者端末内でのMPPデータの再生による実現システムである. 特に, MPPデータとして, 司会, 発表映像・音声, 発表原稿の情報による構成法について述べ, MPPのレベル, プロファイル記述により, 実現できる機能及び特微について述べた.
著者
児玉 明 笠井 裕之 富永 英義
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会ソサイエティ大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.1996, 1996-09-18
被引用文献数
3

インタラクティブ画像提供サービス,有料放送などでの秘匿性制御を考慮したブラウジング機能実現方式を既に提案している.本方式では低品質画像はプラウザおよび秘匿性制御画像として自由に見ることができ,利用者が高品質画像を要求したときに課金するサービスを想定している.これらサービスへの応用を考え,本稿では信号劣化の観点からプラウジングのための画像品質の制御方式について,汎用動画像符号化方式(以下,MPEG2)に基づいて検討する.