著者
森島 繁生 八木 康史 中村 哲 伊勢 史郎 向川 康博 槇原 靖 間下 以大 近藤 一晃 榎本 成悟 川本 真一 四倉 達夫 池田 雄介 前島 謙宣 久保 尋之
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会誌 (ISSN:09135693)
巻号頁・発行日
vol.94, no.3, pp.250-268, 2011-03-01

映像コンテンツの全く新しい実現形態として,観客自身が映画等の登場人物となり,時には友人や家族と一緒にこの作品を鑑賞することによって,自身がストーリーへ深く没入し,かつてない感動を覚えたり,時にはヒロイズムに浸ることを実現可能とする技術「ダイブイントゥザムービー」について本稿で解説する.この実現には,観客に全く負担をかけることなく本人そっくりの個性を有する登場人物を自動生成する技術と,自ら映像中のストーリーに参加しているという感覚を満足するためのキャラクタ合成のクオリティ,映像シーンの環境に没入していると錯覚させる高品質な映像・音響再現技術及びその収録技術が,観客の感動の強さを決定する重要な要素となる.2005年の愛・地球博にて実証実験を行った「フユーチャーキャスト」に端を発するこの技術は,ハードウェアの進歩と2007年にスタートした文部科学省の支援による科学技術振興調整費プロジェクトの実施によって,格段の進歩を遂げた.その結果,様々なバリエーションの観客の個性を全自動・短時間でストレスなくモデル化することが可能となり,また作品の中でリアルタイム合成されるキャラクタの顔と全身,声に各入の個性を忠実に反映することが可能となった.また,同時に役者が感じた音場・視点で1人称的にコンテンツへの没入感を体感することを可能にするシステムを同時に実現した.
著者
杉浦 一成 槇原 靖 八木 康史
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告コンピュータビジョンとイメージメディア(CVIM) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2007, no.42, pp.187-194, 2007-05-15
被引用文献数
2

本研究では、全方位カメラから得られる複数方向の歩容画像を用いた個人認証手法を提案する。最初に背景差分により全方位画像列からシルエットを抽出する。それをパノラマ展開し、時空間の歩容シルエットボリューム(GSV)を得る。次に GSV から算出した歩行周期に基づいてフーリエ解析を行い、周波数領域特徴を抽出する。また全方位カメラを用いることによる観測方向の変化を利用して、複数の基準方向を設定し、各基準方向と歩行周期を基に複数方向の特徴を抽出する。認証時には、入力と辞書シーケンスに対する同一方向同士の特徴間距離を算出し、それらを統合して照合を行う。最後に15人の被験者の5方向を含むシーケンスに対して個人認証実験を行い、本手法の有効性を確認した。We propose a method of gait identification based on multi-view gait images using an omnidirectional camera. We first transform omnidirectional silhouette images into panoramic ones and obtain a spatio-temporal gait silhouette volume (GSV). Next, we extract frequency-domain features by Fourier analysis based on gait periods estimated by autocorrelation of the GSVs. Because the omnidirectional camera provides a change of observation views, multi-view features can be extracted from parts of GSV corresponding to basis views. In an identification phase, distance between a probe and a gallery feature of the same view is calculated, and then these for all views are integrated for matching. Experiments of gait identification including 15 subjects from 5 views demonstrate the effectiveness of the proposed method.
著者
渡辺 賢 岩井 儀雄 八木 康史 谷内田 正彦
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. D-II, 情報・システム, II-情報処理 (ISSN:09151923)
巻号頁・発行日
vol.80, no.10, pp.2713-2722, 1997-10-25
被引用文献数
21

本論文では, 単眼カメラから手を撮像し, 得られた画像特徴量から指文字を認識するシステムの構築を目的とする. 手のような関節物体は自由度が多く多彩な変形をするため, その形状を認識する際には, 対応付け問題, オクルージョン問題などのさまざまな問題が発生する. そこで, 本研究では撮像の際にカラーグローブを装着することにより, 手の特定領域の検出を正確かつ容易にし, オクルージョンにも対処できる方法を提案する. また, 実画像データをもとに計算機で生成したCAD理想モデルを用いた決定木の学習結果と, 実画像を用いた学習結果の検証についても併せて紹介する.
著者
渡辺 賢 岩井 儀雄 八木 康史 谷内田 正彦
出版者
The Institute of Electronics, Information and Communication Engineers
雑誌
電子情報通信学会論文誌 D (ISSN:09151923)
巻号頁・発行日
vol.J80-D2, no.10, pp.2713-2722, 1997-10-25

本論文では,単眼カメラから手を撮像し,得られた画像特徴量から指文字を認識するシステムの構築を目的とする.手のような関節物体は自由度が多く多彩な変形をするため,その形状を認識する際には,対応付け問題,オクルージョン問題などのさまざまな問題が発生する.そこで,本研究では撮像の際にカラーグローブを装着することにより,手の特定領域の検出を正確かつ容易にし,オクルージョンにも対処できる方法を提案する.また,実画像データをもとに計算機で生成したCAD理想モデルを用いた決定木の学習結果と,実画像を用いた学習結果の検証についても併せて紹介する.
著者
今井 康介 八木 康史 谷内田 正彦
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告コンピュータビジョンとイメージメディア(CVIM) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2001, no.4, pp.139-145, 2001-01-18
被引用文献数
1

本報告では,予めロボット移動に伴い得られた全方位ルートパノラマ画像を記憶しておくことで,ロボットを誘導する方法を提案する.ロボットの自己位置は,一対の動的輪郭モデルにより記憶画像列と入力画像とを対応付けることで求める.Described here is a route navigation method for a mobile robot with an omnidirectional image sensor. The route is memorized by a series of consecutive omnidirectional images at the horizon while the robot moves to the goal position. While the robot is navigating to the goal point, the input is matched with memorized spatio-tempral route patterns image by using dual active contour models and we can estimated the exact robot position
著者
福井 章仁 八木 康史 谷内田 正彦
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告コンピュータビジョンとイメージメディア(CVIM) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2004, no.6, pp.53-58, 2004-01-23
被引用文献数
4

双曲面ミラーなどを用いた全方位視覚センサは、周囲360度の視野映像が実時間で撮影できることから、実写映像に基づく空間モデリングのためのセンシング手段として有望視されている。しかし、360度の視野を単一の撮像素子で撮影しているため、入力画像の解像度が低いという問題があった。一方、カメラを回転する方法は、高解像度の画像が得られる反面、1枚のパノラマ画像の取得に時間がかかってしまうという問題がある。本研究では、両タイプのセンサを同軸上に上下配置することで、全方位画像が実時間観測できるとともに高精細のテクスチャーが獲得でき、また本センサシステムを電動カートへ搭載することで高解像度のテクスチャーを持つ広域な都市空間の3次元モデリングが可能なパノラマ画像入力システムを提案する。An catadioptric omnidirectional image sensors using convex mirrors have a useful advantage for modeling. These sensors can capture omnidirectional information simultaneously and can continuously observe the object. The image resolution of the observed surface texture is low. On the other hand, an advantage of rotating camera around with constant angular velocity is that we can acquire a high-resolution omnidirectional image. However, it has a disadvantage that it requires a rather long time. In this paper, we propose the high-resolution panoramic imaging system by combining the real-time omnidirectional image sensor HyperOmni Vision and line-scan camera system.