著者
金城 厚 久万田 晋 植村 幸生 内田 順子 島添 貴美子
出版者
東京音楽大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2017-04-01

(1)1970年代から80年代にかけて、東京芸術大学が収集した沖縄民謡調査資料(90分カセットテープ1,300巻とそれに付随する調査メモ)をデジタル化し、安定的に保存・試聴できるデータベースとして整理した。(2)沖縄県立芸術大学芸術文化研究所のウェブサイトにメタデータを公開して、多くの研究者が所用の資料を検索できるシステムを構築した。(3)音源データを複数のHDに複製し、協定に基づいて国内の複数の研究機関に配置して、遠隔地の研究者による利用の便宜、また災害への備えを図った。(4)個人研究者でも録音資料をアーカイブ化できる比較的簡易な方法を提唱することができたと考えている。
著者
内田 順子
出版者
日本文学協会
雑誌
日本文学 (ISSN:03869903)
巻号頁・発行日
vol.48, no.5, pp.21-31, 1999

憑依によって発せられた不完全な神託が、次第に固定化・様式化されたものが共同体で伝承される神歌である、という文芸史観がある。そのために、神歌前史として「憑依の神託」が常に想定され、現在伝承されている神歌の諸表現は、いにしえの憑依表現の残存としてとらえられることになる。しかしわれわれが前提とできるのは、演唱されることによってのみ現存する神歌だけである。憑依はそれに先駆けては現存しない。われわれはここから出発し、神歌と憑依との関係を根底から探求しなおすことを試みる。
著者
内田 順子
出版者
日本社会学会
雑誌
社会学評論 (ISSN:00215414)
巻号頁・発行日
vol.65, no.4, pp.504-520, 2015 (Released:2016-03-31)
参考文献数
23

本稿は, 国立歴史民俗博物館が実施している民俗研究のための映像制作を事例として, 「映像を保存・活用する」際の諸課題について考察するものである. 長期的な展望をもって映像を制作し, 保存し, 活用するには, メディア変換などの技術的な問題, 著作権・肖像権などの法的問題, アーカイブの構築などの映像を共有するしくみに関する問題などを解決していく必要がある. 民俗研究を目的として制作された映像は, 研究者と, 研究対象となる地域の人びととの協働によってつくられるものであるため, その協働の関係性は, 映像そのものに色濃く反映される. そのような映像を保存・活用する際には, 著作権・肖像権に関する一般的な検討とは別に, 倫理的な問題として検討しなければならない事柄がある. その点が, 一般的な映像の保存・活用と異なるところである.
著者
内田 順子
出版者
日本社会学会
雑誌
社会学評論 (ISSN:00215414)
巻号頁・発行日
vol.65, no.4, pp.504-520, 2015

本稿は, 国立歴史民俗博物館が実施している民俗研究のための映像制作を事例として, 「映像を保存・活用する」際の諸課題について考察するものである. 長期的な展望をもって映像を制作し, 保存し, 活用するには, メディア変換などの技術的な問題, 著作権・肖像権などの法的問題, アーカイブの構築などの映像を共有するしくみに関する問題などを解決していく必要がある. 民俗研究を目的として制作された映像は, 研究者と, 研究対象となる地域の人びととの協働によってつくられるものであるため, その協働の関係性は, 映像そのものに色濃く反映される. そのような映像を保存・活用する際には, 著作権・肖像権に関する一般的な検討とは別に, 倫理的な問題として検討しなければならない事柄がある. その点が, 一般的な映像の保存・活用と異なるところである.
著者
内田 順子
出版者
日本社会学会
雑誌
社会学評論 (ISSN:00215414)
巻号頁・発行日
vol.65, no.4, pp.504-520, 2015

本稿は, 国立歴史民俗博物館が実施している民俗研究のための映像制作を事例として, 「映像を保存・活用する」際の諸課題について考察するものである. 長期的な展望をもって映像を制作し, 保存し, 活用するには, メディア変換などの技術的な問題, 著作権・肖像権などの法的問題, アーカイブの構築などの映像を共有するしくみに関する問題などを解決していく必要がある. 民俗研究を目的として制作された映像は, 研究者と, 研究対象となる地域の人びととの協働によってつくられるものであるため, その協働の関係性は, 映像そのものに色濃く反映される. そのような映像を保存・活用する際には, 著作権・肖像権に関する一般的な検討とは別に, 倫理的な問題として検討しなければならない事柄がある. その点が, 一般的な映像の保存・活用と異なるところである.
著者
芳賀 紀雄 三木 雅博 村田 正博 新間 一美 内田 賢徳 小島 憲之 栗城 順子 内田 順子
出版者
筑波大学
雑誌
総合研究(A)
巻号頁・発行日
1988

当該研究の中心であり,初の試みでもある島田忠臣の漢詩集『田氏家集』(全3巻)の注釈は,昭和63年度に,巻之上の69首について,小島憲之の指導,芳賀紀雄のとりまとめのもとに,当初の実施計画通り,分担執筆が完了した。また,巻之中の60首についても,平成元年度に原稿を整えた。その成果は,『田氏家集注』と題して,『巻之上』は平成3年2月,『巻之中』は平成4年2月に出版した。さらに,『巻之下』の84首についても原稿の完成を目指しており,平成6年2月に出版の予定である。注釈と並行して作業を進めた『田氏家集』の索引作製は,昭和63年度に完成し,『田氏家集索引』と題して,平成4年2月に出版,また,紀長谷雄の作品集成・本文校定および索引作製も,実施計画通り平成元年度に完了し,『紀長谷雄漢詩文集並びに漢字索引』と題して,平成4年2月に出版した。一方,平安朝前期に至るまでの漢文学に大きな影響を及ぼしたと見られる唐鈔本『翰林学士集』『新撰類林抄』については,本文校定・翻刻ならびに索引作製を平成元年度に完了し,『翰林学士集・新撰類林抄 本文と索引』と題して,平成4年2月に出版した。研究期間中,月に一度ないし二度開いた定例の研究会における研究発表のうち,平成元年度までに執筆の準備がなされ論文として公にされたものは,別記「11」の11篇である。