著者
前原 宗太朗 福井 健一 冨田 智彦 小野 智司
出版者
人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 (ISSN:13479881)
巻号頁・発行日
vol.31, 2017

降水量などの気象情報を観測する目的として,地域気象観測システム(アメダ ス)が全国約1,300か所に設けられている. しかし,観測地点の移転や周辺に 建造物の建立などの環境変化が生じることがあり,わずかに観測データの性質 の変化が起こる. 本研究では,系列データを扱う再帰型ニューラルネットワー クを用い,上記のような微小な環境変化による気象観測データの性質の変化の 検知を試みる
著者
冨田 智彦 安成 哲三 斉藤 和之 吉兼 隆生 日下 博幸 安成 哲三 斉藤 和之 吉兼 隆生 日下 博幸 山浦 剛 橋本 哲宏 坂元 勇一
出版者
熊本大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2005

本研究計画では、我が国の夏季水資源管理にとって重要な梅雨降水の年々変動特性、関連する大規模大気循環場、そして西太平洋における大気海洋相互作用の役割を議論する。主な研究成果は、(1)黒潮域の大気海洋相互作用が10 年規模の梅雨前線活動に及ぼす影響を明らかにした点、(2)エルニーニョ/南方振動現象が梅雨前線の北進中にその活動度をいかに変質させるか、を解明した点、そして(3)梅雨前線活動に2-3 年周期、3-4 年周期、そして新たに6 年周期変動の卓越を見出し、各時空間変動特性を明らかにした点、の3 点である。
著者
上田 博 遊馬 芳雄 高橋 暢宏 清水 収司 菊地 理 木下 温 松岡 静樹 勝俣 昌己 竹内 謙介 遠藤 辰雄 大井 正行 佐藤 晋介 立花 義裕 牛山 朋来 藤吉 康志 城岡 竜一 西 憲敬 冨田 智彦 植田 宏昭 末田 達彦 住 明正
出版者
社団法人日本気象学会
雑誌
Journal of the Meteorological Society of Japan. Ser. II (ISSN:00261165)
巻号頁・発行日
vol.73, no.2, pp.415-426, 1995-06-15
参考文献数
26
被引用文献数
11

2台のドップラーレーダーを主に用いた熱帯の雲やクラウドクラスターの観測を、TOGA-COARE集中観測期間内の1992年11月12日から約2カ月半に渡って、パプアニューギニア、マヌス島で行った。観測期間中に、スコールライン、クラウドクラスターに伴う対流雲や層状雲、及び、日中のマヌス島上に発生する孤立対流雲等の種々の異なるタイプの雲について、ドップラーレーダーで観測した。マヌス島における観測の概要と観測結果の要約について述べる。観測データについての解析結果の予備的な要約は以下の通りである。1)レーダーエコーの発達の初期には暖かい雨のプロセスが支配的であり、最大のレーダー反射因子はこの時期に観測された。2)エコー頂高度の最大は最初のレーダーエコーが認められてから3時間以内に観測された。3)レーダー観測範囲内における、レーダーエコー面積の最大値はクラウドクラスターの大きさに対応して最大のエコー頂高度が観測された時刻より数時間遅れて観測された。4)長時間持続する層状エコー内の融解層の上部に、融解層下層の上昇流とは独立した上昇流が観測された。これらの観測データを用いてさらに研究をすすめることにより、熱帯のクラウドクラスターの構造や発達機構を解明できると考えられた。