著者
高橋 健夫 長谷川 悦示 刈谷 三郎
出版者
一般社団法人 日本体育学会
雑誌
体育学研究 (ISSN:04846710)
巻号頁・発行日
vol.39, no.1, pp.29-37, 1994-05-10 (Released:2017-09-27)
被引用文献数
12 10

The present study is on a method of the evaluation of physical education classes by students. Some efficient instruments for the summative evaluation have already been developed. However, the reliable instrument for the formative evaluation seems to be missing. Therefore, we intended to develop a convenient and effective instrument for formative evaluation of physical education class which can be used in each teaching unit. The subjects were 1428 pupils from 42 classes in 6 elementary schools. They were asked to answer a questionnaire which contained 28 items on the instructional objectives and the ways of learning after each physical education class in the middle part of the teaching units. Four factors were extracted by means of factor analysis. Those were 1) motivation, 2) outcome, 3) ways of learning, and 4) cooperation. These factors were almost consistent with the standards of evaluation in the guidelines issued by the Japanese Ministry of Education and also with those of the instrument for summative evaluation developed in our previous research. Four factor scores showed significant and positive relationships with those of the comprehensive evaluation items concerning good or effective instruction. Thus, the factors were interpreted as effective standards for formative evaluation. A simplified questionnaire which consisted of 12 items from the 4 factors was constructed as a practical instrument of formative evaluation in elementary school physical education classes.
著者
刈谷 三郎 上野 行一 小島 郷子 笹野 恵理子
出版者
高知大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2006

本研究は、「遊び」の活動に着目して、日本と韓国の子どもの日常生活や「遊び」の現状を調査し、子どもの置かれている実態を把握する。そして、いわゆる「実技教科」と呼ばれる、音楽科、図画工作科、体育科、家庭の学校での教科カリキュラムと子どもの日常生活における「遊び」の経験がどのように関連しているかを分析し、「遊び」と実技教科カリキュラムとの関係を考察することを目的とした。これまで私たちが行ってきた「教科教育における授業評価システムに関する教科横断的研究」(平成13-15年科学研究費助成)及び、戦後の教育課程比較や学習指導方法の比較をまとめた「日韓教科教育入門」(平成17年)の研究において比較的似通った教育課程を持つ両国で、子どもたちの「遊び」と実技系教科がどのように関わり、結びついているかの比較を行った。これまでの研究成果を元に、まず、子どもの「遊び」の日韓比較を、合計約2000名の児童を対象として都市部と地方に分け調査を行い、当該調査の分析と考察を行った。これについては「日本・韓国の子どもの遊び比較研究」と題し、刈谷三郎が2007年12月2007International Leisure Recreation Seminar(ソウル)において、その成果を発表した。韓国における高学歴志向、少子化、受験といった社会的背景が、子どもの「遊び」に深く投影されていることを指摘した。質疑の中で東北アジアでの研究への発展が示唆された。引き続き、子どもの「遊び」の実態把握からよみとれる日常生活経験を軸に、実技教科カリキュラムとの関連において考察を行い、遊びを自発的な自己完結的な子どもの日常生活文化として考えると、日本の子どもは実技教科が形成する学校教科文化と子どもの日常生活文化の乖離を強く意識し、韓国の子どもの方が、日常生活文化と学校の実技教科文化との接続を認識し、融合的に把握していること論証した。これらの研究成果は韓国・日本教育学会誌(韓国・日本教育学研究)において「実技系教科と遊びの日韓比較研究」として掲載予定(2008年8月)である。しかしながら、現時点では当初の目的の一つであった、新たな実技教科カリキュラムモデルの提案には至らなかったことが課題として残された。
著者
木原 成一郎 徳永 隆治 平井 章 梅野 圭史 日野 克博 刈谷 三郎
出版者
広島大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2006

本年度は最終年度にあたるため、研究の総括とそれに必要な作業を中心に行った。1、前年度に日野氏と米村氏が中心となって教員養成段階で身についた「実践的指導力」を調査する方法として、学生に視聴させる体育授業のビデオ教材を開発した。本年度は、学生にこのビデオ教材を視聴後自由に質問紙に感想を記述させ、その記述をKJ法を用いて分類し、「実践的指導力」の下位項目と考えられるカテゴリーを取り出した。2、さらに、研究分担者の所属する大学で行う模擬授業や教育実習の反省会の前後に、この開発したビデオ教材を視聴させて学生に自由な感想を記述させ、この「実践的指導力」の下位項目と考えられるカテゴリーを基準として、「実践的指導力」の到達状況を把握した。その到達状況の結果をもとに、対象とした学部、コースの体育科教育関連科目(教育実習を含む)の改善点を明らかにした。3、これまで得られた知見に基づき「技術的実践」と「反省的実践」の双方からなる「実践的指導力」を向上させるための、模擬授業や教育実習での教える体験とその体験を省察する理論的学習の双方を結合させる体育教師教育プログラムを開発するための原則を提案した。4、以上の研究成果について第59回日本体育学会(早稲田大学)及び第28回スポーツ教育学会(奈良教育大学)で発表し研究成果に対する研究者のご批評とご意見をいただいた。それらのご批評とご意見をふまえて、最終報告書を作成した。