著者
北岡 伸一
出版者
都市出版
雑誌
外交フォーラム (ISSN:09151281)
巻号頁・発行日
vol.23, no.4, pp.62-70, 2010-04
著者
加茂 具樹 小島 朋之 小島 朋之 北岡 伸一 家近 亮子 加藤 陽子 川島 真 服部 龍二 一谷 和郎 王 雪萍
出版者
慶應義塾大学
雑誌
特別研究促進費
巻号頁・発行日
2007

近年の日中関係は、日中間の歴史認識問題をめぐって対話可能な環境が整いつつあるきわめて稀な「凪」の状況にあるとの認識のもとで、(日本に利用可能な)日中戦争に関連する歴史資料の調査及び収集をすすめ、また同時に日中戦争や日中歴史研究に関する対話のプラットフォームの構築をおこなった。
著者
北岡 伸一
出版者
社会経済史学会
雑誌
社会経済史学 (ISSN:00380113)
巻号頁・発行日
vol.80, no.1, pp.5-13, 2014-05-25 (Released:2017-06-03)

歴史の大きな流れは経済で決まるが,その政策決定の中心にいるのは人間であり,彼らはそれぞれの利害や思想を持っている。経済的に好条件がそろっていても,誤った決定の結果,戦争になることもある。経済と政治は,それぞれ独自のダイナミクスで動き,相互に影響し合う。経済史と政治史もそういう関係にある。たとえば日露戦争後の満州経営においては,軍事的利害を主眼におくべきか否かという対立があったが,後藤新平は文装的武備という概念により,この対立を克服した。より長期的には,石橋湛山や清沢洌が,満州経営に関して根源的に鋭い指摘をしていた。なお満鉄は,アメリカにとってのパナマ運河と似た面があり,比較研究の発展を期待したい。対外政策は,強硬派と柔軟派とを区別するよりも,貿易を主眼とするか,そうでないかという違いが大きい。福沢諭吉や吉田茂は,強硬外交を唱えた人物と捉えられるが,むしろ貿易を主眼としており,その強硬論を領土拡大論者と同一に捉えるべきでない。近年,経済史と政治史の協力はいささか低調であり,今後の発展を期待したい。
著者
北岡伸一 [ほか] 編
出版者
読売新聞社
巻号頁・発行日
1995
著者
田辺 国昭 北岡 伸一 田中 愛治 飯尾 潤 加藤 淳子 田辺 國昭
出版者
東京大学
雑誌
特定領域研究
巻号頁・発行日
2000

本研究は、日本及び国際比較において、世代間の利害対立をいかに調整できるかという問題を政治学的にアプローチしてきた。その中でも年金制度をめぐる世代間対立をどのように解消できるかを探るべく、多角的に今日の日本の年金制度が直面している問題を探ってきた。特に本年度は、平成12年度から平成16年まで5年間の研究期間の集大成に当たる年であり、かつ本年度(平成16年度)には参議院選挙の前後に全国世論調査を実施したうえで、本年度の後半は5年間の成果をまとめるべく、『年金改革の政治経済学』を執筆し、年度内の刊行が可能になった。まず、年金改革問題が平成16年7月の参議院議員選挙の争点になっていたため、総選挙の前後にパネル調査として全国世論調査を実施した(選挙前の調査費用は本研究班が負担し、早稲田大学21世紀COE「開かれた政治経済制度の構築」が選挙後の調査実施に協力をした)。この全国世論調査の回答者は、平成16年11月の衆議院議員総選挙の前後に実施した全国世論調査の回答者と同一であり、パネル調査として実施した。本年度に、各自がそれぞれ本研究テーマに関連して研究成果の発表を、研究会等で行っているが、刊行されたものは、飯尾潤と田中愛治(共著)の論文がある(研究発表の欄、参照)。本年度は過去5年間の研究成果のまとめをする年であったので、本年度の後半は研究成果の公表のために、各メンバーが分担して報告書となる著作をまとめた。その成果は、北岡伸一・田中愛治編『年金改革の政治経済学』東洋経済新報社より、本年度末に刊行される予定である(平成17年3月31日刊行予定)。その中で、加藤は年金制度を支える財源としての消費税の導入の時期によって、各国の財政状況が規定されていることを示し、田辺は財政投融資の年金制度の財源としての意味を分析し、田中は国民が年金制度改革をどのように見ていたのかを分析し、飯尾は政治的指導者(衆議院議員)がどのように年金問題を見ているのかを分析した。