著者
北村 喜宣
出版者
Japan Society of Material Cycles and Waste Management
雑誌
廃棄物学会誌 (ISSN:09170855)
巻号頁・発行日
vol.9, no.6, pp.434-443, 1998-09-30
被引用文献数
3 1

1997年に改正された廃棄物処理法は, それまでの産業廃棄物処理に対する不信感を払拭することを, 最大の目的としている。それにあたって, 重要な機能を果たすのが, 情報である。改正法は, 生活環境影響調査書と許可申請書, 処理施設の維持管理記録を利害関係者に公開するように求めた。しかし, これだけでは, 信頼の回復には不十分である。<BR>改正法の対応以外にも, 不信感を緩和する対応は考えられる。列挙すれば, 許可理由の開示, 許可業者に関する情報の提供, 行政指導・行政命令文書の公開, 専門家に関する情報の公開, 立入検査・指導日誌の公開である。これらは, 第一次的には知事が職権ですることが望ましいし, 情報公開条例に基づく開示請求が出された場合でも, 原則として, 全面開示の方向で対応すべきである。
著者
児矢野 マリ 高村 ゆかり 久保 はるか 増沢 陽子 島村 健 鶴田 順 堀口 健夫 北村 喜宣 遠井 朗子 山下 竜一 佐古田 彰 藤谷 武史 坂田 雅夫 亘理 格 城山 英明 加藤 信行 郭 舜 小林 友彦 藤谷 武史 坂田 雅夫 及川 敬貴 梅村 悠 村上 裕一 伊藤 一頼
出版者
北海道大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2010-04-01

地球温暖化、海洋汚染、生物多様性の減少等、グローバル化した現代社会の環境問題に対処するためには、環境条約と各国の国内法・政策との連結と相互浸透が不可欠だが、その適正な確保は必ずしも容易ではない。本研究はこの問題に対処するため、国際法学、行政法学、行政学、環境法政策論を含む学際的研究として、地球温暖化、オゾン層の破壊、廃棄物・化学物質の規制、海洋汚染、生物多様性・自然保護、原子力安全規制を含む主要問題領域について、日本における多国間環境条約の国内実施及び環境条約の定立と発展に対する国内法・政策の作用の動態を実証分析し、その結果を統合して日本の特徴を解明するとともに、その課題と将来展望を探った。
著者
松原 望 北村 喜宣 繁枡 算男 小宮山 宏 細野 豊樹 佐藤 仁 石 弘之
出版者
東京大学
雑誌
特定領域研究
巻号頁・発行日
1998

(松原)最終年度のとりまとめを行った。アジア・太平洋地域の環境問題は、開発と高い経済成長にともなう環境破壊、資源開発と相関する環境破壊、「環境保護」の名のもとの環境破壊、所得格差と不平等増大の進行、などの各論的問題が次第に総論化し、政策の統合と協調が政治経済学的に「集合行為」(オルソン問題)としての課題となっている。その中でアメリカの環境政策での立場が、ブッシュ政権のもとで従来との一貫性を欠く等の局面が現出していることに焦点をあてた総括を行った.(小宮山)中国を含む東アジアおよび東南アジア諸国における資源とエネルギーについて20世紀後半50年間分のデータを収集し、農業生産量、エネルギー資源等の天然資源の生産量、工業生産量の経年変化から現状を分析した。(繁桝)構造方程式モデル(SEM)のパラメータを推定するためのベイズ的な解析方法を理論的に精緻化し、ギブスサンプリングを用いて実用化した。SEMは,リスク認知における因果関係を検証するために有用な方法である。(佐藤)今年度は、日本における資源概念の形成にかかわる文献を集中的に収集し、とくに南洋地域における資源確保の政策背景について研究した。タイでは関連する現地調査も行った。(北村)環境保護のためにきわめて厳格な法執行制度を整備している米国環境法を概観し、日本環境法の導入可能性をさぐった。非刑事的制裁の有効性などが示唆されたが、日本の行政システムのなかで機能させるには、組織文化的な課題があることがわかった。(細野)アメリカ合衆国2000年大統領選挙で明らかになった投票集計機材の誤差問題に対応すべく策定された、2002年10月の連邦政府の対策法がなぜ不十分なものに終わったかを、自治体の新技術への対応能力の格差にからめて、キングダンの政策モデルで分析。