- 著者
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原戸 喜代里
木口 なつみ
大場 修
- 出版者
- 一般財団法人 住総研
- 雑誌
- 住総研研究論文集 (ISSN:21878188)
- 巻号頁・発行日
- vol.41, pp.121-132, 2015 (Released:2017-08-10)
本研究は,第二次大戦後の占領期,,京都において将校用家族住宅として接収された住宅を取り上げ,京都府立総合資料館所蔵の連合軍接収住宅関連史料を中心とする史料調査と,現存する遺構調査及び接収住宅の所有者に対し聞き取り調査を行った。京都における接収住宅は,その約半数が占領軍将校家族と日本人家族の同居という形態をとり,接収された住宅は洋風住宅だけでなく和風住宅も含まれていた。これらの住宅が連合軍将校の家族住宅として転用される際,接収住宅の間取りは変更されなかったが,住宅設備については大きく改変された。接収期,日本の住宅に持ち込まれた住生活に対する意識や西洋の生活様式は,接収解除後の日本人の住生活に影響をもたらした。