- 著者
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原田 浩美
能登谷 晶子
中西 雅夫
藤原 奈佳子
井上 克己
- 出版者
- 一般社団法人 日本高次脳機能障害学会
- 雑誌
- 高次脳機能研究 (旧 失語症研究) (ISSN:13484818)
- 巻号頁・発行日
- vol.26, no.1, pp.16-24, 2006 (Released:2007-04-01)
- 参考文献数
- 23
- 被引用文献数
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8
9
2
われわれは,健常高齢者における神経心理学検査の測定値を求めるために,65 ~ 85 歳の 92 名の対象に神経心理学検査を実施し,成績と年齢,教育年数との関連を調べた。年齢および教育年数によって階層化した各群別成績を求め,群間比較を行うことにより測定値の有用性を示した。 かなひろいテスト (無意味綴り,物語) とTrail Making Test (part A,part B) の成績は年齢,教育年数の双方ともと有意に関連した。300 語呼称検査の成績は年齢と有意に関連した。 Mini-Mental State Examination,N 式精神機能検査—物語再生項目 (直後再生,遅延再生) ,Rey-Osterrieth 複雑図形検査 (模写,直後再生) は,年齢と教育年数の双方に影響されなかった。本研究で検討した神経心理学検査成績の解釈をするとき,年齢と教育年数の影響を考慮に入れる必要があることがわかった。