著者
加藤 英寿 堀越 和夫 朱宮 丈晴 天野 和明 宗像 充 加藤 朗子 苅部 治紀 中野 秀人 可知 直毅
出版者
首都大学東京
雑誌
小笠原研究 (ISSN:03868176)
巻号頁・発行日
vol.33, pp.1-29, 2008-03
被引用文献数
1

2007年6月、東京都環境局と首都大学東京は南硫黄島自然環境調査を実施した。南硫黄島で山頂部を含む上陸調査が行われたのは1982年以来25年ぶり、史上3回目である。その厳しく危険な自然環境故に、調査時の安全確保が最大の課題となったが、現地情報がほとんど無い中での計画立案はほとんど手探りの状態で、準備も困難を極めた。また貴重な手つかずの自然を守るため、調査隊が南硫黄島に外来生物を持ち込まない、そして南硫黄島の生物を持ち出して父島などに放さないための対策にも細心の注意を払った。幸いにして今回の調査では事故もなく、数多くの学術成果を得て帰ってくることができたが、調査隊が経験した困難・危険は、通常の調査では考えられないことばかりであった。よって今後の調査の参考となるように、今回の調査を改めて振り返り、準備段階から調査実施までの過程について、反省点も含めてできる限り詳細に記録した。
著者
畑 憲治 可知 直毅 市河 三英
出版者
首都大学東京
雑誌
小笠原研究年報 (ISSN:03879844)
巻号頁・発行日
vol.29, pp.7-17, 2006-03-31

聟島列島媒島において、野生化したヤギ(ノヤギ)排除後に侵入した外来樹種ギンネムの出現パターンに対する、ギンネムの種子散布能力、ギンネムが侵入した環境における他種の出現パターンや環境要因との関係を明らかにした。島全体を含む地域的な空間スケールにおけるギンネムの出現は、ギンネムの種子散布様式の制限をうけ、侵入をうけた群落の構造や種組成には依存しなかった。一方で、個々のギンネム群落の拡大過程を反映する局所的な空間スケールにおけるギンネムの出現は、ギンネムの種子散布能力だけでなく、草本群落の構造や種組成によっても制限されていた。
著者
可知 直毅 平舘 俊太郎 川上 和人 吉田 勝彦 加藤 英寿 畑 憲治 郡 麻里 青山 夕貴子
出版者
首都大学東京
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2010

外来哺乳動物の攪乱の結果、生態系機能が消失した海洋島において、外来哺乳動物の駆除が生態系機能に及ぼす影響を評価し、駆除後の生態系の変化を予測するために、小笠原諸島をモデルとして、野外における実測データの解析と生態系モデルによる将来予測シミュレーションを実施した。シミュレーションの結果、ヤギとネズミを同時に駆除した方が植生や動物のバイオマスの回復効果が大きいことが明らかとなった。また、予測の精度を上げるために、環境の空間的不均質性を考慮する必要があることが示唆された。