著者
瀬藤 乃理子 坂下 裕子 黒川 雅代子 井上 ひとみ 山田 至康 森島 恒雄
出版者
甲南女子大学
雑誌
甲南女子大学研究紀要. 看護学・リハビリテーション学編 = Studies in nursing and rehabilitation (ISSN:18825788)
巻号頁・発行日
no.1, pp.87-93, 2008-03-20

子どもの突然の死は,その家族にとって極めて外傷的な喪失体験であり,回復に向かう悲嘆過程は非常に困難なものとなる。その影響は,両親の感情面や世界観,生活や人生そのもの,家族システム,遺された子どもたちなど,多方面に多大な影響を与える。本稿では,小児救急における家族援助の重要性について述べ,子どもの死が予測された時点から死後まで継続的に行われることが推奨される医療従事者によるグリーフケアについて考察した。特に,インフルエンザ脳症のグリーフケアガイドラインの中で提唱した具体的な援助方法と,遺族に手渡す「グリーフカード」を紹介した。