著者
松尾 政輝 坂尻 正次
出版者
筑波技術大学学術・社会貢献推進委員会
雑誌
筑波技術大学テクノレポート (ISSN:13417142)
巻号頁・発行日
vol.21, no.1, pp.76-80, 2013-12

近年,数多くのコンピュータゲームが発売されているが,視覚障害者,特に画面を確認することができない全盲者がこれらを楽しむには多くの工夫と労力を必要とする。一方,視覚障害者向けのゲームも開発されているが,聴覚情報のみで遊ぶこのようなゲームは,健常者にとっては難易度が高いという側面がある。そのため,両者が十分に楽しむことのできるゲームはほとんど存在しない。したがって,視覚障害者は,健常者と同じゲームで遊び,話題を共有することが非常に困難な状況にある。そこで,健常者と視覚障害者の両者が十分に楽しむことのできる,音と触覚により視覚障害者も利用可能なバリアフリーゲームを開発した。本報告では,開発したバリアフリーゲームについて述べることとする。
著者
松尾 政輝 坂尻 正次 三浦 貴大 大西 淳児 小野 束
出版者
特定非営利活動法人 日本バーチャルリアリティ学会
雑誌
日本バーチャルリアリティ学会論文誌 (ISSN:1344011X)
巻号頁・発行日
vol.21, no.2, pp.303-312, 2016

<p>Although many computer games had become diversified in recent years, a lot of effort and ingenuity is needed to produce games that persons with a total visual impairment can enjoy. On the other hand, some games for visually impaired persons have been developed. However, games that use only auditory information present challenges for sighted persons. Unfortunately, no games exist that both sighted and visually impaired persons can enjoy together. It is difficult for visually impaired persons to play the same game with sighted persons and for sighted and visually impaired persons to share a common subject. In this paper, we aim to develop a accessible action roll playing game (RPG) that both sighted and visually impaired persons can play using their dominant senses including visual, auditory and tactile senses. To develop the game, we also develop a field creation tool for a game developer with visual impairments, and provided an integrated game development environment for them. In this paper, we describe the development and reflections of the accessible action RPG and our game development environment.</p>
著者
坂尻 正次 岡田 伸一 竹内 恭彦 富田 英雄 和田 親宗
出版者
一般社団法人 映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会技術報告 23.31 (ISSN:13426893)
巻号頁・発行日
pp.11-18, 1999-04-16 (Released:2017-06-23)

本研究の目的は、盲ろう者の指点字によるコミュニケーションを補助するための支援機器を開発することである。まず、振動を用いた指点字提示方式についての基礎的検討をおこない、最適な呈示条件を定めた。この呈示条件でコミュニケーション評価実験をおこない、健常者と盲ろう者が通訳者を介さずに直接コミュニケーションがおこなえることを確認した。
著者
平田 恵啓 伊福部 達 坂尻 正次 松島 純一
出版者
Japan Audiological Society
雑誌
AUDIOLOGY JAPAN (ISSN:03038106)
巻号頁・発行日
vol.35, no.6, pp.659-665, 1992-12-31 (Released:2010-04-30)
参考文献数
12
被引用文献数
1 1

我々は, 蝸牛外刺激型人工内耳の開発を行っており, 音声情報を時系列信号に変換して蝸牛を刺激する方法を提案している。 本論文は, このような時系列信号がどのような刺激として知覚されるかを, プロモントリーテストで調べたものである。 結果から, 刺激閾値の個人差は極めて大きく, 刺激電流を35μAで感じた患者もいたが, 8名の患者については400μAでも刺激を感じなかった。 生じた感覚を大別すると2種類あり, 第一は音のような感覚であり, 第二は振動のような感覚やチクチクする痛みのような感覚であった。 このことから, 我々のプロモントリーテストでは聴神経ばかりでなく迷走神経や顔面神経も刺激されている可能性がある。 ダブルパルス列からなる時系列信号の弁別テストの結果から, 3名の患者については, ダブルパルスの時間差を僅かに変えただけでも生じる感覚に差がでた。 従って, 音声情報を時系列信号にして伝達する方法は蝸牛外刺激型人工内耳における信号処理方法の一つのアプローチといえる。
著者
松尾 政輝 坂尻 正次
出版者
筑波技術大学学術・社会貢献推進委員会
雑誌
筑波技術大学テクノレポート (ISSN:24354856)
巻号頁・発行日
vol.21, no.1, pp.76-80, 2013-12

近年,数多くのコンピュータゲームが発売されているが,視覚障害者,特に画面を確認することができない全盲者がこれらを楽しむには多くの工夫と労力を必要とする。一方,視覚障害者向けのゲームも開発されているが,聴覚情報のみで遊ぶこのようなゲームは,健常者にとっては難易度が高いという側面がある。そのため,両者が十分に楽しむことのできるゲームはほとんど存在しない。したがって,視覚障害者は,健常者と同じゲームで遊び,話題を共有することが非常に困難な状況にある。そこで,健常者と視覚障害者の両者が十分に楽しむことのできる,音と触覚により視覚障害者も利用可能なバリアフリーゲームを開発した。本報告では,開発したバリアフリーゲームについて述べることとする。
著者
市場 大亮 三浦 貴大 坂尻 正次 大西 淳児 小野 束
雑誌
研究報告アクセシビリティ(AAC) (ISSN:24322431)
巻号頁・発行日
vol.2016-AAC-2, no.13, pp.1-4, 2016-11-25

コンピュータゲーム内の視覚 ・ 聴覚 ・ 触覚など多感覚コンテンツの充実に伴い,視覚障害があっても結果的に遊べるゲームが増加している.しかし,視覚的な提示情報を把握可能な弱視者であっても,時にプレイが困難になるケースが多々あり,アクセシビリティの不十分さを感じざるを得ない.また,ゲームにおけるアクセシビリティは再検討される課題となっているが,弱視者に焦点を当ててアクセシビリティ上の問題を詳らかにした例は少ない.このため,本研究の目的を,弱視者が現在のコンピュータゲームをプレイする上での問題点を明らかにすることと設定した.特に本論文では,弱視者に対してコンピュータゲームのプレイ状況等について小規模ながらアンケート調査を行い,彼らの抱えている問題点をまとめた.結果より,弱視者の多くがプレイするジャンルや,プレイしやすい要因,ゲーム改善要望がまとめられた.また,視覚的不便さに対する方策についても明らかにした.
著者
松尾 政輝 坂尻 正次 三浦 貴大 大西 淳児 小野 束
出版者
特定非営利活動法人 日本バーチャルリアリティ学会
雑誌
日本バーチャルリアリティ学会論文誌 (ISSN:1344011X)
巻号頁・発行日
vol.21, no.2, pp.303-312, 2016 (Released:2016-09-09)
参考文献数
39

Although many computer games had become diversified in recent years, a lot of effort and ingenuity is needed to produce games that persons with a total visual impairment can enjoy. On the other hand, some games for visually impaired persons have been developed. However, games that use only auditory information present challenges for sighted persons. Unfortunately, no games exist that both sighted and visually impaired persons can enjoy together. It is difficult for visually impaired persons to play the same game with sighted persons and for sighted and visually impaired persons to share a common subject. In this paper, we aim to develop a accessible action roll playing game (RPG) that both sighted and visually impaired persons can play using their dominant senses including visual, auditory and tactile senses. To develop the game, we also develop a field creation tool for a game developer with visual impairments, and provided an integrated game development environment for them. In this paper, we describe the development and reflections of the accessible action RPG and our game development environment.
著者
松尾 政輝 三浦 貴大 坂尻 正次 大西 淳児 小野 束
雑誌
研究報告アクセシビリティ(AAC) (ISSN:24322431)
巻号頁・発行日
vol.2016-AAC-2, no.12, pp.1-4, 2016-11-25

これまで晴眼者と視覚障害者がともに利用可能なアクション RPG (ロールプレイングゲーム) を開発してきた.このゲームは,画面情報を音や触覚を用いて提示することで,視覚障害の有無によらず利用できるものであった.また,全盲者も音情報を用いてゲーム用の地図を作図可能な地図エディタを開発した.このゲームシステムを発展させ,よりリアルタイム性が高く,複数人での同時プレイが可能な横スクロールアクションゲームを開発したので,その内容を報告する.
著者
三浦 貴大 藪 謙一郎 坂尻 正次 上田 麻理 檜山 敦 廣瀬 通孝 伊福部 達
出版者
特定非営利活動法人 日本バーチャルリアリティ学会
雑誌
日本バーチャルリアリティ学会論文誌 (ISSN:1344011X)
巻号頁・発行日
vol.21, no.2, pp.283-294, 2016 (Released:2016-09-09)
参考文献数
54

Assistive instruments such as slopes and textured paving blocks are installed for helping elderly, visually and/or physically impaired people, who have any inconvenience to move outside. Though these precipitous situations of accessibility progress affect their migration pathway for their destination, up-to-date accessibility information is difficult to gain quickly because of local information disclosure. It is necessary to develop a comprehensive system which appropriately acquires and arranges scattered accessibility information and then presents the information intuitively. Thus, our final goal is to develop a social platform which can obtain and present the information depending on users' conditions and situations including users' disorders and places, and can share the information provided by users. Particularly in this paper, we analyzed the characteristics of shared information obtained by assessment and crowdsourcing for improving quality and quantity of accessibility information. Results indicated that different tendency of character counts among accessibility conditions was observed in the assessment and the crowdsourcing conditions.