著者
堤 富士雄 中島 慶人 伊藤 憲彦 三浦 輝久 廣瀬 文子
雑誌
研究報告ヒューマンコンピュータインタラクション(HCI)
巻号頁・発行日
vol.2012, no.17, pp.1-7, 2012-07-12
被引用文献数
1

つまみを回転させるだけで瞬時に節電を行える「節電ボリューム」を提案する.節電ボリュームは,つまみを回して指定した節電電力量を満たすように,各家電の効用を考慮し,瞬時に機器を制御する.本提案の特徴は「シンプルな操作(しぼるだけ)で節電」「いつでも,どこでも,すぐに節電」「見える化と機器操作の一体化」「家電はこれまでどおりに使える」の4点である.本稿では,節電ボリュームの基本コンセプトを,特にヒューマンコンピュータインタラクションの観点から述べ,開発したプロトタイプの動作確認で分かった効果と課題を示す.This paper proposes a new tool named "Power Volume" to support consumer's daily energy saving activity. The tool has a knob type user interface, and a user can rotate it to the left to decrease total power consumption in user's house. When the user rotates the knob, the energy saving system of the tool immediately controls the power usage of home appliances based on their marginal utility to hold down the total power consumption. This paper describes the key concept of the tool especially on the view point of human computer interaction. We developed a prototype of the tool and a home appliance energy usage simulator to evaluate our tool. This paper also describes the usability and the subject of our tool based on several elementary use experiments.
著者
堤 富士雄
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告 (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2007, no.11, 2007-02-09
著者
谷口 倫一郎 谷口 秀夫 日下部 茂 有田 大作 鶴田 直之 堤 富士雄
出版者
九州大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2002

ユーザが「任意の視点」でリアルタイムに情報を獲得できるようにするためには,対象世界に関する詳細な観測が不可欠であり,実世界に分散された多種多数のセンサーによって実世界をできるだけ精密に観測し,獲得された情報をユーザの視点に基づいてリアルタイムに加工,提供することが必要不可欠である.本研究は,多数の計算機が高速なネットワークで接続された環境での,実時間多メディア処理システムの構成法について研究を行い,以下のような成果を得た.1.多数カメラからの情報統合方式多くのカメラから獲得した情報を並列分散計算機システム(PCクラスタ)で実時間統合するための方式を明らかにした.また,処理時間が時々刻々変化するために起こる,システムでの遅延をほぼ一定に保ち,出力品質の低下を押さえるための,可変解像度3次元形状処理方式を開発した.2.実時間実行制御方式データ解析の信頼度と必要な資源の間にはトレードオフが存在し,実際のアプリケーションでは,用途や状況に応じてそのトレードオフを動的に解決する必要がある.本研究では,要求されるデータ解析の信頼性に基づき,予測や複数の異なる精度のアルゴリズムを動的に使い分けることにより,このトレードオフを動的に制御する方式を開発した.3.応用システムの開発による評価分散・並列計算機上の多視点カメラによる実時間3次元身体姿勢計測システム,自由視点映像生成システムを開発し,上記の情報統合方式,実行制御方式の有効性を示した.