著者
吾妻 重二 三浦 國雄 陶 徳民 湯浅 邦弘 二階堂 善弘 藤田 高夫 澤井 啓一 井澤 耕一 藪田 貫 原田 正俊 増田 周子 篠原 啓方 西村 昌也 于 臣
出版者
関西大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2009

東アジア地域、すなわち中国、韓国・朝鮮、ベトナム、日本など「漢字文化圏」といわれる諸地域における伝統教養の形成と展開を、書院・私塾における教育と講学機能を通して学際的に考察し、多くの論文、図書を公刊した。他の個別作業としては、朱熹の書院講学の記録『朱子語類』の訳注を作成し、さらに大阪の漢学塾「泊園書院」およびその蔵書「泊園文庫」を調査して『泊園書院歴史資料集』や『泊園文庫印譜集』などを公刊するとともに、充実したコンテンツをもつ「WEB 泊園書院」を公開した。
著者
日高 佳紀 西川 貴子 増田 周子 天野 知幸 大原 祐治 疋田 雅昭 吉川 仁子 浦西 和彦 浅岡 邦雄
出版者
奈良教育大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2013-04-01

1940年代に大阪で創業し、戦後の占領期にメジャー出版社に比肩する業務を担った出版社「全国書房」の出版事業における作家と編集者、出版人を中心としたネットワークの全容を解明することを目指し、創業から1970年前後に至るまでの出版書籍の調査、1944~1949年に刊行された文芸雑誌『新文学』の分析、および、創業者である田中秀吉(故人)宅の所蔵資料調査などを行い、終戦前後の過渡的な時代における文学と出版メディアの関係について検討、研究期間終了後に取り組む成果出版のための基礎を構築した。
著者
増田 周子
出版者
関西大学国文学会
雑誌
國文學 (ISSN:03898628)
巻号頁・発行日
vol.71, pp.39-61, 1994-06-30
著者
増田 周子
出版者
關西大學文學會
雑誌
關西大學文學論集 (ISSN:04214706)
巻号頁・発行日
vol.55, no.2, pp.55-73, 2005-10-15
著者
増田 周子
出版者
関西大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2015-04-01

2017年度は①インパール作戦と火野葦平、②河童伝説と火野葦平文学について研究をすすめた。以下、今年度の研究状況について具体的に記す。①インパール作戦と火野葦平に関しては、2017年9月にルーマニア・ブカレストで開催された国際シンポジウムで、火野のインパール作戦『従軍手帖』の詳細と、作品『青春と泥濘』について基調講演を行った。その後討議をし、活発な意見交換をすることができた。この国際シンポジウムでは、ローマ大学在職の、戦争文学研究者とお会いすることができ、交流を深め、知見が広がった。大変よい機会を得たと考えられる。また、『火野葦平インパール作戦従軍記』(2017年、集英社)の「解説」「解題」「年譜」を担当し、火野のインパール作戦についての全貌を知ることができた。そのうえで、関西大学東西学術研究所で開催された研究例会で、インパール作戦時に、動員された現地の原住民を描いた「異民族」という作品と、火野のインパール作戦『従軍手帖』との関連や、作品のテーマに関する研究発表をおこなった。②河童伝説と火野葦平文学については、主に、北九州市門司区に言い伝えられた河童伝説である海御前伝説と火野文学との関係について研究をすすめた。平家方が壇ノ浦で入水自殺をはかった後、実在する平教経の妻は、北九州市門司区大積海岸に流れ着き、河童となって大積天疫神社に祀られ、海御前と呼ばれた。これが、海御前伝説である。火野はこの伝説をもとに、河童小説「白い旗」、「海御前」などを描いている。2017年度はこの二作について、詳細に研究を行った。大積天疫神社、大積海岸などを訪れ、海御前の碑を探索しフィールドワークをすることができた。以上、火野葦平の文学について、多様な観点で研究を推進でき充実していた。
著者
浦西 和彦 増田 周子
出版者
関西大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2008

大阪出身の著述家、大阪で活躍した文学者の著者別の書目である。明治から現代までを取り扱っている。対象とした著述家は、宇田川文海、渡辺霞亭、村上浪六、西村天囚、角田浩々歌客、菊池幽芳、河井酔茗、中村吉蔵、小林天眠、久津見蕨村、木崎好尚、高安月郊、上司小剣、斎藤弔花、薄田泣菫、奥村梅皐、食満南北、今中楓渓、石丸梧平、直木三十五、宇野浩二、渡辺均、北條秀司、長谷川幸延、藤沢桓夫、武田麟太郎、井上友一郎、織田作之助、河野多恵子、谷沢永一、向井敏、開高健の33名である。
著者
増田 周子
出版者
関西大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2006

近現代の関西文壇や出版の状況は、まだ全貌が分からないことが多い。本研究では、関西の出版や文壇の状況を把握することを目的とし、海外文壇が関西の作家や出版状況に与えた相互影響関係や、関西の作家と中央文壇(東京)とのつながりについて研究した。明治、大正、昭和期における関西文壇や関西の出版文化が、どのような文化的背景の中で生まれ、東京などの中央文壇や、海外の文学状況と相互に関わりながら、成立し、発展していったのかを調査研究した。関西の作家は、東京の文壇にも進出し、多大な影響を及ぼした。また、海外の中でも、本研究では、とりわけ中国、台湾における関西の作家の役割が一部明らかとなったことは成果といえる。