著者
伊藤 徹 秋富 克哉 荻野 雄 笠原 一人 昆野 伸幸 西川 貴子 西村 将洋 松隈 洋 長妻 三佐雄 若林 雅哉
出版者
京都工芸繊維大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2009

1890年代から1950年代の日本において、知識人や芸術家たちを支えた≪語り≫を主題とする本研究は、哲学、政治学、経済学、文学、建築、美術工芸、演劇などの諸局面で、それが、どのような形で生産され、また消費されていったのか、その具体相を明らかにした。≪語り≫とは、近代化によって従来の生の地盤を掘り崩された後に生じた空隙を埋めるべく創出された、共同的な基礎的虚構群を意味する。本研究は、自己産出的な幻想によって自己を支える構造を、当該の時代の精神史の内に見出した。
著者
日高 佳紀 西川 貴子 増田 周子 天野 知幸 大原 祐治 疋田 雅昭 吉川 仁子 浦西 和彦 浅岡 邦雄
出版者
奈良教育大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2013-04-01

1940年代に大阪で創業し、戦後の占領期にメジャー出版社に比肩する業務を担った出版社「全国書房」の出版事業における作家と編集者、出版人を中心としたネットワークの全容を解明することを目指し、創業から1970年前後に至るまでの出版書籍の調査、1944~1949年に刊行された文芸雑誌『新文学』の分析、および、創業者である田中秀吉(故人)宅の所蔵資料調査などを行い、終戦前後の過渡的な時代における文学と出版メディアの関係について検討、研究期間終了後に取り組む成果出版のための基礎を構築した。
著者
西川 貴子
出版者
日本文学協会
雑誌
日本文学 (ISSN:03869903)
巻号頁・発行日
vol.62, no.11, pp.24-34, 2013-11-10 (Released:2018-11-10)

昭和初期、雑誌や新聞上で「実話」が取り上げられ流行した。特に『文芸春秋』はいち早く「実話」欄を設置し懸賞実話を積極的に行って、「真実」を語る新しいジャンルを切り拓くことを印象付け、また雑誌を通じて読者が場を共有するあり方を演出することに成功した。しかし、この懸賞の当選作である橘外男「酒場ルーレツト紛擾記」は『文芸春秋』が演出した「実話」のあり方自体を相対化した挑戦的な作品となっている。本稿では、『文芸春秋』懸賞実話のあり方を考察した上で「酒場ルーレツト紛擾記」の魅力に迫りたい。
著者
伊藤 徹 荻野 雄 昆野 伸幸 平子 友長 長妻 三佐雄 笠原 一人 平芳 幸浩 松隈 洋 西川 貴子 日比 嘉高 若林 雅哉 秋富 克哉 宮野 真生子
出版者
京都工芸繊維大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2012-04-01

本研究は、日本語としての「主体性」の概念の成立と使用の歴史を、哲学、社会思想、文学、美術、演劇、建築など多様な分野において、追跡したものである。それによって、日本が近代化に伴って経験した人間理解の変化を、多様なアスペクトにおいて解明することができた。また海外の日本文化研究者との共同研究および出版事業を通じて、日本におけるテクノロジーの発展と文化との関係についての知見を国際的に発信することができた。