著者
嶋本 正範 谷口 忠大 大矢 智子 塩瀬 隆之 川上 浩司 片井 修
出版者
日本知能情報ファジィ学会
雑誌
日本知能情報ファジィ学会 ファジィ システム シンポジウム 講演論文集
巻号頁・発行日
vol.23, pp.661-661, 2007

社会的生活の本質が他者との相互作用であると考えに基づき,ゲーム理論は社会的構造や社会的変化の研究に微視的な基盤を与えるものとして盛んに研究が行われた.しかし,実際に人間がゲームにおいてどのように振舞うかという研究分野である実験ゲームでは,ゲーム理論で仮定されているような合理的な行動を人間はとらないことが知られている.近年,このような人間の非合理的な行動などが行動経済学などの分野によって注目されるようになってきた. 本研究では,意思決定という行動のインタラクションだけでなく,ゲーム理論では取り扱われなかったコミュニケーションに着目し,ネットワークの構造によっておこる,局所的なコミュニケーションが人間の意思決定にどのような影響を与えるかを,ネットワーク構造の形態によって分析する.
著者
大矢 智子 熊田 早紀 明神 千穂 庄子 佳文子 稲熊 隆博 山口 智子 高村 仁知 的場 輝佳
出版者
日本調理科学会
雑誌
日本調理科学会大会研究発表要旨集
巻号頁・発行日
vol.16, pp.118, 2004

【目的】野菜類には活性酸素・フリーラジカルを消去し、ガンや生活習慣病を予防するポリフェノールやアスコルビン酸などの成分が多く含まれている。野菜は生食するよりも加熱調理した方が、より多く摂取することができる。本研究では、イタリアの代表的な野菜料理であるミネストローネを取り上げ、その調理過程におけるラジカル捕捉活性の変化について、アスコルビン酸量と総ポリフェノール量の変化と併せて検討した。また、加熱方法による違いについても検討した。<br>【方法】トマト・キャベツ・タマネギ・ズッキーニ・ナスを素材とし、調味料としてコンソメ・塩・コショウを用いたミネストローネを、ガスコンロおよび電子レンジで調理した。調理前後の素材とスープについて、ラジカル捕捉活性をDPPH-HPLC法により、総ポリフェノール量をFolin-Ciocalteu法により、アスコルビン酸量をHPLC法により測定した。<br>【結果】調理後のミネストローネのラジカル捕捉活性は、生の素材に比べて約80%に減少した。また、ミネストローネのアスコルビン酸量は生の素材に比べて約45%に減少したが、総ポリフェノール量は約85%残存していた。活性成分の約半分はスープ中に存在していた。5種類の素材の中で、トマトにおいてラジカル捕捉活性、アスコルビン酸量、および総ポリフェノール量の変動が大きく、最も加熱による影響を受けやすい野菜であることがわかった。ガスおよび電子レンジによる加熱を比較した結果、両者の違いはほとんどみられなかった。現在、個々の野菜に対する各調味料の影響を検討中である。