著者
深見 良子 石津 日出子 大鹿 淳子 代継 由紀 井上 吉世 大江 隆子 大重 淑美 梶本 五郎 金谷 昭子 木村 雅美 高村 仁知 竹井 よう子 富山 久代 中原 満子 原 知子 福井 広子 藤井 美紗子 堀内 攝之 真砂 佳美 的場 輝佳 椴山 薫 夜久 冨美子 湯川 夏子
出版者
一般社団法人日本調理科学会
雑誌
日本調理科学会誌 (ISSN:13411535)
巻号頁・発行日
vol.29, no.2, pp.104-108, 1996-05-20
被引用文献数
8

フライ油の使用限界を官能検査法で判定できるか、油の風味と化学的性状(AnV、CV、AV、トコフェロール残存率)との関連を見ながら6種の食品(豚ヒレ、鶏ささ身、さわら、いわし、ピーマン、じゃがいも)を揚げて検討した。各揚げ種は1回50gを、1日2回、4時間毎に、大豆油500gを入れた電気フライヤー中で170℃で揚げ、官能評価により揚げ油が風味点数3になるまで加熱を続けた。油の風味点数が3(油臭い、重い、油っぽい)になるまでの加熱時間は揚げ種により異り、獣鳥肉類・魚類の方が野菜・いも類に比べ短かった。獣鳥肉類・魚類の間には、脂質含量や脂肪酸組成に大きな差があるにもかかわらず、余り有意差がみられなかった。じゃがいもとピーマンの間にも、水分含量の差やクロロフィルの有無などにかかわらず、ほとんど差が見られなかった。風味点数3の揚げ油のAnV、CV、AVおよびトコフェロール残存率は揚げ種による差が余りなかった。すなわち風味点数3の油の劣化度は、ほぼ同じであることが分かった。いずれの場合も酸化毒性が現れる程酸化は進んでいなかった。以上の結果より、獣鳥肉類・魚類は野菜・いも類に比べより多く風味を劣化させるが、化学的性状への影響は同じと考えられる。フライ油の使用限界の判定に油の風味の点数3を基準に用いることは、家庭などでの簡便法として有効であると考えられた。
著者
石津 日出子 大鹿 淳子 代継 由紀 竹井 よう子 藤野 吉世 平岡 英子 中原 満子 金谷 昭子 大江 隆子 原 知子 藤井 美紗子 嘉ノ海 有紀 梶本 五郎 深見 良子 的場 輝佳 高村 仁知 木村 雅美 湯川 夏子 百本 紀子 堀内 攝之 熊谷 篤呼 大山 美紀代 大重 淑美 太田 馨 富山 久代 福井 広子 真砂 佳美
出版者
一般社団法人日本調理科学会
雑誌
調理科学 (ISSN:09105360)
巻号頁・発行日
vol.26, no.4, pp.304-309, 1993-11-20
被引用文献数
8

油脂の風味の強さを5段階表示したものを対照にし、180℃で大豆油を加熱し、同じような5段階の風味をもつまでに要した加熱時間、ならびに各段階のフライ油で揚げたポテトについて官能検査を行い、油脂と揚げポテトの風味を比較した。1.第1回目の合同実験では、フライ油の風味の点数3(油っぽい、油臭い、重い)に達するまでに要した加熱時間は、最も早い機関で16時間、遅い機関で50時間で、その差は大きかった。2.5段階表示の油脂の風味を経験した後の第2回目の合同実験結果では、フライ油の風味3に達するまでの時間は、16時間から22時間内で、第1回目の合同実験に比べ機関間のバラツキは非常に小さくなった。3.風味3のフライ油のアニシジン価は7機関の平均で150、カルボニル価は13.7であった。4.風味5(新鮮油)、4、3のフライ油で揚げたポテトの味、香りは、それぞれフライ油の5、4、3の風味とよく似た味、香りを示した。揚げポテトの風味が明らかに低下する時は、風味3のフライ油で揚げた時である。したがって、風味の良い、おいしい揚げポテトを作るためには、フライ油の風味の点数3が使用限界としての目安にできると考えた。
著者
高村 仁知 近藤 聡子 岡野 悦子 荻野 麻理 松澤 一幸 山中 信介 的場 輝佳
出版者
社団法人日本家政学会
雑誌
日本家政学会誌 (ISSN:09135227)
巻号頁・発行日
vol.50, no.4, pp.377-387, 1999-04-15
被引用文献数
6

The mineral contents of commercially prepared box lunches (bentou) and daily dishes (souzai) were surveyed and compared with those of home-prepared meals in order to evaluate the nutritional values of commercially prepared meals. More than 50 commercially prepared box lunches (including sushi and university cafeteria meals) and 40 daily dishes were collected from the Kinki area. Calcium, phosphorus, iron, sodium, potassium, magnesium, zinc, and copper were each determined by the inductively coupled plasma (ICP) method. The commercially prepared box lunches contained lower amounts of minerals, except for sodium, than home-prepared meals. This result suggests that daily eating of commercially prepared box lunches cannot satisfy the required intake of calcium, iron, potassium, manganese, and zinc. In addition, the commercially prepared box lunches and daily dishes contained more sodium than the home-prepared equivalents. Attention therefore is needed to avoid calcium deficiency and sodium excess with commercially prepared box lunches and daily dishes.
著者
高村 仁知 山口 智子 林 恵里奈 藤本 さつき 的場 輝佳
出版者
The Japan Society of Home Economics
雑誌
日本家政学会誌 (ISSN:09135227)
巻号頁・発行日
vol.50, no.11, pp.1127-1132, 1999

スパイスと野菜・肉類を調理して, カレーライスを作るまでの各過程におけるラジカル捕捉活性の変化をDPPH-HPLC法により解析した.カレーに用いられる15種類のスパイスのスクリーニングを行った結果, すべてにラジカル捕捉活性がみられ, 特に, クローブ, オールスパイス, シナモンに高い活性がみられた.野菜類と比較してもその活性は同等以上であった.カレーの調理過程では, 野菜・肉を合わせた具では加熱により活性が増加した.一方, 調合スパイスでは加熱により活性の減少がみられた.カレーではスパイスだけでなく野菜もその活性に大きく寄与していた.本研究のカレーライス1食分は363μmol Troloxeqの活性を有し, カレーライスの全ラジカル捕捉活性に対するスパイスの占める割合は, およそ45%であった.
著者
カノム モサマット ナズマナラ 吉岡 あゆみ 高村 仁知 的場 輝佳
出版者
社団法人日本家政学会
雑誌
日本家政学会誌 (ISSN:09135227)
巻号頁・発行日
vol.51, no.8, pp.683-690, 2000-08-15
被引用文献数
1

バングラデシュの伝統的半発酵魚製品チャパ・シュトキの貯蔵安定性について検討した.バングラデシュの冬と夏にあたる温度20°Cおよび35°C, 湿度40%および80%の条件下で3ヵ月間貯蔵を行った.脂肪酸組成は貯蔵によりほとんど変化しなかった.貯蔵前のカルボニル価(COV)は28.4, チオバルビツール酸反応性物質(TBARS)値は36.1であったが, 3ヵ月貯蔵後では, いずれの条件下でも大きな変化はなく, COVは19.8〜22.0, TBARS値は31.4〜36.4であった.これらの結果からチャパ・シュトキは酸化劣化をほとんど受けないことが明らかとなった.また, チャパ・シュトキの非常に濃い溶液を用いても変異原性は認められなかった.チャパ・シュトキのラジカル捕捉活性は貯蔵前で乾燥重量100gあたり373.8mg Trolox当量であった.この活性はいずれの貯蔵条件でも徐々に減少し, 条件による差はほとんどみられなかった.
著者
原 知子 安藤 真美 伊藤 知子 井上 吉世 大塚 憲一 大野 佳美 岡村 由美 白砂 尋士 高村 仁知 武智 多与理 露口 小百合 中原 満子 中平 真由巳 西池 珠子 林 淑美 深見 良子 藤村 浩嗣 松井 正枝 的場 輝佳 水野 千恵 村上 恵 山下 貴稔 湯川 夏子 渡辺 健市
出版者
公益社団法人 日本食品科学工学会
雑誌
日本食品科学工学会誌 (ISSN:1341027X)
巻号頁・発行日
vol.51, no.1, pp.23-27, 2004-01-15 (Released:2009-02-19)
参考文献数
20
被引用文献数
3 1

酸価1∼4.5の段階的に劣化度が異なる劣化油1,2,3を用いて,揚げ玉,まいたけの天ぷら,コロッケを調製し,揚げ物および揚げ油の官能評価による風味とPCテスターによる極性化合物量の関係について検討した.1.新鮮油,劣化油1,2,3の4種の劣化程度の異なる油及びそれらで調製された製品の風味に有意差が認められた.これら4種の油は酸価,粘度,極性化合物量が段階的に異なるもので,揚げ玉,まいたけの天ぷら,油自体の風味の評価結果は,これらの要素と対応した.新鮮油,劣化油1,2,3の順に風味評価は低下したが,劣化油1から極性化合物量15%の劣化油2の間で低下が顕著であった.また,劣化が進行した油において官能評価ではその違いが認め難くなる傾向にあった.コロッケでは油の劣化による風味評価の低下は小さかった.2.揚げ玉やまいたけの天ぷらでは極性化合物15%程度まで,コロッケでは,25%程度まで風味評価のよい揚げ物を調製できた.3.極性化合物量15%以上で風味評価が低下するとともに風味の劣化度合いを弁別し難くなる傾向があったことから,栄養的にも嗜好的にも,揚げ油の極性化合物量を15%以下で管理するのが適当であると考えられた.
著者
福島 祐里 水田 美咲 高村 仁知
出版者
日本調理科学会
巻号頁・発行日
pp.182, 2013 (Released:2013-08-23)

【目的】熱帯に位置するインドネシアは日差しが強く、ここで生育する植物は紫外線による酸化を防ぐため、強い抗酸化性を有しているとされる。インドネシア産メリンジョ(Gnetum gnemon L.)は高い機能性を有し、現地ではメリンジョチップス(ウンピン)などとして食用とされているが、口内に残る特徴的な苦みが国外における普及を妨げている。本研究ではメリンジョの有効利用を目指し、メリンジョ粉末を用いた菓子の開発を試みた。【方法】メリンジョ粉末を用いた焼き菓子としてパウンドケーキ、揚げ菓子としてドーナツ、生菓子としてプリンの3種を作成した。メリンジョ粉末量はそれぞれ0~20%とした。官能評価により嗜好性を評価するとともに、機能性成分であるgnetin C含量をHPLCにて定量し、抗酸化活性をOxygen Radical Absorbance Capacity (ORAC) 法で評価した。【結果】生菓子であるプリンでは、gnetin Cおよび抗酸化活性が保持されていたのに対し、焼き菓子であるパウンドケーキではプリンの約1/2に、揚げ菓子であるドーナツでは約1/4に減少した。しかし、プリンでは苦味が強く感じられたのに対し、パウンドケーキやドーナツでは苦味が減少した。また、弱い苦味を有する方が嗜好的には好まれる傾向にあった。
著者
松井 正枝 中平 真由巳 高村 仁知 的場 輝佳
出版者
日本調理科学会
巻号頁・発行日
pp.22, 2003 (Released:2003-09-04)

アルミニウムは,食品関係の器具容器の素材として広く用いられています.アルミニウム摂取とアルツハイマ_-_症の間に因果関係があるのではないかと指摘する論文がAlfreyらによって発表されて以来,これに関する多くの研究が報告されている.しかし,アルミニウム製調理器具からのアルミニウム溶出に関する報告は多いが,実際に食する料理中のアルミニウム溶出量を測定した報告は少ない.前回の我々の報告において,家庭で行う調理条件で酸性およびアルカリ性の際立った料理を選び,料理中のタンパク質や油のアルミニウム溶出への影響を見るために検討を行い,タンパク質,油の存在は,アルミニウムの溶出を抑制する効果があるという結果を得た.そこで今回は,酸性の料理である,ジャム,およびアルカリ性の料理であるインスタントラーメンを用いアミノ酸のアルミニウム溶出に及ぼす影響を見た.アミノ酸には,グルタミン酸とイノシン酸を用いた. 使用するアルミニウム鍋は,アルミニウム製調理器具から溶出するアルミニウムについてのいくつかの報告があるが,いずれも未使用鍋を用いたものであるため,未使用鍋と繰り返し使用鍋のアルミニウム溶出におよぼす影響について検討を行った.その結果,酸性,アルカリ性の料理共にアルミニウム鍋を繰り返し使用してもアルミニウム溶出量に影響はなかった.アルマイト鍋でも同様の結果を得た.次に,酸性の料理であるあんずジャムおよび干しあんずジャム調理中にアミノ酸を加えることにより,アルミニウムの溶出が抑えられた.アルカリ性であるインスタントラーメンでは,加熱前後の調味料添加によるアルミニウム溶出への影響を検討した結果,加熱前に調味料を添加した時アルミニウムの溶出が抑えられた.今回の実験では、アミノ酸添加量を0.1,0.5 %としたが,アミノ酸の添加量を0.1から0.5%に増やしても効果に差はなかった.
著者
伊藤 知子 石津 日出子 井上 吉世 佐久聞 桂子 高村 仁知 中原 満子 西池 珠子 林 淑美 原 知子 深見 良子 藤井 美紗子 的場 輝佳 水野 千恵 村上 恵 椴山 薫 夜久 富美子 湯川 夏子
出版者
一般社団法人 日本調理科学会
雑誌
日本調理科学会誌 (ISSN:13411535)
巻号頁・発行日
vol.33, no.2, pp.236-243, 2000-05-20 (Released:2013-04-26)
参考文献数
19
被引用文献数
2

A questionnaire survey on the edible oils used for deep frying in the home was conducted in 1998in the Kinki District of Japan.The respondent used an average of three types of edible oil, the most popular combination being salad oil, sesame oil and olive oil. The oil most commonly used for deep frying was salad oil, with safflower and rapeseed oil also being used for this.The criteria applied for buying oil for deep frying were the price, variety and expiration date. The parameters used for determining the life of the frying oilswere, in the order of number of answers, color (light brown), number of times used, smell and foaming property. It was apparent that the criteria for purchase and the frequency of deep frying for home cooking affected the utilization of edible oils for deep frying.These results indicate a perception of health and convenience in the utilization of edible oils for deep frying in home cooking.
著者
モサマット・ナズマナラ・ カノム 高村 仁知 青佐 千津子 モハマド・アブル・ マンスル 松澤 一幸 的場 輝佳
出版者
一般社団法人 日本調理科学会
雑誌
日本調理科学会誌 (ISSN:13411535)
巻号頁・発行日
vol.34, no.2, pp.201-204, 2001

Headspace volatile compounds in <I>chapa shutki</I>, a Bangladeshi semi-fermented fish product, were determined by gas chromatography-mass spectrometry and were compared with those in izushi, and iwashi no nama boshi. Identified volatile compounds were 21,10, and 11 in <I>chapa shutki</I>, izushi and iwashi no nama boshi, respectively. Among the identified compounds, ethanol, hexanal, propanal, and 1-penten-3-ol were found common in all the investigated fish products. Although the lipid derived components, such as aldehydes, alcohols, and ketones comprised the majority of volatile compounds of these processed fishes, <I>chapa shutki</I> contained more acids such as acetic and butanoic acids than <I>izushi</I> and <I>iwashi no nama boshi</I>.
著者
露口 小百合 伊藤 知子 今義 潤 江口 智美 久保 加織 高村 仁知 中平 真由巳 原 知子 水野 千恵 明神 千穂 村上 恵 和田 珠子
出版者
日本調理科学会
巻号頁・発行日
pp.59, 2012 (Released:2012-09-24)

【目的】揚げる・炒める分科会ではこれまで揚げ種重量の10倍程度の油を用いた一般的な揚げ方法での様々な研究を行なってきた。しかし、最近では環境問題や健康への配慮から少量の油で揚げる「シャロウフライ」と呼ばれる方法が注目されている。そこで今回は揚げ種が浸る程度の少ない油量で揚げた場合の揚がり具合について検討した。 【方法】試料として豚カツ(業務用冷凍豚一口カツ)およびサツマイモ、揚げ油はキャノーラ油を用いた。油の量は「ディープ」(油の深さが揚げ種の厚さの2倍)、「シャロウ1」(同1倍)、「シャロウ1/2」(同1/2倍)とした。温度調節付きガスコンロと26cm径のフライパンを用い、豚カツは180℃、5分間、サツマイモは160℃、6分間揚げた。揚げ操作中に揚げ種の中心温度と油温の変化を測定し、揚げ操作後の重量変化より吸油率と脱水率を算出した。官能評価はパネル6~8名で、評点法(外観、油臭さ、におい、味、揚がり具合、テクスチャー、総合)と順位法で行った。 【結果】脱水率は、豚カツ、サツマイモともに「シャロウ1/2」で低かった。吸油率は、豚カツでは油量による差はみられなかった。中心温度は「シャロウ1/2」では温度上昇が遅かった。官能評価の評点法は、豚カツ、サツマイモともに外観、におい、揚がり具合、テクスチャーおよび総合において「シャロウ1/2」が有意に低い評価であった。順位法では、豚カツは、「ディープ」、「シャロウ1」、「シャロウ1/2」の順に好まれた。サツマイモの「シャロウ1/2」では仕上がりが不均一で水っぽく感じられ、脱水率の結果と一致していた。以上の結果から、油量の違いは揚がり具合に影響を及ぼすことが明らかになった。
著者
高村 仁知
出版者
公益社団法人 日本油化学会
雑誌
オレオサイエンス (ISSN:13458949)
巻号頁・発行日
vol.7, no.6, pp.231-235, 2007-06-01 (Released:2013-06-01)
参考文献数
9

脂質に含まれる多価不飽和脂肪酸は構造的に酸化されやすく, 食品においては調理加工や保存の過程などで酸化をうける。その結果, 生じた脂質酸化生成物には食品の風味を損なう, 毒性を有するなど, 食品の品質に悪影響をもたらすものがある。大豆においては, リノール酸がリポキシゲナーゼによって酸化されて生成するリノール酸13S-ヒドロペルオキシドから豆臭の主成分であるヘキサナールが生ずる。大豆種子に存在する3種のリポキシゲナーゼアイソザイムのうち, L-2アイソザイムがヘキサナール生成に最も寄与し, L-3アイソザイムは逆にヘキサナール生成に寄与せず, 逆にヘキサナール生成を抑制する。一方, 魚においては, 従来, トリメチルアミンが魚臭の主成分であるとされてきたが, イコサペンタエン酸やドコサヘキサエン酸などの酸化劣化に由来する多くのカルボニル化合物が存在すること, これらの化合物はさまざまなにおいを有しており, これらのにおいが相まって魚臭となっていることが明らかとなった。
著者
熊木 雅代 山田 誠 浜崎 健児 高村 仁知 高田 将志 和田 恵次
出版者
公益社団法人 日本地理学会
雑誌
E-journal GEO (ISSN:18808107)
巻号頁・発行日
vol.10, no.1, pp.1-17, 2015 (Released:2015-04-08)
参考文献数
30

和歌山県における面源汚染の実態を広域的に把握するため,土地利用と河川水質の関連性について,県内の18河川を対象に定量評価した.具体的には,河川水中の主要な溶存成分を測定し,GIS (Geographical information system)データを用いて算出した流域の土地利用面積割合との相関を調べた.その結果,北部・中央部(以降,北中部と記す)の河川で面源汚染が進んでいることが明らかとなった.これは,下水道普及率の低い和歌山県においては,住宅地が多い北中部で,面源負荷が多いためと考えられる.また,特に中部河川では,果樹園に由来する面源負荷も大きく,栽培する果樹の種類による施肥量の違いや,元々の土壌生産性,降水量などの自然条件の違いが影響しているとみられる.一方,南部の河川では,流域の大部分が樹林地に覆われ,人為的な環境負荷が少ないため,面源汚染の影響はほとんど見られなかった.
著者
高村 仁知 山口 智子 林 恵理奈 藤本 さつき 的場 輝佳
出版者
社団法人日本家政学会
雑誌
日本家政学会誌 (ISSN:09135227)
巻号頁・発行日
vol.50, no.11, pp.1127-1132, 1999-11-15
被引用文献数
11

The change in radical-scavenging activity while cooking curry made from spices, vegetables, and meat was analyzed by the 1,1-diphenyl-2-picrylhydrazyl-HPLC method. Fifteen kinds of spices generally used in curry all possessed radical-scavenging activity. In particular, the activity of clove, allspice, and cinnamon was extremely high and comparable with that of vegetables. After heating, the radical-scavenging activity of the combination of vegetables and meat increased, while that of mixed spices decreased. Vegetables as well as spices contributed the radical-scavenging activity of curry. In the present research, one serving of curry and rice contained 363 μmol Trolox eq of radical-scavenging activity. The spices contributed approximately 45% of the total radical-scavenging activity of curry and rice.
著者
井上 吉世 石津 日出子 伊藤 知子 大鹿 淳子 梶本 五郎 竹井 よう子 高村 仁知 中原 満子 西池 珠子 林 淑美 原 知子 深見 良子 福井 広子 的場 輝佳 水野 千恵 村上 恵 夜久 富美子 湯川 夏子
出版者
一般社団法人日本調理科学会
雑誌
日本調理科学会誌 (ISSN:13411535)
巻号頁・発行日
vol.36, no.3, pp.299-304, 2003-08-20
参考文献数
17
被引用文献数
3

A collaborative study was designed to examine the applicability of a sensory evaluation to determine the life span of frying oil. Soybean oil was heated at 170℃ in an electric fryer. Two types of food, chicken fillet and potato, were deep-fried with or without breaded batter every 15 min. Frying was continued until the flavor score of the oil had dropped to 3. A sensory evaluation of the frying oil and each fried food was then carried out. The life span of the frying oil to reach the flavor score of 3 was slightly longer with breaded batter than without using the batter coating. The color of the frying oil did not exhibit any degradation, especially when potato was fried. It was difficult to judge the degradation by the appearance of each fried food coated with breaded batter. However, the flavor score of the frying oil corresponded to the flavor score of the fried foods coated with breaded batter. The flavor and taste of the foods fried in the oil with a flavor score of 3 were not good. These results suggest that the flavor score of frying oil is useful to determine the life span of frying oil when a breaded batter coating is used.
著者
的場 輝佳 北尾 悟 安藤 真美 高村 仁知
出版者
関西福祉科学大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2011-04-01

環境に優しい食生活を実現するため、機能性および嗜好性を維持できる、正しい「エコロジー調理」を提言することを目的として研究を遂行した。水系において、加熱調理が機能性および嗜好性に与える影響について検討するため、物性を同じ状態にした調理品を試作し、調理法の違いによるCO2排出量を算出するとともに、調理操作の違いによる機能性の差異を解析した。電子レンジを用いた場合、ガスコンロを用いた場合よりもCO2排出量が少なくなる傾向が見られ、さらに蒸らし操作を加えるとより効果的であることが認められた。調味料を加えた調理では、食塩や醤油を加えた調理で、電子レンジの使用がCO2排出量を増大させる傾向にあった。
著者
高村 仁知
出版者
奈良女子大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2003

魚臭の主成分は、トリメチルアミンなどのアミン類であるとされている。しかし、アミン類のが魚のにおいを決定しているのではない。実際に生成する魚臭にはアミン類以外の成分も多く含まれている。しかも、実際に食卓にのぽる魚料理ではアミン臭は全くなく、他の成分が「魚くさい」においに寄与していると考えられる。本研究は、魚の持つにおい成分について、ガスクロマトグラフおよびガスクロマトグラフー質量分析計などの機器分析法とガスクロマトグラフーオルファクトメトリー(においかぎ)法によるにおい判別法とを用いて、真の魚臭成分の構造や生成量を明らかにするとともに、それらの生成機構、生成条件を解明すること、さらに調理によってこれらを抑制する方法を明らかにすることを目的として遂行した。試料として、「マイワシ」を用い、新鮮魚、および室温放置により劣化された魚について、固相微量抽出法を用いてにおい成分を吸着させ、ガスクロマトグラフ-質量分析計およびガスクロマトグラフ-オルファクトメトリー(においかぎ)により、におい成分の解析を行った。その結果、魚の劣化過程において、トリメチルアミンは確かに生成するものの、pHを塩基性にしない限り、揮発性が乏しいため、いわゆる「魚臭い」においの原因ではないことを明らかにした。また、においかぎ分析により、多くの非アミン化合物、特に脂質に由来すると考えられるカルボニル化合物等が、不快なにおいを有し、これらが魚臭いにおいの主要な原因物質であることを明らかにし、特に2,3-pentanedione、hexanal、1-penten-3-o1が多く存在することを見いだした。これらはいずれも脂質に由来する化合物と考えられる。従って、抗酸化成分を有する調味料や食素材とともに調理することで、魚臭を抑制することができると考えられる。