著者
安井 宏樹
出版者
JAPANESE POLITICAL SCIENCE ASSOCIATION
雑誌
年報政治学 (ISSN:05494192)
巻号頁・発行日
vol.60, no.1, pp.1_303-1_321, 2009 (Released:2013-02-07)
参考文献数
36

Federal Republic of Germany has been governed by the unified governments only for 17 years of its 59 years history. The upper house of German legislative body (Bundesrat) has no power to dismiss the cabinet, but has a de facto veto power in the legislation process. Such setting of governing system makes it difficult to keep the unified government in Germany.   However, the period of “certain divided government”, in which the opposition parties have a clear majority in the Bundesrat, is shorter: about 13 years. Voting behavior of a “mixed state” that has a coalition government of federal ruling parties and federal opposition parties tends to be dependent on the negotiations among the parties. Therefore, for around half of the period, Germany experienced the “uncertain divided governments”, under which neither the ruling parties nor the opposition parties could have controlled the solid majority in the Bundesrat.   While negotiations and compromises are the basic mode under the “certain divided governments”, federal cabinets in the time of “uncertain divided government” have a room for maneuver to arrange the legislative proceedings in a unilateral manner.
著者
宮本 昌子 仲本 なつ恵 安井 宏 寺田 容子 滝口 圭子 松為 信雄
出版者
目白大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2009

発達障害のある者の就労の困難さや離職率の高さなどの問題に注目し、彼らの就労に必要な学びを教育段階から少しずつ体系的に積み上げられる機会を提供するイベント体験型のキャリア教育プログラムを開発した。就労準備に必要な学習内容について調査した結果をプログラムに反映させ、小学生~高校生に実施した結果、コミュニケーションに関するスキルは向上するが、「自己理解(障害理解)」が向上しにくいことが明らかにされた。
著者
福島 洋介 榎木 祐一郎 安井 宏仁 滝口 光次郎 長瀬 由美子 中本 紀道 佐藤 毅 坂田 康彰 依田 哲也
出版者
日本口腔内科学会
雑誌
日本口腔内科学会雑誌 (ISSN:21866147)
巻号頁・発行日
vol.18, no.1, pp.20-25, 2012 (Released:2013-01-18)
参考文献数
19
被引用文献数
1

今回われわれはアロプリノールにより発症し,重度口内炎を伴った薬剤性過敏症症候群の1例を経験したので報告する。症例は82歳男性で,全身の紅班および手掌の落屑を認めた。口唇および頬粘膜にびらんを認め,舌は軽度浮腫を呈し易出血性であった。口蓋には血性の痂皮が付着し自発痛・接触痛が著明であった。対症療法として4%リドカイン塩酸塩含有のアズレンスルホン酸ナトリウム含嗽剤を使用し,比較的早期に除痛と経口摂取が可能になった。
著者
高橋 進 元田 結花 安井 宏樹 小舘 尚文
出版者
東京大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2005

1.政権交代の政治学の狙いは、主として2つあった。一つは戦後西欧諸国の政権交代の事例研究を実証的に行なうこと。2つめは、政権交代に関する政治理論を考察することであった。2.第1の目的については、「東京大学COE先進国における《政策システム》の創出」と協力し、試論的に考察した(本プロジェクトの研究分担者以外にも協力者も求めた)。その成果は、COEのOccasional Paper「政権交代の政治学」として刊行済みである。その後研究会を重ね、修正の後、今年度又は来年度に東京大学出版会から本として刊行される。扱う国は、イギリス、フランス、ドイツ、イタリア、オランダであり、それに理論編が加わる予定である。3.2つ目の目標は、現在研究代表者である高橋 進が、その理論モデルを研究中であり、先の東京大学出版会から刊行予定の本に収録する。内容は、レジーム変動と政権交代の中間にあるセミ・レジーム変動といえる政権交代を抽出することにある。そのため分析レベルを3つに区別し、第1のレベルとして、政治的思潮の変化(例えばサッチャリズムから第3の道へ)がどのように生起するのかに焦点をあてる。第2のレベルとして政党システムの再編成を扱う(例えば日本の55年体制の崩壊とそれと同時に起きた政党システムの再編)、第3のレベルは政策の問題であり、与野党間の政策距離の違いが政権交代にどのような影響を与えるのかというのが具体的内容である。4.以上の研究に付随して、先のCOEとも協力して、COEのOccasional Paperとして「変調するヨーロッパ政治」を刊行。加えて、これもCOEと協力してEUに関するシンポジウムも開催(2005年9月)し、それもCOEのOccasional Paper, EU Symposium : The EU Constitutional Treaty and the Future of Projectを刊行した。〔以上〕
著者
宮本 太郎 山口 二郎 空井 護 佐藤 雅代 坪郷 實 安井 宏樹 遠藤 乾 水島 治郎 吉田 徹 田中 拓道 倉田 聡
出版者
北海道大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2006

本研究は大きく三つの領域において成果をあげた。第一に、日本の政治経済体制、とくに日本型の福祉・雇用レジームの特質を、比較政治経済学の視点から明らかにした。第二に、レジームを転換していくためのオプションを検討し、各種のシンクタンクや政府の委員会などで政策提言もおこなった。第三に、世論調査でこうしたオプション群への人々の選好のあり方を明らかにし、新しい政党間対立軸の可能性を示した。