著者
石塚 譲 因野 要一 西岡 輝美 出雲 章久 川井 裕史 山田 英嗣 大谷 新太郎 入江 正和 上脇 昭範 庄 澄子 高倉 将士 西田 祐子 大石 武士 安田 亮 おおちやまくじら生産組合 猟友会能勢支部
出版者
大阪府立食とみどりの総合技術センター
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2006

野生獣肉(ホンシュウジカ、イノシシ)成分は野生植生の影響を受けていたが、一般成分に捕獲時期の影響は少なかった。成分中では粗脂肪含量が家畜に比して少ないこと、イノシシ肉のα-Toc含量はブタ肉と同等であること、牛肉よりは酸化しやすいことが判った。利用先である西洋料理店は、年間を通じて野生獣肉を利用しており、肉利用にあたり品質や安全性を重視していること、購入価格が高いと考える店が多いことが判った。
著者
北井 智 清水 晃 河野 潤一 佐藤 絵理 中野 千紗 北川 浩 藤尾 公輔 松村 浩介 安田 亮 稲元 哲朗
出版者
社団法人日本獣医学会
雑誌
The journal of veterinary medical science (ISSN:09167250)
巻号頁・発行日
vol.67, no.3, pp.269-274, 2005-03-25
被引用文献数
6 61

全国47都道府県のスーパーマーケット145店舗で市販されていた鶏肉444検体(もも肉, 胸肉, 手羽, 肝臓, 筋胃, 心臓, 卵巣)について, 黄色ブドウ球菌とエンテロトキシン(SE)産生黄色ブドウ球菌の汚染状況を調べた.黄色ブドウ球菌は444検体中292検体(65.8%)から, また145店舗中131店舗の検体から分離され, 種類別による検出率には差がなかった.分離した黄色ブドウ球菌714株の約80%がPoultry型(57.1%)とHuman型(22.1%)の生物型に属した.供試した360株中78株(21.7%)がSEを産生し, 31都道府県・53店舗の78検体から分離され, そのSE型はB(50株), A(14株), C(8株), A+B(2株), A+C(2株)であった.SE産生株の多くがHumanとPoultry生物型, コアグラーゼVII, VIII, IV型に, またIII群のファージに溶菌した.同一のSE型・生物型・コアグラーゼ型・パルスフィールドゲル電気泳動法(PFGE)パターンの菌株が同一店舗の異なった種類の検体から, 同一県の異なった店舗の検体から, また複数県の検体から分離され, 疫学的に興味深い所見が得られた.SEB産生50株中27(54%)株が3つの類似したPFGEパターンを示し, 遺伝学的に近縁関係にあった.これらのパターンを示す菌株が11県・17店舗の検体から分離され, わが国の鶏肉の間で広く分布していることが示唆された.