著者
宮尾 茂雄
出版者
日本醸造協会
巻号頁・発行日
vol.112, no.6, pp.386-396, 2017 (Released:2017-10-02)

3 0 0 0 OA 日本の漬物

著者
宮尾 茂雄
出版者
日本乳酸菌学会
雑誌
日本乳酸菌学会誌 (ISSN:1343327X)
巻号頁・発行日
vol.13, no.1, pp.2-22, 2002-06-01 (Released:2012-09-24)
参考文献数
6
被引用文献数
5 6

Japanese pickling vegetables “Tsukemono” are a main component of Japanese cuisine. Pickles were first produced in ancient times as a means of preserving food, and over the years became an important part oi the basic Japanese meal. The vegetables most commonly pickled in Japan are Chinese cabbage, radish (daikon), radish greens, cucumber, carrots, turnips and Japanese eggplant. Pickles offer color, texture and aroma to a meal. Pickles are crisp and fresh, with small amounts of several varieties usually served in individual petite dishes.Lactic acid bacteria of fermented vegetables (e. g., “Suguki-dzukeh” or “Shiba-dzukeh”from Kyoto)are either Gram-positive aerobic or facultatively anaerobic organisms and are salt resistant. The growth of leuconoctocs occurred constantly regardless of fermentation temperature (early fermentation), but at higher temperatures, the growth of lactobacilli occurred along with the sporadic growth of lactic streptococci and pediococci (late fermentation). The growth of these communities in late fermentaion was not essential to traditional fermented vegetables production, and was attenuated by alteration of temperature. Among the lactic acid bacteria, the dominant species was Leuconostoc mesenteroides at low temperature, and Lactobacillus plantarum at higher temperatures. The more temperature was increased, the more organic acids were produced. Acid production could be divided into two phases: most organic acids formed during the first phase were products of L. mesenteroides at every temperature and organic acids formed during the second phase were products of L. plantarum. Salt was the most important limiting factor, because fermented vegetables cannot be made without salt. The optimum concentration of salt for the growth of lactic acid bacteria was found to be in the range 2∼3 %.
著者
有田 俊幸 宮尾 茂雄
出版者
東京都立食品技術センター
雑誌
東京都立食品技術センタ-研究報告 (ISSN:09197214)
巻号頁・発行日
no.11, pp.12-16, 2002-03

(1)市販の国産麦小麦粉及び玄麦の生菌数、大腸菌群(定性)を調査した。玄麦は生菌数が多いが、小麦粉は全体的に少なかった。しかし、菌数のやや多いものも認められた。 (2)7種類の保存性向上剤の効果を国産麦生うどんで調べるため、10℃で4日間の保存試験を行った。7種類の効果の差は比較的少なかったが、効果の型は製剤により異なるようであった。 (3)製剤の添加割合と保存日数の組み合わせを16の変量とし、製剤ごとの生菌数を用いて主成分分析を行った。第1主成分は約60%と大きく、第2主成分までで80%近い累積値であった。 (4)第1、2主成分得点値による2次元座標からは、製剤の保存効果の特性に関する近似性が推論できた。 (5)製剤市価と第1主成分得点とに相関係数がやや高い傾向があり、製剤の選択性に利用できるものと考えられた。
著者
宮尾 茂雄
出版者
公益財団法人 日本醸造協会
雑誌
日本醸造協会誌 (ISSN:09147314)
巻号頁・発行日
vol.112, no.6, pp.386-396, 2017 (Released:2023-03-22)
参考文献数
27

漬物は,少なくとも1400年以上の歴史を有する日本人の食生活にとって切っても切れない食物である。その発酵漬物の製造工程においては,乳酸菌が主要な微生物として働き,漬物の旨さを形成している。数多くの種類の発酵漬物で働く乳酸菌の種類と製造工程中での変遷には驚かされるが,微生物叢の変化は,清酒の生もと同様である。これらの乳酸菌は他の醸造物でも見られる菌ではあるが,更なる研究によって,日本人,さらには世界の人々の食生活にも寄与できることを願うものである。
著者
荻原 博和 河原井 武人 古川 壮一 宮尾 茂雄 山崎 眞狩
出版者
日本食品微生物学会
雑誌
日本食品微生物学会雑誌 (ISSN:13408267)
巻号頁・発行日
vol.26, no.2, pp.98-106, 2009
被引用文献数
5

京都で製造されているすぐきの製造工程における微生物叢および化学的成分の変遷を検討した.製造工程における菌数の推移は,工程が進むにつれてグラム陰性菌や大腸菌群数が減少するのに対して,乳酸菌数が増加する傾向を示し,室発酵終了時には10<sup>8</sup> CFU/gに増加した.製造工程における微生物叢の推移は,原料からは多種多様な菌が検出され,なかでも<i>Pseudomonas</i> 属菌が多く検出された.荒漬および本漬工程後では<i>Microbacterium</i> 属菌の占める割合が高く,<i>M. testaceum</i> が多く検出された.追漬工程では<i>Lactobacillus</i> 属菌が優占種となり,なかでも<i>L. sakei</i> と<i>L. curvatus</i> が多く検出された.室工程後では<i>L. plantarum</i> と<i> L. brevis</i> が優占種であった.塩濃度は原料および面取り工程では低く,荒漬工程では6.3%を示し,その後の工程では塩濃度は3%程度の数値で推移した.pHについては製造工程が進むにつれて低下する傾向が認められ,室工程後では4.2を示した.酸度ならびに乳酸値は原料から荒漬工程までは大きな変化は認められなかったものの,室工程から数値が増加し,熟成後が最も高い数値を示した.
著者
宮尾 茂雄
出版者
日本食品微生物学会
雑誌
日本食品微生物学会雑誌 = Japanese journal of food microbiology (ISSN:13408267)
巻号頁・発行日
vol.22, no.4, pp.127-137, 2005-12-30
参考文献数
6
被引用文献数
2 1
著者
宮尾 茂雄
出版者
Japan Association of Food Preservation Scientists
雑誌
日本食品保蔵科学会誌 (ISSN:13441213)
巻号頁・発行日
vol.24, no.4, pp.267-280, 1998-07-30 (Released:2011-05-20)
参考文献数
47
被引用文献数
1
著者
荻原 博和 河原井 武人 古川 壮一 宮尾 茂雄 山崎 眞狩
出版者
日本食品微生物学会
雑誌
日本食品微生物学会雑誌 (ISSN:13408267)
巻号頁・発行日
vol.26, no.2, pp.98-106, 2009-07-31 (Released:2009-08-27)
参考文献数
25
被引用文献数
1 5

京都で製造されているすぐきの製造工程における微生物叢および化学的成分の変遷を検討した.製造工程における菌数の推移は,工程が進むにつれてグラム陰性菌や大腸菌群数が減少するのに対して,乳酸菌数が増加する傾向を示し,室発酵終了時には108 CFU/gに増加した.製造工程における微生物叢の推移は,原料からは多種多様な菌が検出され,なかでもPseudomonas 属菌が多く検出された.荒漬および本漬工程後ではMicrobacterium 属菌の占める割合が高く,M. testaceum が多く検出された.追漬工程ではLactobacillus 属菌が優占種となり,なかでもL. sakei とL. curvatus が多く検出された.室工程後ではL. plantarum と L. brevis が優占種であった.塩濃度は原料および面取り工程では低く,荒漬工程では6.3%を示し,その後の工程では塩濃度は3%程度の数値で推移した.pHについては製造工程が進むにつれて低下する傾向が認められ,室工程後では4.2を示した.酸度ならびに乳酸値は原料から荒漬工程までは大きな変化は認められなかったものの,室工程から数値が増加し,熟成後が最も高い数値を示した.