著者
李 振海 吉野 博 内海 康雄 小林 仁 阪場 行男 武舎 憲功 岩井 信行
出版者
社団法人空気調和・衛生工学会
雑誌
空気調和・衛生工学会論文集 (ISSN:0385275X)
巻号頁・発行日
no.83, pp.91-98, 2001-10-25

第3種換気方式の場合,暖房時においては給気口からの冷たい外気が室内に直接導入されるため,温熱的な不快感が形成される可能性が高い.本報では,適切な給気方式を設計するための資料の整備を目的とし,人工気候室内の実大居室を用いて実験を行った.その結果,(1)給気口の吹出し方向は「上向き」,「壁面と平行に放射状」,「壁面とある角度で放射状」,「水平に吹出す」の順に上下温度差が大きくなる.水平に吹出す場合の規準化上下温度差は最大で約0.3である.(2)給気口を窓の上,壁面の上部,中部,下部に設置した場合,平均規準化上下温度差はこの順に大きくなる.(3)全般的にみれば給気口の吹出し風速が上下温度差に及ぼす影響は小さいことが明らかとなった.
著者
須藤 守夫 小林 仁 中澤 次夫 可部 順三郎 堀内 正 佐野 靖之 刑部 義美 秋山 一男 宮城 征四郎 城 智彦 上田 暢男
出版者
一般社団法人 日本アレルギー学会
雑誌
アレルギー (ISSN:00214884)
巻号頁・発行日
vol.45, no.12, pp.1262-1269, 1996
被引用文献数
1

喘息死および致死的高度発作救命例(以下, 救命例)についてアンケート調査により比較検討した. 喘息死は67例, 救命例は80例である. 喘息死は51.9歳と救命例の44.3歳より8歳高齢であるが, 病型, 重症度, 過去の高度発作歴など差を認めなかった. 高度発作の起こり方は急速型は喘息死で救命例より多く, 不安定急変型は喘息死で救命例より少なかった. 喘息死は在宅〜来院途中の死亡が76.2%を占めていた. 高度発作をおこした因子では受診の遅れが喘息死で救命例より有意に多く, また不適当な治療, 仕事・勉強の優先などがみられた. 死亡例と救命例の致死的高度発作前の状況では両群とも酸素吸入, 救急車の利用, 夜間外来受診, 入院歴などが目立つが差を認めない. 以上のごとく喘息死と救命例は, 基本的には同一のハイリスクグループに属し, 受診の遅れによりDOAになる前に救急施設に到着するかどうかの差であった. また喘息死の解明には救命例の分析が有力であることが判明した.
著者
吉野 博 小林 仁 久慈 るみ子 佐藤 洋
出版者
東北大学
雑誌
萌芽的研究
巻号頁・発行日
1999

本研究では衣服内の空気は動くものとして捉え、建物内部の換気量測定法であるトレーサーガス法を、衣服内換気量の測定に適用できるかどうかについて検討を行った(1)簡易温熱マネキンの製作:簡易温熱マネキンは、表面温度のコントロールのために、サーミスタ温度計をマネキン表面(胸部・背部・上腕部・前腕部・大腿部・下腿部)に貼付し、体幹部以外は左右別々に、発熱を制御できるようにスライダックを通して調整を行った。(2)ガス発生方法の検討結果:測定はトレーサーガスとしてCO_2を用い、定量発生法で行った。実験室内の温熱環境条件は、室温20.1℃〜24.5℃である。実験被服は、塩ビフィルム製の袖なしワンピース型とした。ガス発生方法の検討の結果、チャンバー(150*90*90cm)を用い間接的にガスを発生させる方法を考案した。チャンバーでの測定結果では、衣服内ガス濃度と外気のガス濃度との差は550〜670ppmの範囲にあるが、各実験において、同一条件下では衣服内のガス濃度は一様に分布し、各実験ごとの測定点間のガス濃度の標準偏差は±6.37ppmと小であった。この方法によると、チャンバー内でガスを完全拡散させることが可能となり、チャンバー内と衣服内のガス濃度はほぼ一定となることがわかった。また、室温が高くなると換気が促進されて、衣服内ガス濃度は低くなり、両者は反比例する。また、実験の再現性は高く、衣服の着せ替えによる影響はなかった。マネキン平均表面温度とチャンバー内温度の差と衣服内平均ガス濃度についてみると、温度差が大になると、やや衣服内濃度が高くなる傾向にあることがわかった。塩ビ衣服の換気量を求めたところ、発生量は平均0.065L/min.であることから、6〜7m^3/h.であると算出される。以上の結果より、チャンバーを用いて間接的にガスを発生する方法は有効であると考えられる。
著者
小林 仁
出版者
財団法人大阪市博物館協会
雑誌
若手研究(S)
巻号頁・発行日
2007

隋唐時代の俑に関して紀年墓を中心とした出土資料の調査、撮影を実施し、豊富なデータを蓄積しながら各時代各地域の俑の特質について考察を行った。それらの資料を基に、美術史的観点から隋唐時代の俑の様式変遷と地域性の解明を行い、従来注目されることの少なかった地域の様相を明らかにするなど多くの成果を得た。さらに、陶磁史的視点から制作技法や製品の流通の問題などを明らかにし、俑研究の新たな可能性を提供することができた。
著者
秋田 重男 池本 節雄 楠原 操 小林 仁 小野 光幸
出版者
日本育種学会
雑誌
育種學雜誌 (ISSN:05363683)
巻号頁・発行日
vol.18, no.6, pp.351-354, 1968-12-31

Selection process and main characters of two strains selected for direct planting were described. Chugoku 18 and Chugoku 25, which are different in root type, root size and growth habit, would provide new point of view in the direct planting cultivation of sweet potato.