著者
佐藤 拓也 梁 英樹 吉田 一成 山下 由紀
出版者
日本臨床外科学会
雑誌
日本臨床外科学会雑誌 (ISSN:13452843)
巻号頁・発行日
vol.71, no.9, pp.2439-2443, 2010 (Released:2011-04-01)
参考文献数
12
被引用文献数
2

発症原因の異なる上腸間膜動脈症候群2例に対して十二指腸空腸吻合術を施行した.症例1:66歳,男性.3年ほど前より繰り返す嘔吐,腹痛,体重減少で来院.上部消化管造影検査と腹部造影CTで高度の胃拡張と十二指腸水平部の狭窄を認め上腸間膜動脈症候群と診断した.病悩期間が長いため手術の適応と考え十二指腸空腸吻合術を施行した.術後経過は良好であった.症例2:77歳,男性.30年前に直腸癌に対して前方切除術を施行されている.今回2型横行結腸癌に対して左結腸切除術施行.術後9日目に嘔吐出現.上部消化管造影検査,腹部CTにて上腸間膜動脈症候群と診断.保存的治療で改善傾向なく,術後21日目に十二指腸空腸吻合術施行.再手術後の経過は良好であった.発症原因として症例1は体重減少による十二指腸周囲脂肪織減少が,症例2は前方切除後の左結腸切除術により上腸間膜根部の過伸展に伴ってSMAが尾側に偏位したことが考えられた.
著者
鎌田 とし子 鎌田 哲宏 大野 剛志 栗田 克実 羽原 美奈子 高波 澄子 信木 晴雄 佐々木 悟 豊島 琴恵 嶋崎 東子 松浦 智和 松岡 昌則 北島 滋 山下 由紀夫 中澤 香織 石川 紀子 菅原 千鶴子
出版者
旭川大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2013-04-01

本研究は、北海道北部地域にある集落を3か所(北海道中川郡音威子府村、増毛郡増毛町、上川郡東川町)選び、①限界集落、②維持集落、③再生・発展集落とし、3者の比較を行うことで、集落の限界化が進行する社会的要因を探求する実態調査を行った。その結果、人口流出を阻止する要因は5万円程度の雇用機会であり、最低生活を維持できる自給経済と、無償の相互援助関係の存在であった。生産性の高い農地は、借り手と買い手がいるため、農業企業が出現し、周辺地域に雇用市場が発生した。また、子育て支援策と団地造成で人口流入が進むことが明らかになった。