著者
松本 孝 /若林 ゆう /池田 啓一 /山倉 文幸 若林 ゆう 池田 啓一 Keiichi IKEDA Fumiyuki YAMAKURA
出版者
昭和女子大学近代文化研究所
雑誌
學苑 = GAKUEN (ISSN:13480103)
巻号頁・発行日
vol.818, pp.35-39, 2008-12-01

Peroxynitrite, which is formed from the reaction of superoxide radical and nitric oxide, can cause specific structural modifications in proteins such as the addition of a nitro group onto aromatic residues. These modifications can cause perturbations in the properties of the proteins, such as conformation, catalytic activity, susceptibility to proteolysis, and immunogenicity, resulting in several human diseases. Finding a specific peroxynitrite scavenger is, therefore, of considerable importance. Accordingly, we assessed the scavenging ability of several biomolecules purchased from commercial sources on nitration of a protein by peroxynitrite at physiologic CO2 condition in vitro. In sixteen molecules tested, reduced redox-cofactors, and polyphenol-compounds were effective scavengers against peroxynitrite-mediated protein nitration in vitro and one of these, epigallocatechine was the most effective. It was also noticed that tryptophan and serotonin creatinine sulfate possessed relatively high scavenging abilities against peroxynitrite-mediated protein nitration in vitro.
著者
内藤 久士 小林 裕幸 内田 桂吉 大森 大二郎 千葉 百子 山倉 文幸 米田 継武
出版者
順天堂医学会
雑誌
順天堂医学 (ISSN:00226769)
巻号頁・発行日
vol.46, no.2, pp.203-210, 2000-10-25 (Released:2014-11-12)
参考文献数
28
被引用文献数
2

目的: 老化および持久的トレーニングがラット骨格筋の熱ショックタンパク質 (HSP72) の発現に及ぼす影響を遅筋および速筋に分けて検討することであった. 対象および方法: 若齢 (12週齢) および老齢 (100週齢) のF344雌ラットが年齢群ごとに, コントロール群および運動群の2群に分けられた (各群n=6). 両年齢群のトレーニング群は, トレッドミル上での持久的ランニングを75-80%Vo2maxの強度で1日60分, 週5日の頻度で10週間にわたって行われた. トレーニング期間終了72時間後, ヒラメ筋 (遅筋) および長指伸筋 (速筋) が摘出され, ウェスタンブロット法により, HSP72が定量された. 結果: コントロール群のHSP72の発現量は, ヒラメ筋の若齢群95±5ng・老齢群100±6ngおよび長指伸筋の若齢群22±2ng・老齢群20±5ngであり, 各筋とも年齢による差が見られなかった (P>0.05). 一方, トレーニング群のHSP72の発現量は, ヒラメ筋の若齢群116±3ng・老齢群116±4ngおよび長指伸筋の若齢群66±2ng・老齢群43±6ngで, 各筋ともに同年齢のコントロール群よりも有意に (P<0.05) 高い値を示した. しかしながら, その増加率は, ヒラメ筋 (若齢群+22%・老齢群+15%) と長指伸筋 (若齢群+200%: 老齢群+115%) では異なるものであった. 結論: 持久的トレーニングは, 骨格筋のHSP72の発現を増加させるが, 老化は速筋 (長指伸筋) において, その応答性を低下させる.
著者
山岸 美穂 松本 孝 池田 啓一 山倉 文幸 Miho YAMAGISHI Takashi MATSUMOTO Keiichi IKEDA Fumiyuki YAMAKURA
出版者
昭和女子大学近代文化研究所
雑誌
学苑 (ISSN:13480103)
巻号頁・発行日
no.782, pp.53-56, 2005-12

トリプトファンとペルオキシナイトライトを反応させてからすぐに逆相HPLCで分離させ,ニトロソ化物,ニトロシル化物等不安定な物質を同定することや,前報でトリプトファンの方がチロシンよりも未確認の生成物が多く検出されたということから,これらの未確認生成物を同定することを目的として,実験を進めた。その結果,キヌレニン,7-ニトロトリプトファン,6-ニトロトリプトファン,4-ニトロトリプトファン,5-ニトロトリプトファンが確認された。また,反応直後と数日後の比較から,報告にあるニトロソ化物,ニトロシル化物以外の,不安定な生成物が確認された。
著者
中村 恭子 広沢 正孝 細見 修 山倉 文幸 鈴木 利人
出版者
順天堂大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2011-04-28

統合失調症患者は中強度の歩行運動で快感情やリラックス感が増加し、不安感が減少、クロモグラニンA値やコルチゾール値が減少した。また、患者は一般成人より運動前から不安感やα-アミラーゼ値、クロモグラニンA値が有意に高く、運動後のアミラーゼ値の増加やクロモグラニンA値の減少が著しかった。患者は一般成人より体力が低いため、中強度の運動が精神的ストレス軽減をもたらす一方で身体的ストレスとなる可能性が示唆された。そこで、多様な運動強度に対するストレス反応を比較した結果、微細運動のフェルデンクライス・メソッドATMが低強度や中強度の運動よりも患者の心理的・生理的ストレス値の軽減に有効であることが判明した。