著者
青木 直和 鈴木 正和 小林 裕幸
出版者
一般社団法人 映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会誌 (ISSN:13426907)
巻号頁・発行日
vol.57, no.3, pp.409-412, 2003-03-01 (Released:2011-03-14)
参考文献数
7
被引用文献数
4 1

好ましい肌色が人の記憶色に基づくとの考え方が一般的に受け入れられている.本研究は肌色の記憶色そのものについて, CRTディスプレイ上に示した無地, 女性, 男性のイラスト画, 写真画像といった画像に各自が肌色として記憶している色を塗ってもらうことによって調べた.その結果, 人が肌の色としてイメージするのは女性の肌の色で, しかも実際の肌の色よりもかなり明るいこと, また, 好ましい肌の色の要因である記憶色とは決まった一つの色ではなく, それぞれの画像ごとにあり, 色の違いに一定の傾向がある.その傾向にも年齢, 性別によって差があることがわかった.
著者
耿 競 清水 浩勝 青木 直和 小林 裕幸
出版者
一般社団法人 映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会技術報告 (ISSN:13426893)
巻号頁・発行日
vol.33, pp.27-30, 2009
参考文献数
1

デジタル写真から、デューラーの銅版画風画像を自動的に作成するシステムを構築した.本方法は,ハイパス・フィルタを用いての輪郭線の取得と,デューラー銅版画から取得したいろいろな濃度のトーンを利用した明暗の付加よりなる.まず,バイラテラル・フィルタを用いてノイズを除去した後にハイパス・フィルタを用いて輪郭を獲得し,次にオリジナル写真濃度に応じたトーンを与えることにより目的の画像を得る.
著者
奥松 功基 辻本 健彦 若葉 京良 関 晶南 固武 利奈 山内 照夫 平山 智志 小林 裕幸 坂東 裕子 山内 英子 田中 喜代次
出版者
一般社団法人日本体力医学会
雑誌
体力科学 (ISSN:0039906X)
巻号頁・発行日
vol.67, no.2, pp.169-176, 2018-04-01 (Released:2018-03-16)
参考文献数
19
被引用文献数
1 1

It has been reported that physical fitness of breast cancer patients is relatively lower due to the cancer treatment such as surgery, chemotherapy, or endocrine therapy. Previous studies have revealed that not only cardiorespiratory fitness but also muscle strength is lower among breast cancer patients than no disease women and these symptoms may aggravate the health-related quality of life. However, there is no study which has focused the physical fitness level in Japanese breast cancer survivors. The purpose of this study was to investigate the physical fitness level and the relationship between exercise habituation and physical fitness level in Japanese breast cancer survivors. Fifty breast cancer survivors participated in this study. Participants were assigned to either exercise habituation group (n=25) or non-exercise group (n=25). We evaluated exercise habituation using an original questionnaire and examined various physical fitness level. Body weight, body mass index, and percent body fat were significantly lower in the exercise habituation group than non-exercise group. T-score of cardiorespiratory fitness was significantly higher in the exercise habituation group than average Japanese women. These results suggested that exercise habituation is relative to body weight and cardiorespiratory fitness level in Japanese breast cancer survivors.
著者
梶谷 美保 青木 直和 小関 健一 小林 裕幸
出版者
社団法人 日本写真学会
雑誌
日本写真学会誌 (ISSN:03695662)
巻号頁・発行日
vol.64, no.6, pp.385-388, 2001-12-25 (Released:2011-08-11)
参考文献数
11

重クロム酸ゼラチンに代わるピグメント印画法として, 鉄 (III) 塩の鉄 (II) 塩への光還元に基づく光重合型印画法について研究した。露光された部分で生成される鉄 (II) は過酸化水素と反応するとヒドロキシルラジカルを生成する。これはアクリルアミドの重合を開始させる。本研究では, 支持体に塗布される感光液に含まれる3つの成分 (アクリルアミド, N, N'-メチレンビスアクリルアミド, クエン酸鉄 (III) アンモニウム) の濃度を実験計画法に基づき変化させ, 良い画像を得るための最適な処方を見つけた。感度, ガンマは重クロム酸ゼラチンと同レベルだが, レリーフ画像の最小膜厚は1μm程度であり, この点に関しては重クロム酸ゼラチンよりやや劣る。
著者
石井 健太郎 青木 直和 小林 裕幸
出版者
一般社団法人 画像電子学会
雑誌
画像電子学会研究会講演予稿 (ISSN:02853957)
巻号頁・発行日
vol.5, pp.49-52, 2006

ある顔画像にふさわしい,あるいは好ましいと思う肌色は,それぞれの画像の記憶色であるが,記憶色が画像がリアルかノンリアルかで異なるかを調べるため,本研究では,写真,イラスト画像,アニメ画像とリアルさが異なる画像をディスプレイで表示し,それらの絵柄に対して被験者がふさわしいと思う肌色を塗ってもらった.男女2名ずつの顔画像を用いたが,どの画像においても,写真が最も暗く、アニメが最も明るいという結果が得られた.
著者
陳 晨 今泉 祥子 青木 直和 小林 裕幸
出版者
一般社団法人 映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会年次大会講演予稿集 2012 (ISSN:13431846)
巻号頁・発行日
pp.7-7-1-_7-7-2_, 2012-08-29 (Released:2017-05-24)

It is known that preference of some photographs is improved by adding noise. We propose "Memory texture" as a reason for the improvement of preference by the noise addition. "Memory texture" is the texture reproduced when we imagine the object. We investigated differences between real texture and memory texture by subjective evaluation of images added noise. Except as to potato image, memory textures were always not smaller than the real texture. Preferred textures were very close to the short-term memory texture in most objects.
著者
内藤 久士 小林 裕幸 内田 桂吉 大森 大二郎 千葉 百子 山倉 文幸 米田 継武
出版者
順天堂医学会
雑誌
順天堂医学 (ISSN:00226769)
巻号頁・発行日
vol.46, no.2, pp.203-210, 2000-10-25 (Released:2014-11-12)
参考文献数
28
被引用文献数
2

目的: 老化および持久的トレーニングがラット骨格筋の熱ショックタンパク質 (HSP72) の発現に及ぼす影響を遅筋および速筋に分けて検討することであった. 対象および方法: 若齢 (12週齢) および老齢 (100週齢) のF344雌ラットが年齢群ごとに, コントロール群および運動群の2群に分けられた (各群n=6). 両年齢群のトレーニング群は, トレッドミル上での持久的ランニングを75-80%Vo2maxの強度で1日60分, 週5日の頻度で10週間にわたって行われた. トレーニング期間終了72時間後, ヒラメ筋 (遅筋) および長指伸筋 (速筋) が摘出され, ウェスタンブロット法により, HSP72が定量された. 結果: コントロール群のHSP72の発現量は, ヒラメ筋の若齢群95±5ng・老齢群100±6ngおよび長指伸筋の若齢群22±2ng・老齢群20±5ngであり, 各筋とも年齢による差が見られなかった (P>0.05). 一方, トレーニング群のHSP72の発現量は, ヒラメ筋の若齢群116±3ng・老齢群116±4ngおよび長指伸筋の若齢群66±2ng・老齢群43±6ngで, 各筋ともに同年齢のコントロール群よりも有意に (P<0.05) 高い値を示した. しかしながら, その増加率は, ヒラメ筋 (若齢群+22%・老齢群+15%) と長指伸筋 (若齢群+200%: 老齢群+115%) では異なるものであった. 結論: 持久的トレーニングは, 骨格筋のHSP72の発現を増加させるが, 老化は速筋 (長指伸筋) において, その応答性を低下させる.
著者
小林 裕幸
出版者
社団法人 日本写真学会
雑誌
日本写真学会誌 (ISSN:03695662)
巻号頁・発行日
vol.70, no.2, pp.106-112, 2007-04-25 (Released:2011-02-17)
参考文献数
14

歴史的な写真印画法であるゴム印画法は芸術家や写真教育の場で広く用いられている. このシステムでは非常に危険な化合物, 重クロム酸塩が用いられている. また, 硬膜剤としてホルムアルデヒドが用いられることも多い. 本研究は, これらの危険な薬品を使わなくてすむ, ゼラチンあるいはアラビアゴムを用いたゴム印画法の代替法を紹介する. これらの方法は, クエン酸鉄 (III) アンモニウムを感光化剤としたフリーラジカル重合に基づく. ゼラチンを用いたプロセスは簡単で, 感光により生成したFe (II) と反応してフリーラジカルを発生させるのは現像液中に加えられた過酸化水素水である. 一方, アラビアゴムを用いたプロセスでは, フリーラジカル発生剤として感光層に過硫酸アンモニウムが加えられる.したがって, 後者のプロセスでは暗反応が問題となる. これらのプロセスは硬膜剤を用いなくてすむよう工夫されている.
著者
小林 裕幸
出版者
社団法人 日本印刷学会
雑誌
日本印刷学会誌 (ISSN:09143319)
巻号頁・発行日
vol.44, no.2, pp.074-082, 2007 (Released:2010-04-15)
参考文献数
19

Preferred color reproduction and factors influencing on it are reviewed in the case of flesh color. Preferred flesh color is determined by memory color. Memory color depends on panel's race, country and age, scene and season of the picture, model's age, sex and race, and picture or cartoon style. A variety of showing methods of samples for subjective evaluation and methods how to determine a numerical value of flesh color obtained from face area possessing various colors are described.
著者
今井 賢徳 青木 直和 小林 裕幸
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. EID, 電子ディスプレイ (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.107, no.247, pp.13-15, 2007-10-04
参考文献数
5

私たちは、背景の色や模様によって見ている物の見え方が変わることをよく経験する。写真の中の人物が背景の色によっては不健康そうに見えたり、服を選ぶときにも、シャツとネクタイの色の調和を考えたりする。本研究は、この背景色の影響が見ているものに依存するのかを調べた。その結果、例えば楕円といった単純な図形より、楕円型をした顔といった具体的なものの方が背景色の影響を受けないことを明らかにした。これは背景色の影響が単純な対比効果では説明できないことを示唆している。
著者
小林 裕幸 鈴木 正和 青木 直和
出版者
一般社団法人映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会技術報告 (ISSN:13426893)
巻号頁・発行日
vol.26, no.33, pp.21-24, 2002-05-24
参考文献数
2
被引用文献数
4

好ましい肌色が人の記憶色に基づくとの考え方が一般的に受け入れられている。本研究は肌色の記憶色そのものについて、CRTディスプレー上に示した無地、女性、男性のイラスト画、写真画像といった画像に各自が肌色として記憶している色を塗ってもらうことによって調べた。その結果、人が肌の色としてイメージするのは女性の肌の色で、しかも実際の肌の色よりもかなり明るいこと、また、好ましい肌の色の要因である記憶色とは決まった一つの色ではなく、それぞれの画像ごとにあり、色の違いに一定の傾向がある。その傾向にも年齢、性別によって差があることがわかった。
著者
飯島 健太 今泉 祥子 青木 直和 小林 裕幸
出版者
一般社団法人映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会冬季大会講演予稿集 (ISSN:13434357)
巻号頁・発行日
no.2013, pp.1-2-1-"1-2-2", 2013-12-18

Aiming an automatic method for creation of pixel art, four Imaging processes, Lanczos-Resampling, MDA-Clustering, Canny Edge Detector, and Coloring of Contour process were used. The last process is particularly new proposal of pixel art and results in an expression almost like 16-bit video-game console.
著者
佐藤 慈 清水 穂高 児守 啓史 青木 直和 小林 裕幸
出版者
社団法人 日本写真学会
雑誌
日本写真学会誌 (ISSN:03695662)
巻号頁・発行日
vol.70, no.Suppliment, pp.66-67, 2007-05-24 (Released:2011-02-17)

With color photos we feel aged from lower color temperature, lower chroma, and faded color. But black-and-white and sepia-toned photos make us feel more aged than any color photos. Here kansei effect of sepia-toned photo is discussed compared with black-and-white photo.
著者
小林 裕幸
出版者
千葉大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2005

私たちは種々のメディアのもつ画質と接するとき、その画質情報からいろいろなことを感ずる。本研究は、メディア画質を定量的に解析し、それらが私たちに与える感性効果を明らかにし、画像を、目的の感性効果をもたらす画質に自動的に変換できるフィルタを作成し、いろいろな映像を作り出そうとするものである。次のような実験を行い成果を得た。1.いくつかの視覚メディアが特徴的にもつ画質特性に注目し,それらが画像の印象にたいして与える影響について調べた.SD法による評価実験の結果,画像の印象評価に影響を与える三つの因子が抽出された,また,画質に対して抱く印象が世代によって異なることが分かった.2.写真の過去的な印象に対して,どの画質要因が優位性をもっているのかを調べ,セピアや白黒のような単色の画像を見たときに,過去的な印象を強く喚起する効果が見られた.また,低色温度と高色温度の写真の時間印象に有意な差が見られたことから,色温度が時間印象に影響を及ぼす因子であることが示唆された.3.写真に撮影された人物のパーソナリティの推測に対して画質が与える影響について調べた.同一人物の写真の画質を変化させ,その人物のパーソナリティをSD法により評定させた.実験の結果から,パーソナリティの認知に働く3つの因子が抽出された.また,画質が人物の印象形成に影響を与えていることが確認された.さらに,複数の画質要因の相互関係について検討するため,明るさ(3水準)×コントラスト(3水準)に変化させた画像刺激を用いた印象評価実験も行い,印象形成における明るさとコントラストの交互作用が有意であることが確認された。