著者
壁谷 英則 藤田 雅弘 森田 幸雄 横山 栄二 依田 清江 山内 昭 村田 浩一 丸山 総一
出版者
公益社団法人 日本獣医師会
雑誌
日本獣医師会雑誌 (ISSN:04466454)
巻号頁・発行日
vol.61, no.1, pp.70-74, 2008-01-20 (Released:2011-06-17)
参考文献数
13
被引用文献数
2 1

全国23都道府県のペットのグリーンイグアナについてSalmonella, PastemllaおよびStaphylococcusの保菌状況を検討した.Salmonellaは, 98頭中17頭 (17.3%) の糞便から分離された. 分離株49株中47株は, 生物群IVのS. enterica subsp. houtenaeであり, わが国のイグアナが原因と思われる乳児サルモネラ症の原因となった血清型45: g, Z51:-が3株, 生物群IのS. enterica subsp.entericaも2株分離された. 陽性個体17頭由来の17株中9株 (52.9%) はstreptomycin耐性株であり, また, すべての株は上皮細胞侵入因子 (invA) およびエンテロトキシン (stn) 両遺伝子を保有していた.P. multocidaは89頭中3頭 (3.4%) から, また, S. aureusは18頭 (20.2%) の口腔からそれぞれ分離された.
著者
山内 昭人
出版者
九州大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2004

本研究は,コミンテルン・パンアメリカン・エイジェンシーの総合的研究を将来にわたってめざし,期間内にそのための基礎的研究を行った。具体的には、以下の2点である。1.最初に,同エイジェンシーの全貌を掴むため,1921年4月初めメキシコに拠点をおいたエイジェンシーの議長片山潜を中心にモスクワのコミンテルン本部へ密送した報告書,および南北アメリカの同志たちに送付した声明や書簡など基本史料35点を精選し,編集のうえ,本報告書の第II部の史料篇に105頁にわたっておさめた。2.次に,それら史料および関連文献のチェックにより,同エイジェンシーの活動実態の解明に着手し,当初の計画では,コミンテルン本部による解散決定の経緯とその背景を明らかにすることまでを果たすことにしていたのだが,さらに研究を進めることができた。すなわち,史料および関連文献を包括的にほぼ渉猟でき,それらをほぼ分析し終え,同エイジェンシーの活動全体を,カナダおよび南米関係を除いて,概括的に捉えることができたので,(すでに考察済みの片山および在ニューヨークの在米日本人社会主義団メンバーを通じての日本との関係を除いて)それらの研究成果を,第I部の研究篇に85頁にわたっておさめた(ただし,資金の分析およびそれを通じての活動把握は込み入っているため,後日の機会に委ねる)。その際,章節ごとにおおよそ編年体で各史料の分析に即した叙述のスタイルを採用してある。本報告がもっぱら第一次史料の渉猟・分析にもとつく基礎的研究である所以である。
著者
中臺 文 黒木 俊郎 加藤 行男 鈴木 理恵子 山井 志朗 柳沼 千春 塩谷 亮 山内 昭 林谷 秀樹
出版者
社団法人日本獣医学会
雑誌
The journal of veterinary medical science (ISSN:09167250)
巻号頁・発行日
vol.67, no.1, pp.97-101, 2005-01-25
参考文献数
21
被引用文献数
2 54

2000年11月から2002年7月の間に,ペットショップの爬虫類112頭におけるサルモネラの保有状況を調査したところ,74.1%(83/112)と高率に本菌が分離された.分離された112株は5生物群に型別され,I群の割合(62.5%)が最も高かった.また,112株中54株は28血清型に型別可能であった.これらの成績から,ペットの爬虫類は人のサルモネラ症の感染源となる可能性が示唆された.