著者
山口 哲生 北村 憲司 伊藤 正人
出版者
日本動物心理学会
雑誌
動物心理学研究 (ISSN:09168419)
巻号頁・発行日
vol.53, no.1, pp.11-15, 2003-06-25
被引用文献数
1

The present study examined pigeons' discrimination and categorization of paintings using a liquid crystal display (LCD) and a cathode ray tube (CRT). First, pigeons learned to discriminate 40 paintings by Monet and Picasso. Each painting was presented successively for 30-s separated by a 5-s blackout period. Responses to S+ were reinforced according to a variable-interval (VI) 15-s schedule, whereas responses to S- were not reinforced. After pigeons successfully discriminated the paintings, novel stimuli including paintings by Monet, Picasso, Cezanne, Renoir, Matisse, and Delacroix were presented under extinction. The results from discrimination training and generalization tests showed that pigeons' categorization performance was better with LCD than with CRT. The results indicate that LCD is more suitable for behavioral experiments than CRT.
著者
田中 弘美 平井 慎一 陳 延偉 田中 覚 島田 伸敬 森川 茂廣 来見 良誠 山口 哲 小森 優
出版者
立命館大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2009

触覚情報が重要な遠隔協働タスクとして医療分野における低侵襲手術訓練を想定し,触覚フィードバックによる遠隔実地訓練を可能にする遠隔協働型超臨場感仮想環境を実現した.そのために,(1) マイクロセンサを用いた内部センシングに基づく,生体軟組織等の非一様変形パラメータ群推定法,(2) オンラインリメッシュ型インタラクティブ柔軟物シミュレーションの実装と高速化法,(3) 腫瘍や血管などの微細構造の変形と連動させた大規模ボリュームデータの可視化法を確立し,(4)遠隔3地点間で低侵襲胆嚢摘出手術と穿刺手術訓練が可能となるボリュームベース遠隔触覚協働環境システムのプロトタイプの実現し,検証実験により有効性を実証した.
著者
安本 亮二 浅川 正純 尾崎 祐吉 堀井 明範 梅田 優 田中 重人 森 勝志 西島 高明 山口 哲男 川喜多 順二 西尾 正一 前川 正信
出版者
社団法人日本泌尿器科学会
雑誌
日本泌尿器科學會雜誌 (ISSN:00215287)
巻号頁・発行日
vol.79, no.11, pp.1765-1768, 1988-11-20
被引用文献数
2

最終濃度3,000μg/mlになるように作成したHPC-PEPを8例に,Saline-PEPを3例に投与し,両群における,1)尿中PEP濃度の経時的推移,2)PEPの血液内への移行,さらに,3)尿中PEP濃度を用いた薬物動態力学的パラメーターの違いを検討した.HPC-PEP法では,尿中PEPの時間的推移は投与後6時間後では61.0μg/ml(15〜90μg/ml),12時間後では16.4μg/ml(0.09〜73μg/ml),1日目では18.3μg/ml(0.3〜105μg/ml),2日目では13.1μg/ml(0.24〜50μg/ml),3日目では6.25μg/ml(0.07〜53μg/ml),4日目以降は平均値0.03μg/ml以下でいずれも測定限界以下であった.一方,Saline-PEPを膀胱内へ注入した場合,投与後3時間後では0.05μg/ml(0.04〜0.06μg/ml)を示したが,それ以降3日目まですべて測定限界値以下であった.薬物動態力学理論で解析すると,Saline-PEP法では半減期が平均4.18時間であるのに対し,HPC-PEP法では平均51.0時間と有意に延長しており,PEPの膀胱内での貯留性が示唆された.以上より,HPC-PEPの膀胱内注入療法は薬物動態の検討より,従来のSaline-PEP法より優れている臨床的に有用な膀胱内注入療法と考える.
著者
笠松 紀雄 伊藤 弘毅 長尾 啓一 山口 哲生 金井 太美子 斉藤 正之 大久保 秀樹 栗山 喬之
出版者
日本呼吸器内視鏡学会
雑誌
気管支学 : 日本気管支研究会雑誌 (ISSN:02872137)
巻号頁・発行日
vol.11, no.4, pp.391-396, 1989-08-05

症例は17歳の男子高校生。バスケットボール運動中に前胸部圧迫感を自覚。症状が次第に増強したため同日夜受診し入院となった。特に直接的な外傷の記憶はなかった。次第に増強する皮下気腫と心拍動に一致する捻髪音が認められた。胸部X線写真では縦隔気腫像と皮下気腫像がみられた。気管支鏡的に右主気管支内側に小孔が認められ呼吸によりその径が変動したが, 症状の軽快するに従ってこの小孔が縮小したため, これが縦隔気腫の原因と考えられた。裂傷が考えられ, 副心臓支などの先天的異常の関与は否定的であった。本症例は保存的に治療し治癒した。運動中に発症した縦隔気腫の報告は稀であり, その原因等につき興味ある症例と思われた。